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川谷絵音が語る、“新しい音楽”を求め続ける理由「いつの時代も作る人は絶対にいる」

リアルサウンド

18/9/24(月) 12:00

 2018年1月にリリースされたゲスの極み乙女。の5thシングル『戦ってしまうよ』に関するインタビューで、「2017年は種を蒔く年で、それを花開かせるのが2018年」と語っていた川谷絵音。その言葉通り、川谷は6月に自身の主宰する新レーベル<TACO RECORDS>を発足。7月18日にはindigo la Endの4thアルバム『PULSATE』、8月29日にはゲスの極み乙女。の4thアルバム『好きなら問わない』と、充実したアルバムを立て続けに発表した。

 今回もリアルサウンドでは、川谷絵音に単独インタビューを行った。前述の<TACO RECORDS>発足の経緯から、最新2作における音楽的なアウトプットの方向性、そして並行して手がけるDADARAYやジェニーハイでの関わり方や新プロジェクトについてなど、今まさに黄金期を迎えつつある音楽家のビジョンをさらに掘り下げて聞いた。(編集部)

曲がきちんと届くだろうという自信

ーーまずは新レーベル<TACO RECORDS>について。今後、川谷さん主導で様々なことが進んでいくことへの期待感があるのですが、ご自身はレーベルを持つことについて、事前にどんなことをイメージしていましたか。

川谷絵音(以下、川谷):活動の幅が広がってきて、自分のものだけでも多くのプロジェクトがあったので、もはや普通に自主レーベルのような感じだったんです。もともと、一般的にはアーティストが行わない突っ込んだこと、トータルプロデュースのようなこともやってきたし、名前を冠しただけで特に変わるわけでもないんですけど、表現方法として自主レーベルを作りました、という。

ーー「突っ込んだこと」というのは、A&R的なことも含めてでしょうか。

川谷:そうですね。他のアーティストがどこまでやってるかはわからないですけど、リリース日もそうですし、プロモーションの方法やスケジュールの決定も含めて、わりとスタッフっぽいこともやってきました。自分でやらないと気が済まない部分も、けっこうあって。本当に僕が納得するようなことを言ってくれる人がいればやらないんですけど、なかなかそうもいかないじゃないですか。だから、「やりたい」というより、結果的にやってきたという感じです。

ーー第一弾として、ゲスの極み乙女。のアルバム『好きなら問わない』がリリースされ、indigo la Endの次作も含め、川谷さんのプロジェクトが続々、<TACO RECORDS>から送り出されると。そして今後、例えば川谷さんがフックアップしていく若手アーティストが出てくる、という可能性もありますか?

川谷:ありますね。もともとそういうことがやりたかったというか、僕、多分A&Rやったらすごい優秀だと思うんです(笑)。新人発掘もめちゃくちゃ得意だし、発掘してそのままプロデュースできる、という強みもあるので。最初にやりたかったことに戻った、という感じかもしれないですね。もともと自分でステージに立ちたいというより、曲を作りたいとか、こういうアーティストをこう見せたい、という方が強いし、そういうことも将来的にはできればいいなって。

ーー例えば、光るものがあるアーティストを見たとき、「自分だったらこういう風にプロデュースするんだけどな」と感じることも?

川谷:ありますね。ただ、「曲をこうすればいいのにな」だったら、もうそのアーティストじゃなくなってしまうこともあるし、結局、僕のプロジェクトになってしまうのはよくないとも思っていて。日の目を見させるために、ちょっとだけフックアップするような作業ができるアーティストに出会えればいいと思うんですけどね。日々わりとチェックはしているんですけど、やっぱりなかなかいないので。

ーーいずれにしても今後、この<TACO RECORDS>が川谷さんの活動の拠点になっていくことは間違いないということでしょうか。

川谷:そうですね。

ーーそのなかで、今回リリースされた2枚のアルバムについても伺います。もともと、ゲスの極み乙女。、indigo la Endとも、川谷さんがかなり意識的にユニットのあり方を考え、それぞれ追求されていたと思いますが、昨年リリースされた『達磨林檎』『Crying End Roll』の2枚は、いわば混沌とした状況の中で出てきた生々しい傑作でした。一方で今回の2枚は本来のペースというか、川谷さんの理知的でクールな部分が出ているように感じます。

川谷:『達磨林檎』や『Crying End Roll』は本当に混沌としていた時期で、あまり冷静には作っていなかったです。「なんか吐き出したい」みたいなーーよく言えば原始的な音楽欲求みたいな部分だったのかもしれないけれど、負の感情ばかりで曲を作っていたので、あまり周りが見えていなかったなと。それはそれでよかったんですけどね。

 その意味で、今回は音楽をちゃんと音楽としてというか、バンドの見せ方、バンドはこうあるべきだ、というものが、自分が考えている以上に、無意識的にも曲に入ってきていると思います。曲について「こんなに緻密にできていて」なんてよく言ってもらうんですけど、別に何も考えていないし、毎回奇跡的に、そういう曲ができている感じなんですよ。毎回起きていれば奇跡じゃないのかもしれないけど、計算ではなく感覚で作っているから、自分でも「おー!」と思うものができる。前の2作は「おー!」っていうものができても、必要以上に世の中に自分の曲を提示したいという感覚があったけれど、今回はもっと素直に、いい曲ができたし、多分きちんと届くだろうという自信に変わっていったというか。

ーーなるほど。前作の一回性のよさもありますが、今回はより密に、メンバーとやり取りをされたようですね。特にindigoの方は、佐藤栄太郎さんのドラムがあって、というところも大きいと思いますが、メンバーとの関係性は重要度を増しているのでしょうか?

川谷:そうですね。そのなかでも、ゲスはどちらかというと僕から生まれたものを全員で広げていく感じで、indigoは僕と栄太郎が密に生み出すのが最初なので。それは狙ってというより、自然と、僕と栄太郎の関係性でそうなっていったというか。作り方もメンバーによって分かれますね。

ーーゲスのなかでは、川谷さんから出てきたものがメンバーのなかで変化していくと。あて書きする、ということもありますか?

川谷:ピアノもベースも「こういう感じで」というのはだいたいありますし、ドラムもけっこうガチガチにリズムを作ったりしますね。indigoはわりと雰囲気でやっているので、そこはちょっと違うかなと。

川谷絵音という人間を通してまた新たなものを

ーー『好きなら問わない』に関しては、ゲスの原点的な、疾走感があってみんなが盛り上がるタイプの曲も置きつつ、特に後半の「ゲンゲ」から最終曲「アオミ」に至るあたりは、かなり複雑なアレンジを持つディープな曲が続きます。この辺りのバランスは、どう整理していったのでしょうか。

川谷:今回は「戦ってしまうよ」がタイアップ(スマートフォン向けゲームアプリ『クラッシュ・ロワイヤル』の新CMソング)で疾走感のある曲になったので、この曲と最初にあったものとのバランス感で進んでいきました。そのあとに“昔っぽさもあるけど、今っぽさもあるね”みたいな「オンナは変わる」ができて、“これまでのゲスになかったよね”という「もう切ないとは言わせない」ができて、そうなると、“じゃあ、もっと違うものを作ろう”となって、後半にいくにつれディープになっていったという感じでした。「アオミ」と「sad but sweet」は、確か最後の方にできたんですよね。「ゲンゲ」はもともと入れないつもりだったんですけど、入れるとやっぱり、アルバムが深まるなと思って。

ーー「sad but sweet」も印象的でした。このタイトルは今回川谷さんが音楽でやっていることをよく表した言葉だなという気もして。一方で「もう切ないとは言わせない」と歌いながらも、やはり“甘い痛み”のようなものが全体を流れていて、それが川谷さんの音楽の特徴なんだろうと感じます。

川谷:そうですね。僕の色って、ちょっと切ないというか、明るくてもどこかノスタルジーな部分がある曲ばかりなので。「颯爽と走るトネガワ君」(M.08/TVアニメ『中間管理録トネガワ』OPテーマ)だって、ふざけてはいるけれど、コードの流れを見ると、Bメロは“なんだこの暗さは”みたいになっていたり。そういう意味で、全体の雰囲気は「sad but sweet」に集約されてるのかもしれないなと思います。

ーー以前のインタビューで、ゲスの一つのテーマは、メロディとリズムの関係だというお話を聞きました。今回も演奏とリズムの刷新があり、同時に、メロディもどんどん新しくなっていますね。

川谷:メロディに関しては、本当に何回も考えるんですよね。「ゲンゲ」なんかは何回もメロディを変えて、最終的な形に行き着くまでいろんなパターンを試しました。「もう切ないとは言わせない」も、トラックが全部できてから歌を考え始めたので、100パターンくらい考えたと思います。そのなかで、一番しっくりくるものを選んだという感じで。

ーー先ほど「奇跡」という言葉もありましたが、そのなかで、どんなポイントで最終的にジャッジするのでしょうか。

川谷:それが曖昧なんですよね。実際、他のパターンでも多分いいと思うんですよ。最後はそのときの“これかな?”という直感で、そうやって決めないと、いつまでもやってしまうので。

ーー「えいっ!」と決める瞬間があるわけですね。

川谷:そうですね。「ゲンゲ」も最初はもっと暗くしようと思ったんですけど、ちょっとキャッチーな方がもしかしたらいいのかな、という感覚で。

ーーキャッチーさ、というところでは、日本はある意味でメロディの国で、アメリカや韓国ではどんどんリズムが刷新されている状態です。川谷さんはリズムをものすごく意識的に扱いながら、同時に、日本のポップスで受け継がれてきたメロディをさらに進化させようとしている、というイメージがあります。

川谷:やっぱり歌謡曲が好きだし、僕の骨組みはJ-POPから来ているので。いろんな音楽を聴くけれど、根幹はそこなんですよね。結局、キャッチーな音楽の方が入ってくるというか、メロディアスなものを聴いちゃう。そのなかで、自分が聴きたいものを作っている、という感覚が一番近いと思います。

ーーなるほど。

川谷:いろいろとバンドをやっていて、“吐き出す”場所がいっぱいあるし、インストバンドもあるから、やりたいことは全部できちゃうんです。だから、ゲスにすべてを詰め込む必要もなくて、無意識にですけど、自分のなかでは使い分けてはいますね。

ーー例えば、インストでロバート・グラスパー以降のジャズが一つのテーマになったとしたら、それはichikoroで表現したり。

川谷:そうですね。やりたいことを入れ込みすぎて、雑多なアルバムになるのはよくないな、というのがあって。攻めるところは攻めつつ、バランス感覚が重要だと思っているので、そういう意味で『好きなら問わない』はバランスが取れた、いいアルバムだなと自分でも思います。

ーー数年前のインタビューで、フェスで盛り上がるバンドシーンと、自分自身の音楽、という距離の取り方ついて話されていました。その点については現在どうでしょうか?

川谷:そこから僕自身の立ち位置も特殊なものになって、いまはシーンがどうこうとか、フェスがどうこうとか知ったこっちゃない、という感じですね。フェスがマトリョーシカみたいにみんな同じ単調な四つ打ちばかりなのが嫌だというなら行かなければいいし、逆にフジロックがヒップホップばかりでつまらない、というのもわかる。今回のフジロックは海外のトレンドを押さえてて、ヒップホップばかりでいいわーとか言ってる人は逆に信用できない(笑)。僕は好きなことを自分でなんでもできるので、自分が楽しければいいかな、という感覚に落ち着いていて、別に(シーンと)距離を取っているわけじゃないんだけれど、勝手に距離感が生まれちゃっている、という。諦めている部分は諦めているし、諦めていない部分もある、というなんとも言えない状態ですね。

ーー諦めていない部分もきっとたくさんあると思うんですよね。ご自身が作品を作り続けているという点も含めて。

川谷:川谷絵音という人間を通してまた新たなものが生まれる、生み出さなきゃいけないというのはあります。とにかく、これだけたくさんのチャンネルを持って、すべて全力投球している人はなかなかいないと思うので、パイオニアになれたらいいなと。いつの時代も作る人は絶対にいて、俺もその1人になれたらいいなって。そうやって続けていれば、自信も何もついてくるんじゃないかと思っています。

ーー実際、一般的なアーティストの3倍くらいのアウトプットをしているわけですが、普通に生活ができているんでしょうか?

川谷:本当に時間がないんですよ。みんなが想像してる以上に、「明日レコーディングだ。でも、何もしてない」みたいな感じで。これだけのアウトプットの量で、家で緻密に考えたりとか、インプットするために映画を観たりとか、そんなことをしてたら絶対にできない。だから、僕はその場に行って作る、というスタイルなんです。その場の自分を信じる、という。だから、家では特に何もしていないんですよ。ただ、ほとんど寝ないで、自分の好きなことをする。その時間に曲を作ろうとは、まったく思わないので。ダラダラしながらバラエティ番組を観たりしてますね。

ーージャズのミュージシャンのように、スタジオに入ってから勝負という。

川谷:本当そうですね。即興というか、連載もいっぱいあるし、ラジオもあるし、ライブもツアーもテレビ出演もあるから、いちいち考えていたら手に負えない量の仕事になっていて、そうするほかないんです。自分がそうしたいと言うより、一瞬で曲を作らないと成り立たない。

ーーそのなかで、不安がよぎることは?

川谷:全然ないですね。世の中にはこんなにいっぱい音楽があるのに、いい音楽ができないという理由がどこにあるのか、まったくわからない。曲を作ると言うことに対して、みんな仰々しく構えますけど、作曲なんて誰でも鼻歌でできるし、そこに対してストレスも気負いもまったくないので。すごく真面目な人だったらたぶんうまくいかないし、僕はすべてに対して不真面目だから成り立っているのかなと。

ーーその場で、自分のなかから出てくるものを信じる。

川谷:そして、手を抜くところは徹底的に抜くという。ギターの練習なんかは、徹底的に手を抜きますね。

人と会えば会うほど、成長していく 

ーーさて、indigo la End『PULSATE』についても伺うと、2曲目の「煙恋」はいい曲ですね。悲しいけれど失恋の曲というわけではなく、普通に恋愛もしている女性の生活感だったり、モヤモヤした気持ちを見事に歌っています。

川谷:言葉ではあまり表現しきれない、曖昧なところというか。僕の音楽ってそういうところがそもそもあるので、それを「煙恋」という言葉にした感じですね。歌詞も直感で、深く考えていないんです。書いたらこうなった、という。

ーー日本語のポップスとしてとても新しいと思うのですが、それも即興でできていると。

川谷:そうですね。何が新しいのか、もうわからない(笑)。自分がよければもういいや、という状態なので。

ーー結果的にあまり聴いたことがない曲だらけなんですよね。4曲目の「Play Back End Roll」も美しいリフレインを持つ名曲ですが、これはいつ頃できたんですか?

川谷:これは『Crying End Roll』時代からあったんですよ。本当は「Play Back End Roll」をアルバムのタイトル曲にするつもりだったんですけど、レコーディングが終わらなくて。僕もけっこう好きな曲ですね。

ーーこの曲も、スタジオに入って即興でできてしまうんですか?

川谷:そうですね。スタジオ入って、全体の構成までは、たぶん1時間ちょいですね。みんなパッとできるので。

ーー例えば、ジェニーハイにはギタリストとしても加入されていますが、プロデュースするものについても、似たような感覚ですか?

川谷:ジェニーハイに関しては、1回デモを作らないといけないので、スタジオの日程だけ押さえて、indigoとゲスのメンバーに集まってもらって、いつもみたいにその場で作ります。ただ、あまり演奏を難しくしないように、というのは考えていますけど。

ーー小籔千豊さんやくっきーにも配慮しつつ。

川谷:そうですね。ただ、それによって気づいたこともあって、プレイできる幅が制限されることで、かえってシンプルにするとカッコいいなとか。DADARAYとかもそうなんですけど、難しいこともできるので、難しくするじゃないですか。でも、「できない」ことは必ずしもマイナスじゃなくて、だからこそシンプルになって、ゲスにもindigoにもないアウトプットになる。「片目で異常に恋してる」も、めちゃくちゃ難しくしようと思えばもっと難しくできたんですけど、あれくらいの塩梅がよくて、だからキャッチーで万人に受けるものになったんだろうなと。

ーーなるほど。それは川谷さんのなかで、新しいモードになるかもしれませんね。ある種の制限を設けるという。

川谷:そうなんですよ。いつもあまり制限がないので、やれるだけやってしまうんですよね。それがなかったのが、僕のなかで新しい発見でした。

ーーリズム隊は芸人さんですが、ピアノはあの新垣隆さんです。

川谷:新垣さんは「ラーメンに行きたい」しか言わないので、あまり音楽の話はしないんですけど(笑)、日本の現代音楽を牽引するような人で、本当にすごい人ですからね。ピアノを弾いている姿がかっこいいんですよ。刺激を受ける部分もあるし、こうやっていろんな人とバンドができるというのは、人生得しているなと思って。自分の立ち位置がこれでよかったと思ってます。

ーーここ最近の活動を見ていると、川谷さんは誰かと一緒にやることで、発見していくタイプなのかなと思います。

川谷:本当に人に影響されて生きているので。人のいいところを吸い取るのがすごい得意なんですよ。だから、人と会えば会うほど、成長していく。いろんな人とやれて、今はいいのかなと。これから、バンドがあと1〜2個増えるんですよ。

ーー本当ですか?

川谷:本当に。どっちも僕が入っているバンドで、まだいろいろとアウトプットできるなと思っています。それがゲスやindigoにも返ってくるし、相互作用で循環していて、どんどん新しくしていけるんです。

ーーそんななかで、川谷さんを一番理解している存在は?

川谷:やっぱり課長ですね。大学時代からだから、もうかれこれ11年くらい一緒にいるし、メンバーとしても、友だちとしても、特に何も言わなくても伝わるという。彼がいないと、というのはありますね。

ーー音楽家として見たときに、課長さんに近くにいてほしいと思う理由とは。

川谷:本当に想像力が豊かで、僕がいいと言ったものは、絶対にいいと思ってくれる。僕に合わせているんじゃなくて、モヤッと霧がかかったような感覚もちゃんと共有してくれる、数少ない人なんです。そこは信頼していますね。

ーー先ほどチラッと話に出た新プロジェクトも、年内には何か見えてきそうですか?

川谷:一つは多分、年内に出てくると思います。発表していないプロジェクトで、もう曲を録っている、みたいなものもあるので、プロデュースやソロの仕事も入れたら、13個くらい同時に動いています。

ーーリスナー目線でいうと、ゲスとindigoは年に1枚ずつくらいリリースがあると思うんですけど、この創作ペースは維持されていくのでしょうか。

川谷:ちょっと溜めようかな、とも考えています。ただ、完成した次の日にはもう別の曲が生まれているし、ツアーをやるときにはもう、すごい昔のアルバムみたいになっちゃっているんです。「完成した」と思ったらやる気も起きないし、毎回そう思えているのがいいのかなと。次は今作を超えるものが全然できると思いますし。

ーーいいですね。多作型のアーティストは海外のポップミュージックの歴史には何人もいますが、日本の才能ある人は、じっくり時間をかけるタイプが多かったと思います。日本語は歌詞作りが難しいのかな、と考えたりするのですが。

川谷:確かに、歌詞が書けないというのはよく聞きますね。なんなら、僕は普通のアーティストの一生分の歌詞、書き終わってますから。生きていれば書きたいことはいっぱいあるし、普通よりもたくさんの人に会っていて、面白い人をいっぱい知っているから、またその刺激で書きたいことが増えていく。歌詞は本を読んだり映画を観たりするより、人と会う方が書けますね。

川谷:さて、9月からゲスのツアーが始まりますが、今年後半にかけて、何か活動のテーマはありますか?

川谷:いや、もう決まっているものを消化するだけですね(笑)。それだけであっという間に終わってしまうと思うので、楽しければいいかなと。

ーーAbemaTVでの新しい地図の3人(稲垣吾郎、香取慎吾、草なぎ剛)との共演も話題になりましたが、こうした世の中の接点のようなものは、維持していくのでしょうか。

川谷:そうですね。AbemaTVについては、あの3人と久しぶりに会うことができて、音楽を続けていてよかったなと思いました。変わらず、僕らの才能を認めてくれていて、好きでいてくれることが本当にうれしくて。音楽があれば、またつながれる。音楽ってすごいなって。これも人と会う、という話ですが、テレビはあまり出たくない時期もあったけれど、最近は、新しい人に会っていろんな刺激を受けられるなら、という感じで出ていますね。

ーー最後に、今後どんな人に会ってみたいですか?

川谷:YouTuberの人たちですかね。本当に感覚が違っていて、すごいですよ。先日関西コレクションに出たんですけど、どんなモデルより、YouTuberが人気で、それだけでコレクションとして成立していて。巣鴨に行ったら誰も知らないけれど、竹下通りに行ったら大パニックで、すごい文化だと思います。キズナアイとか、バーチャルYouTuberも面白いですよね。僕も一瞬、YouTuberをやってみようと思ったことがあるんですけど、挫折しました。そもそも時間がないし、彼らより面白いことをできる自信もまったくない。だから、YouTuberのビデオに出てみようかな、なんて思ったりもしています。何をやらされるか、怖いですけどね(笑)。

(取材=神谷弘一/撮影=伊藤惇)

■indigo la End
リリース情報
4thフルアルバム『PULSATE』  
発売:7月18日(水)
価格:初回限定盤(CD&DVD)¥3,800+税
通常盤(CD)¥3,000+税

<CD収録内容>
1、蒼糸
2、煙恋
3、ハルの言う通り
4、Play Back End Roll
5、星になった心臓
6、雫に恋して(Remix by HVNS)
7、冬夜のマジック
8、Unpublished manuscript
9、魅せ者
10、プレイバック(Remix by Metome)
11、1988

<DVD収録内容> ※初回限定盤のみ
(from「蒼き花束vol.2 at 中野サンプラザ」)
1、she
2、見せかけのラブソング
3、夏夜のマジック
4、心雨
5、幸せが溢れたら
6、鐘泣く命
7、想いきり
8,夜明けの街でサヨナラを
9、素晴らしい世界
10、大停電の夜に
11、インディゴラブストーリー

■公演情報
全国ワンマンツアー『1988』

11月11日(日) 札幌 ファクトリーホール
OPEN 17:00 / START 18:00
11月16日(金)福岡 DRUM LOGOS
OPEN 18:00 / START 19:00
11月17日(土)長崎DRUM Be-7
OPEN 18:00 / START 18:30
11月23日(金)高松オリーブホール
OPEN 18:00 / START 19:00
11月24日(土)岡山 CRAZYMAMA KINGDOM
OPEN 17:30 / START 18:30
11月29日(木)名古屋 DIAMOND HALL
OPEN 18:00 / START 19:00
11月30日(金)なんばHatch
OPEN 18:00 / START 19:00
12月3日(月)Zepp Tokyo
OPEN 18:00 / START 19:00

■ゲスの極み乙女。
『好きなら問わない』
発売:8月29日(水)
初回限定盤(アルバム本体+MTV Unplugged):¥4,500+税
通常盤:¥3,000+税

<収録曲>
1、オンナは変わる ※先行配信中
2、はしゃぎすぎた街の中で僕は一人遠回りした
3、イメージセンリャク
4、もう切ないとは言わせない ※先行配信中
5、戦ってしまうよ ※スマホオンラインゲーム『クラロワ』TVCMソング
6、sad but sweet
7、僕は芸能人じゃない
8、颯爽と走るトネガワ君 ※TVアニメ『中間管理録トネガワ』オープニングテーマ
9、ゲンゲ
10、私以外私じゃないの(Remix by PARKGOLF)
11、招かれないからよ
12、ホワイトワルツ(adult ver.)
13、アオミ

■公演情報
2018年全国ツアー『ゲスなのか、タコなのか』
9月14日(金)開場/18:00 開演/19:00
会場:Zepp Sapporo
9月22日(土)開場/17:30 開演/18:30
会場:高松 festhalle
9月23日(日)開場/17:00 開演/18:00  
会場:岡山 CRAZYMAMA KINGDOM
9月28日(金)開場/18:00 開演/19:00
会場:Zepp Osaka Bayside
9月29日(土)開場/17:30 開演/18:30
会場:福岡 DRUM LOGOS
10月4日(木)開場/18:30 開演/19:00  
会場:青森 Quarter
10月5日(金)開場/18:00 開演/19:00  
会場:仙台 Rensa
10月7日(日)開場/17:00 開演/18:00  
会場:新潟 LOTS
10月12日(金)開場/18:00 開演/19:00 
会場:名古屋 DIAMOND HALL
10月14日(日)開場/17:00 開演/18:00 
会場:富山  MAIRO
10月17日(水)開場/18:30 開演/19:00 
会場:高崎 club FLEEZ
10月21日(日)開場/17:00 開演/18:00 
会場:京都 KBSホール
10月26日(金)開場/18:00 開演/19:00 
会場:東京国際フォーラム・ホールA

■関連リンク
indigo la End オフィシャルサイト
ゲスの極み乙女。 オフィシャルサイト

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