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TWICEがファンに与え続ける“夢へ向かうパワー” 憧れの地=東京ドームで見せたグループの軌跡

リアルサウンド

19/4/8(月) 16:00

 ライブのタイトルは、ずばり「#Dreamday」。そう、「夢が叶う日」という意味だ。

参考:TWICE、日本における圧倒的支持の要因は“共感”と“期待感”? 『情熱大陸』から考える

 デビュー当時からの念願だったドームツアーで、東京ドームのステージに立ったTWICE。いまや名実ともにアジア発ガールズグループのトップを走る9人の、『TWICE DOME TOUR 2019 “#Dreamday”』白熱ライブ2日目をレポートする。

 ホールのライトが消えると、地響きのような歓声が響く。

 果てしなく広いドームに星のようにきらめくロリポップ型のペンライトCANDY BONGの光。ほのかに浮かび上がる客席を見渡すと、一心にステージを見つめる中学生くらいの女の子、満面の笑顔を見せる20代の男性グループ、そしてわくわくしたまなざしでステージを見つめる小学生の男の子とその横でちょっぴり緊張した表情のお父さんの姿も。アジアのアーティストのライブの中でも歓声がひときわ力強く感じたのは、客席の半数以上を男性が占めているからだろう。ライブに母娘で来るのは最近の流れだが、今回の公演では父と息子という組み合わせも多いのが新鮮だ。

 響き渡る壮大なイントロ。日本で第1弾シングルとしてリリースされた「One More Time」のアレンジバージョンだ。せり出した小さなセンターステージに凛と立つ9人が現れると、CANDY BONGが一斉に揺れ始める。「TWICE!」「TWICE!」大きな掛け声に包まれ、ドーム全体がぐっとヒートアップ。ピンクとブルー、イエローのライトの中でカラフルにはじける笑顔とダンス。同じく日本の1stシングルから「LUV ME」、そして韓国でのデビュー曲「Like OOH-AHH」のジャパニーズバージョンと、思い出の曲を立て続けに披露し、TWICEの世界へと一気に引き込んでいった。

 「One in a million! TWICEです!」花道を通ってメインステージに立った9人が、声を合わせておなじみのあいさつ。「ドームツアー、最後まで盛り上がっていきましょうね!」とガッツポーズをするナヨン。「スタートから声援がすごすぎて、びっくりのびっくりです!」(モモ)「今までで一番大きな声を出してね!」(チェヨン)「ドキドキしています。今日は最後までドキドキしましょう!」(ツウィ)という一人一人の言葉に、ファンは地響きのレスポンスで応えていた。

 アニメ『ラブライブ!』の監督、京極尚彦が手掛けたMVから9人を模したキャラクターが飛び出す「Candy Pop」、TWICEの名を日本中に知らしめた「TT -Japanese ver.-」。さらにムービングステージでスタンド席の近くへ。

 ツアータイトルの「#Dreamday」にちなみ、子どもの頃の夢を語るコーナーでは、ミナが「こんなところで言うのは恥ずかしいですけどプリンセスになることでした。幼稚園の頃ですよ。王子様を待っていたのかな」と笑いながら、お姫様のような優雅なお辞儀を披露。ダヒョンは「周りの人からおすすめされて、先生になりたかった。頭がいいから」とキュートなドヤ顔に。また、チェヨンは、「子どものころから絵をかいたり、落書きをしたりするのが好きでした。イラストレーターになりたいと思っていた」と明かした。

 さらに、「Pink Lemonade」と「I WANT YOU BACK」では、ワゴンでアリーナを一周。スタンド席にうちわを振る小学生の女の子を見つけると手を振り返すジヒョ。ファン一人ひとりと目を合わせるようにうなずくナヨン。カメラに向かって両手の指でハート型を作っておどけるサナ。

 すでにクライマックスのような盛り上がり。だが、本領を発揮したのはこれからだった。

 Let’s Goと落書きされた壁のような画面が崩れると、センターステージの巨大なスクリーンに「TWICE」という赤い文字が浮き上がる。ステージの奥から顔と耳がハート型のTWICEのキャラ、ラブリーが超大型バージョンで登場。「AREA UNDER CONSTRUCTION(工事中)」と書かれた黄色のテープが貼られたケージの中に、9人が立っていた。そう、ブルドーザーに“目の前の大きな壁をもろともせず、ブルドーザーのように壊しながら、前へ前へと進んでいこう!”という思いを重ねた「BDZ」のスタートだ。ファンであるONCEのエネルギーに感動したプロデューサーのJ.Y. Parkが、「ONCEとTWICEが一緒に歌える応援ソングを」と願って生まれた曲。「声が小さい! 東京ドーム、行くよー!」といいながら耳に手を当てるジョンヨンにインスパイアされ、5万人が「Let’s Go! Let’s Go!」とコール&レスポンス。まさに、東京ドームが一つになった瞬間だった。

 「ステージに、たくさんのポイントがあったことに気づきましたか?」とサナ。実は、最初小さなセンターステージで初期の曲を歌ったのは、デビュー当時のTWICEの姿を象徴したもの。中盤の「Candy Pop」や「TT -Japanese ver.-」のカラフルなステージは、日本での快進撃に重ねたものだった。そして、「TWICE」という赤い文字が浮き上がった巨大なLEDのスクリーン(なんと縦74m!)は、アジアトップのガールズグループとしての地位を築いた、現在を表したステージ。つまり、TWICEの軌跡が、変化するステージアートで表現されていたのだった。

 駆け足が一番早いチェヨンが広いステージを走り、それに合わせてONCEがCANDY BONGを高く掲げてウェーブ。ドームの右端から左端へ、光の波が大きくうねる。「すごい、めっちゃきれいでした!」と、サナが感極まった表情で目を細めた。

 「いつも一緒にいてくれてありがとうの気持ちを込めて作った曲です」と歌ったのは、「The Best Thing I Ever Did」。一人ひとりがワゴンに乗ってアリーナに散らばると、歓声に応えて手を振ったり、両手で大きなハートを作ったり、思い思いにファンと心を通わせた。

 終盤は再びメインステージに戻り、ダンサブルなヒット曲「KNOCK KNOCK -Japanese ver.-」「LIKEY -Japanese ver.-」を続けて披露。そして多数のダンサーを従え、花火に彩られたスクリーンをバックに「Dance The Night Away -Japanese ver.-」で圧巻の大団円へ――。

 ふと周りの客席を見渡すと、中学生の女の子や20代の男性グループはもちろん、最初は緊張気味だったお父さんもCANDAY BONGを大きく振り、力いっぱい声援を送っていた。隣の席の息子以上にとびっきりの笑顔で。

 この日のライブは、東京ドームという目標に立つことができたTWICEとONCEにとっての、まさに「Dream day」。アンコールで、サナが涙ながらに語った「メンバー全員が本気で頑張って、ONCEのみんなが全力で愛してくださって、スタッフの皆さんが全力でサポートしてくださったから、私たちがここに立てると思う」という言葉が心に響く。さらに、号泣する彼女の肩をなでるモモ、抱きしめるジヒョ、指先サイズのちっちゃなラブリーでサナの首筋をツンツンしながら「泣かないで」というナヨンとの友情も、「夢は信じる心があれば必ず叶えられます!」と呼びかけるダヒョンに熱い声援で応えるONCEたちとの一体感も、たまらなく眩しかった。

 「これがゴールではなく、スタート」とモモは言う。TWICEの魅力は、夢に向かってためらうことなく進む、強さと明るさ。そして、27曲を歌いきってもなお、手をつないで円になってくるくる回ったり、ステージの上でのびのびと側転をしたりする、尽きぬことのないパワー。そんな9人の輝く姿は、幅広い世代のONCEにとってもまた、自らの夢に向かって踏み出す勇気の原動力なのだろう。(桑畑優香)

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