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いま、最高の一本に出会える

“親友”の勝地涼、“足を支える”ピエール瀧……『いだてん』中村勘九郎を取り巻く個性豊かな人々

リアルサウンド

19/1/28(月) 12:30

 はじめてマラソンと出会った金栗四三(中村勘九郎)のイキイキとした表情が印象的だった前回。1月27日に放送された『いだてん~東京オリムピック噺(ばなし)~』(NHK総合)第4話では、東京高等師範学校のマラソン大会で3位となった四三が、オリンピック予選大会に向けて奮闘する回となった。

参考:中村勘九郎×綾瀬はるかのピュアな青春模様が眩しい 『いだてん』四三が“マラソン”と出会う

 東京高等師範学校のマラソン大会で3位になった四三は、その表彰式で憧れの嘉納治五郎(役所広司)に声をかけられる。たった一言ではあったが、嘉納に声をかけられ発奮した四三は、より強いランナーとなるためにむちゃな練習を敢行する。

 今作では、主人公・金栗四三を取り巻く個性豊かな登場人物がたくさん登場する。そんな登場人物の中から、第4話で登場する印象深い人物をピックアップした。

 四三の親友・美川秀信(勝地涼)は、第4話で教師になることが嫌になり落ちこぼれていく。美川は純朴な四三に対して冷静なツッコミを入れるキャラクターでもあった。だが、浅草の遊女・小梅(橋本愛)にうつつを抜かしたり、永井道明(杉本哲太)に注意された自分の罪を四三になすりつけるなど、どこか調子のいいところもある。

 第4話では「(夏目)漱石に憧れて高師に入ったが、僕は教員という人種がつくづく嫌いだ」と言い放つ。永井の振る舞いに疑問を感じる美川は、永井に「力でねじ伏せるのは間違っています!」と真っ向から対立。しかしその後、美川に笑われた徳三宝(阿見201)に思いっきり張り倒され、劣等生の烙印を押されるというオチだ。この一連の流れはコミカルで、真っ正直な四三の生き様を描く中での息抜きのようなシーンとなっている。

 次に紹介するのは、足袋の播磨屋店主・黒坂辛作(ピエール瀧)だ。走るのに適した履物を探してやってきた四三は、辛作と対面する。辛作のぶっきらぼうな態度と足袋を履く四三の足をじっと見つめる姿は、彼の頑固な職人気質を伝えるのに十分な演出だ。清さん(峯田和伸)との会話では、「まーた走ってんのか。高師の腹っ減らしどもが」「マラソンか何か知らねえが、一銭にもならねえのに走るバカ、俺に言わせりゃ腹っ減らしだ」とマラソン競技に否定的な一面を見せる。しかしそんな彼は今後、日本人初のオリンピック選手となる四三の足を支える存在として、切っても切れない関係になる。マラソンに否定的な一面を見せる演出により、今後の展開、四三との関係により一層期待が高まる。

 最後に、シャーロット・ケイト・フォックスが演じる大森安仁子について紹介する。安仁子は、後のオリンピック日本選手団監督である大森兵蔵(竹野内豊)の妻である。英語混じりの兵蔵の言葉を翻訳する安仁子は、兵蔵に「いちいち訳さなくていいよ」と諭されると、思わず「Damm shit!(クソッタレ!)」と返してしまう。第4話での登場シーンは少ないが、夫に「クソッタレ!」と返す姿は印象に残る。安仁子が嘉納にアメリカ式の挨拶を交わしたとき、永井や可児(古舘寛治)はたじろぐ様子を見せている。女性の登場人物は他にもいるが、永井や可児をたじろがせる強気なキャラクターは唯一無二の存在だ。今後、強気な安仁子は何か騒動を巻き起こすのではないだろうか。

 今回ピックアップした登場人物だけでなく、四三と関わりをもつ人物は明治から昭和まで、時代を超えてたくさん登場する。そんな彼らのオリンピックに対する思いが交差していく演出が魅力的だ。豊かな出演者で溢れる『いだてん』。今後いったい誰がどのような出来事を巻き起こすのか楽しみである。(文=片山香帆)

※古舘寛治の「舘」の字は、正しくは、外字の「(※舎官)」

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