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内田理央、『向かいのバズる家族』でさらなる飛躍に期待 ダークサイド演じるのは実は得意分野?

リアルサウンド

19/4/4(木) 6:00

 グラビアや女性ファッション誌『MORE』の専属モデルとして広く知られ、今や成長著しい女優の一人として大活躍を見せている内田理央。『仮面ライダードライブ』(テレビ朝日系)のヒロインとして注目を集めて以降、『掟上今日子の備忘録』(日本テレビ系)、『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)、『海月姫』(フジテレビ系)など人気作でサブメンバーとして数々のドラマを彩ってきた内田が、今クールに放送される『向かいのバズる家族』(読売テレビ・日本テレビ系)で主演を務め、女優としてのさらなる飛躍が期待されている。

参考:内田が見せてきた演技

 2010年に、日本テレビ『アイドルの穴~日テレジェニックを探せ!~』でデビューし、「日テレジェニック2010」に選ばれ芸能界入りした内田理央。ファッションモデルとグラビアアイドルの両方で活躍する「モグラ女子」として、女性が憧れる存在でありながら、男性を虜にするセクシーな魅力も兼ね備え、さらに2014年に『仮面ライダードライブ』でのヒロインの婦人警官役でブレイク。子どもたちとその親世代にまで好感度が高く、老若男女に愛され人気を博した。

 『仮面ライダードライブ』以降、ドラマや映画の出演作品が途切れることなく本格的に女優として活動。中でも印象的だったのは、福田雄一脚本・演出の『ニーチェ先生』(読売テレビ・日本テレビ系)での現役地下アイドルのコンビニ店員役だ。可愛さを全面に出した、一見天然っぽいキャラだが、最終回で自分の集客力のなさに「あたし人気ないんすよ、可愛い子は人気出ないんすよ」と自暴自棄になってキレてしまう、地下アイドルの悲哀を演じたそのギャップの演技が面白く、コメディエンヌとしての才能を見せた。

 初主演映画『血まみれスケバンチェーンソー』は、短いスカートのセーラー服姿で、チェーンソーを振り回し相手を切りまくるスプラッターもので、過激なアクションだけでなくグラビアで見せるセクシーさと笑顔を見せないクールな演技が様になり、『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)では、何事にもめげず、グイグイくる“ポジティブモンスター”の女性を演じたりと、2016年の段階で既に演技の幅の広さを見せていた内田。

 そして名コメディエンヌぶりを開花させたのが、『侠飯~おとこめし~』(テレビ東京系)。BL好きな腐女子の女子大生という役柄で、同級生の男友達たちには男っぽくサバサバと接するも、時折見せるか弱さが男のハートをグッと掴む。中でも酔っぱらい演技は素晴らしく、警官に暴言を吐きまくってはケンカを売り、交通指示機の人形の動く手をわざと胸に当て悶え、うるっとした目で主人公の良太(柄本時生)をセクシーに誘い、そして冷静になった自分に泣く。喜怒哀楽全てが含まれた酔っ払い演技で、彼女の愛おしい存在感を見事に表現していた。友達以上恋人未満のモヤッとした雰囲気を残す、女性の狡さやじれったさを演じるのが実に上手い女優だと感じる。

 そういった部分から小悪魔的なキャラとも呼ばれることも多いが、後の2018年の『おっさんずラブ』でも、友達関係から自身の恋心に気づき葛藤する役柄を演じた。男たちの三角関係に参戦する唯一の女性は、一見視聴者的には邪魔者になりかねないのだが、内田自身が持つキャラであったり、一歩引いて一生懸命見守る感じが、視聴者の共感を得る結果となった。濃い男性キャストが多い紅一点のドラマでは、ビジュアル的にドラマを緩和するだけでなく、その関係性や心理を揺らすのに絶妙な存在感を見せる。

 そして女優として世間から高い評価を得たのが、2018年の『海月姫』でのオタク女子・まやや役。普段は人見知りで、ジャージ姿で髪の毛で顔半分を隠したオタク女子だが、居場所を守るために、コンプレックスに打ち勝ち、ファッションショーで、顔をさらして堂々たるウォーキングでランウェイを歩く。内田がキャスティングされた時点でその美貌は分かっていたことだが、いざその変貌ぶりが披露されると、そのカッコ良さにネット上は歓喜の声が上がった。

 オタクとしてデフォルメされた体当たりの演技は、モデルとしての内田しか知らない人なら意外だと思われるが、『ニーチェ先生』の地下アイドルであったり、『侠飯~おとこめし~』での酔っ払い演技を見ていると、むしろエキセントリックな役柄は得意分野なのではないかと思ったりもする。それは本人が、アニメ『けいおん』を見てバンドを始めたり、日テレジェニックのオーディションで「ハレ晴レユカイ」を歌って合格したり、ジョジョ好きを公言していたりと、漫画やアニメ好きのオタクという土壌があるからなのかもしれない。また内田の良さはモデルにも関わらず、決して高飛車で高嶺の花ではなく、友達のような感覚があるところ。『海月姫』は、そのモデルキャラを逆手にとって活かしたところに面白さと意外性があったと言えるが、もしかしたら素に近いからこそ役にハマったのかも知れない。

 さて、4月4日から始まる内田理央主演『向かいのバズる家族』は、SNSに翻弄される家族の崩壊と再生を描く、新しい形の家族ドラマ。内田演じる主人公・篝(かがり)あかりは、真面目で周囲からの評判も良いカフェの店長だが、SNSの世界ではダークサイドを抱えたもう一つの人格を持っている。そんなあかりが、ある動画がきっかけで“バズる”ことになり、突然“インフルエンサー”への坂道を登っていき、彼女をとりまく家族や周囲の人々もそれぞれSNSと関わっていて、あかりとの関係にも影響することになる……というストーリーだ。

 主役であり、翻弄する側でなくされる側という受け身になった時に、視聴者が共感できるキャラを演じられるかが女優・内田理央の腕の見せどころ。今回も高岡早紀や木下隆行といった演技ができる濃いキャラに囲まれた環境は、ある意味内田の得意とするフィールドではないだろうか。また、一風変わった家族ものではあるが、庶民派演技がうまくハマれば、女優としてさらなるステップアップとなり、今後主演作が増えていくことが期待される。今回はダークサイドの部分もあるようで、今まで様々な役柄を演じてきた隠れた実力者の内田なだけに、どんな演技を見せてくれるのか、初回が楽しみでならない。 (文=本 手)

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