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『アイマス』が突き詰めるアイドルとPの強い絆 ドームを夢の遊園地にした『デレマス』6thライブ

リアルサウンド

18/11/30(金) 16:01

 11月10日・11日、メットライフドームにて『THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 6thLIVE MERRY-GO-ROUNDOME!!!』の埼玉公演が開催された。そのDay2公演には総勢27人ものアイドルが登場。しばしの間ドームは、アイドルたちを乗せたメリーゴーランドが周回する夢の遊園地へと、姿を変えていた。

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 この日のテーマは“夏の遊園地”。その1日を表現していくというコンセプトで、ライブは繰り広げられていく。まずは「イリュージョニスタ!」でそれぞれ固有の衣装を身にまとった27人のアイドルたちが、ステージいっぱいに広がるように登場してライブスタート。曲明けにMCで改めてP(プロデューサー/ファンの意)へと挨拶していたのだが、この日のMCはこれまでのライブやイベントと異なり、基本的には声優としてではなく作品に登場するアイドルとしての言葉を貫いていた点が特徴的だった。ライブ中盤に春瀬なつみの呼びかけでPが行ったウェーブも、あくまでも彼女が演じる龍崎薫としての「かおるのお願い」にPが応えて実現したものだった。

 さて、ライブ自体は1日の流れを表現するように、海のエリアや夏の夜のエリアなど様々なテーマを持ったブロックごとに分けられた構成だった。

 Day2公演で初めてフルメンバーが揃った「リトルリドル」では、1サビ明けに「LittlePOPS」とメンバーからユニット名が名乗られると場内は沸きに沸く。同じく5人揃った「Tulip」は、芯がありながらも艶っぽさのある飯田友子(速水奏役)の歌声がどのパートも聴きどころだったし、加えて佳村はるか(城ヶ崎美嘉役)のダンス中の表情の入り方やそこから生まれるセクシーさも、非常に魅力的なものだった。また、この会場で歌われる意義が非常に強かったのが、「Twin☆くるっ★テール」。なぜなら佳村と山本希望、ふたりが本作で演じる城ヶ崎美嘉・莉嘉の姉妹は埼玉出身だから。そのふたりが凱旋するかのように堂々と息ピッタリのダンスを披露し、そのうえで両者の表情が心底楽しそうだった点もうれしいポイントだ。

 一方、この日限りの顔合わせとなった多数の楽曲でも、各アイドルが光る。序盤「いとしーさー♥」では特に新田ひよりがパフォーマンスとボーカルの合わせ技で、演じる道明寺歌鈴らしいかわいげを全面に出していたかと思えば、続けて披露された「ドレミファクトリー!」では決め所で個性を強く出しつつ、サビのラストでエネルギッシュに跳ねてみせた小市眞琴(結城晴役)の姿が目を引いた。また「銀のイルカと熱い風」は、洲崎綾(新田美波役)の歌声が持つ清涼感が楽曲のテイストにピッタリ。振り付けも相まって、彼女らしい可愛らしさもよく表現されていたように思う。

 そしてCute(IDOLM@STER CINDERELLA GIRLSには、Cute、Cool、Passionという3つの属性がある)アイドル5人で歌われた「Orange Sapphire」も、この日のハイライトのひとつ。Pの普段通りの盛り上がりもさることながら、2コーラス目では五十嵐裕美(双葉杏役)と金子真由美(藤本里奈役)がじゃれ合ったりと、客席だけでなくステージ上のアイドルも心から楽しんでいる様子が伝わってきた。加えて終盤の「Rockin’ Emotion」には、持ち曲とする安野希世乃に加えて朝井彩加も参戦。木村夏樹らしくストレートにかっこいい安野と、早坂美玲らしくそこに可愛らしさも乗る朝井の、それぞれのロックが炸裂していた。

 ユニット曲以外、ソロ曲でとりわけ印象的だったのは、「メルヘンデビュー!」だった。「メットライフドームに不思議な光が……」のナレーションが流れると、後方ステージに「ナッナでーす!」と三宅麻理恵(安部菜々役)が飛び出し曲がスタート。第7回シンデレラガールとなった彼女へのプロデューサーのコールは凄まじく、地響きのようなそれが、楽しそうに歌い踊る彼女を終始包む。ちなみにその三宅と花守ゆみり(佐藤心役)による「凸凹スピードスター」も、とんでもない盛り上がりを見せた1曲。こちらでは花守が最後カメラに抜かれた瞬間にバッチリ胸元にハートマークを作るなど、細部までとてつもない“はぁと”ぶりを見せていた。

 また、「フレデリカ、猫やめるよ」での髙野麻美もたまらなく宮本フレデリカすぎて至高だった。歌声に起伏をうまくつけつつ、シュンとしたりニッコリしたりと表情でもきまぐれに移り変わるその心模様を表現していく。そしてイントロで遊園地中から歓声が上がった上坂すみれの「You’re stars shine on me」では、すかさずPが白と青のペンライトで、彼女が演じるアナスタシアの脳裏に浮かんでいるであろう夜空を構築。これこそがまさに、Pがアイドルを最高の形にプロデュースする光景そのものだ。

 そんな数々の楽曲を披露してきたアイドルたちは、ライブの終盤に“未来”を提示する。メインステージに3つ当たったスポットライトの中に立つ大橋彩香(島村卯月役)・福原綾香(渋谷凛役)・原紗友里(本田未央役)のnew generationsが披露したのは、なんと意外にも「Absolute NIne」! 初期から作品の看板的存在であったこの3人に、未来に向かって力強く踏み出す決意をもった歌を、しかも終盤に背負わせたのは大きな意義があったと思う。

 そのまま続けた「ガールズ・イン・ザ・フロンティア」も同様、いや、さらに力強くアイドル自身の足で先へと進む意志を抱いた楽曲だが、この曲ではアプリゲーム『アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ』内音源を再現するかのように、サビでPからの大歓声が響く。サビ明けのコールも、同じく完璧にゲーム中のそれ。ゆえにこの瞬間をもってこの曲は真の完成を見せたように感じられたし、アイドルとPとの二人三脚で進み続けていく決意の象徴にまで昇華されたようでもあった。

 終盤は再度、アイドルが全員揃っての進行に。まずはハッピーチューン「Stage Bye Stage」で夏の遊園地の閉園を飾り本編を締めくくると、アンコールは全員でメリーゴーランドに乗っての「GOIN’!!!」からスタート。この曲では頭サビのソロパートを担当し、ラストもポーズを決めてからニコッと最高の笑顔を見せた大橋が、紛れもない同公演のMVPだろう。

 そしてnew generationsの3人がそれぞれPassion・Cool・Cuteの3チームを代表し、ここもアイドルとして挨拶すると、そのまま本作のアンセム「お願い!シンデレラ」をラストナンバーとして披露。後方ステージにアイドルたちが展開するなか、ひとりメインステージへとまっしぐらに駆け出していった黒沢ともよ(赤城みりあ役)や、逆にメインステージに各アイドルが移動するなか最後まで後方に挨拶をしていた佳村の姿が印象に残った。

 最後に大橋の音頭で、恒例「アイマスですよ!アイマス!」コールで大団円。スクリーンに映し出された時計が12時を指し、夢の遊園地はメットライフドームへとその姿を戻したのだった。

 より純粋に“アイドルとP”の両者が作り上げる形となっていた、『6thLIVE』。しかしライブはまだ終わりではない。この夢の遊園地は、12月にはナゴヤドームに誕生する。そこで見られるのは、いったいどんな素敵な景色なのだろうか。その景色がまた綺麗すぎて泣けちゃうものであろうことだけは、きっと間違いないのだけれども。(須永兼次(すなが・けんじ))

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