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嵐、シングル楽曲に見る“挑戦”の記録 ベストアルバムから選ぶ珠玉の10曲

リアルサウンド

19/7/5(金) 7:00

 嵐が6月26日にベストアルバム『5×20 All the BEST!! 1999-2019』をリリースした。結成20周年を迎えた嵐が辿ってきた「これまで」と「これから」を示すアルバムとして、シングル曲をメインに嵐の代表楽曲を網羅している。

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 嵐が歩んできた20年間の軌跡を網羅する楽曲たちからは、5人が嵐としての活動の中で何を見、何を聴いてきたのかを垣間見ることができる。今回は、その中から珠玉の10曲を選び抜き、その魅力に改めて触れていこうと思う。

「A・RA・SHI」
 1999年リリースの、誰もが知る嵐のデビュー曲。1曲の中にポップスからヒップホップ、バラードまで様々な曲調がミックスされている幕の内弁当のような構成が印象的だ。トリッキーでありながらキャッチーな印象もあり、メンバーが歌い続けるほどに深みが増していく、デビュー曲としては非常にハイクオリティな1曲だ。

「PIKA☆NCHI」
 嵐初主演の映画『ピカ☆ンチ LIFE IS HARDだけどHAPPY』の主題歌でもあるこの楽曲。当時の嵐楽曲の特徴だったヒップホップ、ミクスチャー色の強い曲調が印象的だ。櫻井翔の骨太なラップボーカルがアイドル離れしたパンチラインを際立たせ、サビとのギャップが非常にセンチメンタル。活動初期の嵐にとって転換点となったクールな楽曲だ。

「PIKA★★NCHI DOUBLE」
 映画『PIKA☆NCHI』の続編として製作された、『ピカ★★ンチ LIFE IS HARDだからHAPPY』の主題歌。ラップの作詞は櫻井が担当。青春の終わりを察した青年の心情が赤裸々に描かれた、繊細なリリックが胸をぎゅっと締め付ける。櫻井のラップパートからのメンバー4人によるソロ回しへと続く流れが、センチメンタルで涙が出るほど美しい。

「言葉より大切なもの」
 二宮和也主演ドラマ『Stand Up‼』(TBS系)の主題歌としてリリースされた楽曲。ロック調の楽曲に散らばめられた歌詞の、希望と迷いの狭間の感情が切なく胸に迫る。シングルで初めて櫻井が手掛けたラップ詞も秀逸。ドラマの主人公たちと過渡期にあった嵐の姿が重なる、青春の楽しさとやるせなさが共存した1曲だ。

「きっと大丈夫」
 2006年リリース。ホーンセクションの効いたサウンドとミクスチャーが絶妙にマッチしたお洒落なサウンドが印象的な応援歌だ。少し大人になった嵐が歌う、もの寂しさとナンセンスで楽しげな言葉遊びが共存する歌詞が軽やかに沁みる。あっけらかんと背中を軽く押してくれる、何年経っても色褪せない1曲だ。

「Love so sweet」
 嵐の今の人気を確立した楽曲の1つ。松本潤主演『花より男子』(TBS系)の主題歌として、今でも様々な層から根強い人気を集めている楽曲だ。アイドルらしいキラキラサウンドに乗った、応援歌とも取れる素朴で前向きな歌詞。切ない別れを描いた一面もありながら、嵐らしいラブソングに仕上がっている。

「truth」
 大野智主演ドラマ『魔王』(TBS系)の主題歌として当時話題を集め、嵐のリスナー層をぐっと押し広げたきっかけとなった楽曲。それまでのリリース曲と一線を画す、ストリングスの効いた美しく耽美的な世界観がインパクト大だ。ヒット曲も数多い嵐の楽曲の中でも、いつまでも異彩を放つ、嵐史上最高にシリアスな楽曲だ。

「ワイルド アット ハート」
 松本主演ドラマ『ラッキーセブン』(フジテレビ系)の主題歌。ロカビリー調のサウンドとスタンドマイクを用いた振り付けが印象的な楽曲だ。切なくも明るいパワフルな歌詞には、嵐の楽曲としては珍しい〈俺〉という1人称が使われている。仲間への無償の愛、そして嵐なりのダンディズムが詰め込まれた1曲だ。

「愛を叫べ」
 「ワイルド アット ハート」に近しい雰囲気の、ロカビリー調のサウンドがインパクト大な嵐流ウエディングソング。一般的には新郎から新婦へのウエディングソングが多いが、「友達から新婦へ」という目線から描かれる歌詞が斬新だ。寂しさや切なさを笑顔で吹き飛ばす、等身大のウエディングソングである。

「君のうた」
 相葉雅紀主演のドラマ『僕とシッポと神楽坂』(テレビ朝日系)の主題歌。嵐の最新シングルでもあるこの楽曲は、活動休止後それぞれの道を歩きはじめる嵐自身に歌っているかのようにもとれる歌詞が印象的だ。今後の彼らの道を示す道標のような、優しく切ないラブソングだ。

 嵐の楽曲のすべてに通底しているのは、センチメンタルな青春ソングに定評がある一方、ヒップホップ調のサウンドをジャニーズ楽曲にいち早く取り入れるなど、常に進化し続ける彼らのチャレンジ精神だ。いわば、これらの楽曲たちは、嵐の挑戦の記録そのものなのである。

 嵐は常に音楽へ真摯に向き合い、その姿や歌声を通して挑戦することの素晴らしさをリスナーに教え続けてくれている。活動休止後、しばらくは嵐としてのリリースはなくなってしまう。それはとても寂しいことだが、それぞれの挑戦を乗り越え、再び集結した彼らは、きっとまた、今までにない歌を私たちに聴かせてくれるはずだ。誰よりも挑戦を繰り返しながら、20年間を歩んできた5人なのだから。(五十嵐文章)

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