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『節約ロック』上田竜也&重岡大毅が全力変顔 “ジャニーズとは?”とツッコみたくなる振り切れっぷり

リアルサウンド

19/2/11(月) 12:00

 深夜ドラマ『節約ロック』(日本テレビ系)が、どうかしていて最高だ。主演はKAT-TUN上田竜也、そのライバル役にジャニーズWEST重岡大毅と、キャストを見ればTHEジャニーズドラマ。“キラキラしたアイドルが甘いセリフで視聴者をキュンキュンさせる……”なんていうドラマを想像していたら、申し訳ない。このドラマの上田はめちゃくちゃカッコ悪い。だからこそ愛しい。

 放送時間の半分くらいは全力の変顔だし、白目を向くなんて日常茶飯事。寝っ転がってのたうち回るし、急に三戸なつめ風オンザ眉毛な髪型にもなる。加えて、ジャニーズの後輩である重岡も負けてはいない。“これぞアイドル”なカワイイ顔を見せたかと思いきや、ファンの間で愛でられている“ウザい重岡”=“ウザ岡”の顔も、これでもかと出してくる。どこまでが演技なのかと思うほど、ごく自然に、そして楽しそうに見せつけてくるのがおかしい。

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 そこに、くっきー(野性爆弾)が“ロックの神様”と、称してジミ・ヘンドリックス、カート・コバーン、レディー・ガガといったレジェンドたちの姿で登場。コテコテの関西弁で結構いい話をするのだが、そもそもビジュアルが強烈なのと、明らかに顔を伏せて笑いをこらえる上田の反応が気になって、全く頭に入ってこない。上田と重岡の全力変顔プロレスに、くっきーが反則技で飛び込んでくる……そんな乱闘騒ぎを見させられているようで、毎回ニヤニヤが止まらない。

 いや、これでは一体どんなドラマなのか、混乱を招くだけだ。改めて基本情報をおさらいしなければ。本作は、大久保ヒロミの同名マンガ『節約ロック』を実写化したもの。物語はサラリーマンの松本タカオ(上田)が散財グセを理由に、恋人・マキコ(藤井美菜)に振られるところから始まる。「節約なんてロックじゃねぇ」と貯金ゼロで生きてきたタカオだが、いざ節約すると心の中の貯金箱にお金が貯まる音がロックと共鳴! 節約の楽しさに目覚め、マキコとの復縁を望むのだが、天然系の爽やかイケメンの稲葉コウタ(重岡)が急接近。しかも、かなりの節約家だと知り、タカオの中に強烈なライバル意識が芽生えて……。

 第1~2話では、初めての節約生活にタカオが孤軍奮闘する様が描かれた。「カットモデルになれば散髪代が節約できる」と勇んで向かった美容室が、三戸なつめの行きつけだったことから、あの独特な髪型にされてしまう。髪型に合わせて手持ちの服をリメイクするもヤバさが加速する一方。「ならば!」とマジックでおでこを塗りつぶしていたところをマキコに目撃されてしまう悲劇まで……。なんとか挽回しようと、マキコの欲しがっていたイオン美顔器をプレゼント。だが、節約のために手作りした美顔器は、お玉にあやしげなコードがくっついた残念な仕上がりに。これには、マキコもドン引き。

 対して、稲葉の節約スキルはプロ級。美顔機器メーカーに勤務しているという役得をフル活用して、マキコの欲しがっていた美顔器もすんなりプレゼント。珍妙なお玉で代用することもない。さらに、エステの優待券なども上手に使いこなし、節約しながらもスマートな振る舞いで女子ウケもバッチリ。そんな稲葉とタカオが、2月4日放送の第3話では、まさかのサシ飲みへ。「負けられない戦い」と意気込むタカオだったが、そこでも圧倒的な節約スキルの差を見せつけられてしまうのだ。

 タカオの節約術は、店に入る前に持参した手作りおにぎりを食べて腹をふくらませ、その空きタッパーに割り勘分のおつまみを入れて帰ろうという、いかにもケチ臭いもの。一方、稲葉はジョッキのビールよりもコストパフォーマンスのいい瓶ビールをチョイス。また、お店によってはお通しをカットして好きではない料理にお金を払わず済む術をタカオにレクチャー。さらに、クレジットカードの優待制度をチェックし、極めつけに覆面調査モニターにも登録して、お会計が60%もお得に済ませる神業を披露した。

 節約術で競り合う、文字にしてしまえばなんとも小さな戦いなのだが、上田と重岡の豊かな表情によって、やたらドラマチックな展開になる。舌なめずりをしながらタッパーに料理を詰める上田のいやらしい顔、そしてタカオが想像する稲葉の“悪魔の顔”を表現した重岡のウザすぎる悪い顔は、いずれも全力すぎて“ジャニーズとは?”とツッコみたくなる。

 そこに「レディー・ガガやし」なくっきーまで登場して畳み掛ける。稲葉に人間的にも大敗したタカオを慰める流れなのだが、上田の顔よりもレディー・ガガなクッキーのヒップがアップで映るし、「てか、限界なんか最初からあらへんし! お前が勝手にあると思いこんでるだけやし!」と豆をまきながらお説教してくるしで、ブラボーやし!

 何よりこのドラマの魅力は、演者はもちろん、制作スタッフも心から楽しんでいることが伝わってくるところだ。オープニング映像では、上田、重岡、藤井の紹介と共に描かれる小銭がそれぞれの誕生年になっている芸の細かさ。さらに、YouTubeの『日本テレビ公式チャンネル』では、毎週ロックの神様にインタビューした特別動画もアップされている。

 小さな工夫でできる数円単位の節約が、その金額以上に心の充実感を生むのと同じように、『節約ロック』を見ることで“楽しい”という陽のエネルギーが満ちていく。こんなくだらなくも、微笑ましいドラマを、楽しまないなんてもったいない。

(佐藤結衣)

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