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いま、最高の一本に出会える

星野源、三浦大知、キンキ、ヤバT、ボイメン…2018年末、各シーン代表するアーティストの新作

リアルサウンド

18/12/18(火) 8:00

 星野源、三浦大知、ヤバイTシャツ屋さんなど、それぞれの音楽シーンを代表するアーティストの新作を紹介。自らのスタイルをしっかり持ちながら、新たな表現へと突き進むアーティストたちの最新モードをぜひ体感してほしい。

(関連:星野源、『FNS歌謡祭』で新曲「Pop Virus」をテレビ初披露 「アイデア」との共通点を考える

 前作『YELLOW DANCER』で“イエローミュージック”という音楽的スタイルを作り上げた星野源は、約3年ぶりのフルアルバムとなる本作『POP VIRUS』において、コンセプトやマーケティングを排し、ただただ「とても“やばい”アルバムを作ろう」という意志のもと、衝動、ひらめき、熱狂を音に込めたという。音数を抑え、鋭利かつ濃厚なグルーヴとともに〈刻む 一拍の永遠を〉というフレーズが響くタイトル曲「Pop Virus」、山下達郎がコーラス&コーラスアレンジで参加したネオソウル的ナンバー「Dead Leaf」、21歳のサウンドクリエイター・Snail’s Houseのシンセベースと玉田豊夢の生ドラムによるビートを融合させた「サピエンス」など、すべての楽曲に独創的なアイデアが授けられた本作は、彼の音楽が(リスナーの予想を超える速度で)さらに先に進んでいることの証左だ。決して言葉にできない、でも確実に存在している“あの感じ”を描き出すリリックも素晴らしい。

 コンセプチュアルな身体表現が話題を集めた新プロジェクト『球体』、エンターテインメントの粋を極めた全国ツアー『DAICHI MIURA LIVE TOUR 2018 ONE END』など、革新性と大衆性を行き来する活動で2018年を駆け抜けた三浦大知のニューシングルの表題曲「Blizzard」は、映画『ドラゴンボール超 ブロリー』の主題歌。彼の音楽に欠かせないクリエイターであるNao’ymtとの共作によるこの曲は、推進力のあるシンセのリフ、歪みを聴かせたトラックとともに“自分を超えていく”というメッセージを含んだリリックが突き刺さるダンスチューン。劇中の戦闘シーンに登場する氷の世界とリンクし、三浦が氷を砕き割り自らを解放するMV(サビのフレーズにおける、フリースタイルのダンスも最高!)も必見だ。

 KinKi Kidsの通算40枚目となるシングルの表題曲「会いたい、会いたい、会えない。」は、久保田利伸の書き下ろしによるミディアムバラード。以前、久保田が手がけた「The Red Light」(2017年)はエッジーかつダンサブルな“久保田節、全開!”と称すべきナンバーだったが、今回はKinKi Kidss本来の哀愁、切なさ、ふたりの声に含まれるマイナーコード感を活かした楽曲に仕上がっていて、両者のコラボレーションがさらに深化したことが伝わってくる。ややレイドバックしながら切ない恋愛模様を叙情的に描き出す堂本剛、トラックのビートを正確に掴み、楽曲の軸を作る堂本光一のボーカルも絶品。デュオとしての魅力を改めて実感できることも、この曲の意義だろう。

 「鬼POP激キャッチー最強ハイパーウルトラミュージック」(『学校法人 日本教育財団 モード学園(東京・大阪・名古屋)2018年度TVCM』ソング)、「かわE」(映画『ニセコイ』主題歌)などのタイアップ曲を含むヤバイTシャツ屋さんの3rdフルアルバム『Tank-top Festival in JAPAN』。“おちゃらけ”“ネタ曲”のイメージがどうしても強いヤバTだが、本作を聴けば(このバンドのライブ同様)、メロコア、ヘヴィロックを軸とした骨太のロックバンドとしての存在感をはっきりと感じてもらえるはず。明らかに重厚感を増したドラム、濃密なグルーヴを放つベース、激しさとメロウネスを共存させたギターによるアンサンブルを存分に楽しんでほしい。アルバムの最後に収録された「ゆとりロック」から伝わる、ゆとり世代に向けたエールも強く心に残る。

 和をモチーフにした勇壮でド派手なビジュアル、高い身体能力を活かしたアクロバティックなパフォーマンス、キャラの立ったメンバーの魅力によって、いまや全国区の人気を獲得している名古屋発のエンターテインメント集団・BOYS AND MENのベスト盤『ボイメン・ザ・ベスト』。ブレイクのきっかとなった「帆を上げろ!」、最新シングル表題曲「炎・天下奪取」などを収録した本作は、切ない叙情性を含んだバラードからお祭り騒ぎ必至のアッパーチューンまで、彼らの音楽的な軌跡を追体験できるアイテムだ。新曲(男気溢れる応援歌「男気・夢・音頭」、パーティ的なサウンドとともにメンバーが自己紹介する「BOYS AND MEN 夜露四苦」)からも、このグループの圧倒的な個性をまっすぐに感じられる。

■森朋之
音楽ライター。J-POPを中心に幅広いジャンルでインタビュー、執筆を行っている。主な寄稿先に『Real Sound』『音楽ナタリー』『オリコン』『Mikiki』など。

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