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C・ドヌーヴ、J・ビノシュ、I・ホークらが出演 日仏合作の是枝裕和監督最新作、2019年公開

リアルサウンド

18/7/16(月) 4:00

 2019年に公開予定の是枝裕和監督最新作の製作が決定し、カトリーヌ・ドヌーヴ、ジュリエット・ビノシュ、イーサン・ホーク、リュディヴィーヌ・サニエが出演することが発表された。

 第71回カンヌ国際映画祭にてパルムドール受賞した是枝監督の『万引き家族』は現在も公開中で、観客動員300万人、興行収入37億円を突破と大ヒットを記録。そんな是枝監督の長編15作目となる最新作は『La Verite(仏題・仮)』(邦題未定)。フランス映画のスター女優が、自伝の出版を機に娘との再会を果たし、さまざまな真実が露わとなるなか、2人の関係性が対立へと変容。母の娘が長年に渡って隔てられてしまった関係をの行く先を描く。

 是枝監督は、キャスティングについて「正直好きな人に声をかけたら、OKをもらっちゃったという感じなんですよね」と語り、ドヌーヴの出演経緯について「依頼は2年前です。ドヌーヴさんは、僕が映画のキャンペーンでパリに行ったときに、何度か会いに来てくれてお話ししたり、フランス映画祭で来日されたときにお話ししたりしている中で、最初は社交辞令的にいつか一緒にできればいいですねと話が出ることはありましたが、具体的なことはこの企画が脚本になってからでした」とコメント。また、共演のビノシュについては「ビノシュさんは、僕の作品のパブリシストをやってくれている女性の紹介で、パリでランチをしたのが最初。その後2011年の1月に『コ・フェスタ』で来日されたときに対談のホストをやって、3時間ぐらい話す機会がありました。それからも一緒になる機会があって、そんななかで『ちょっと具体的に何か一緒にできないか』という話が始まりました」と回顧した。「ビノシュとドヌーヴにオファーしたときには、この企画をどのようにして、いい形で実現するかという同志的な感情で、もう味方になっていた」と説明した。

 第71回カンヌ国際映画祭後に出演が決定したというホークについては「脚本をイーサン・ホークに当て書きしていたものですから、断られたらどうしようかなと思いながら、まだちゃんとした答えがもらえていない状況でニューヨークに行ったんですけど、『Congratulations』って言われたあとに『断れない企画になっちゃったな』って」と受賞が後押しになったことも明かした。「サニエさんは、昔からパリで公開されるプレミアのときにほとんど必ず来てくれる。何かご一緒できればなという風に思ってたので、お声がけしました」と話した。

 過去に書き進めていたが、実現できないまま眠らせていた戯曲をリライトして、3年ほど前から脚本の書き直しをスタートさせたという本作。是枝監督は、本作がオリヴィエ・アサイヤス監督の『アクトレス ~女たちの舞台~』(2014)にインスピレーションを受けているという報道については否定。「最初に戯曲を書きはじめたときは『オープニング・ナイト』(1977/ジョン・カサヴェテス監督)や『黄金の馬車』(1953/ジャン・ルノワール)を心の中に入れて書いていましたが、今も書き直し続けていて、だいぶ違います。演じることについての話をやろうと思ったので、そのようなテイストの好きな作品を見直したりはしましたが、かなり今、ホームドラマっぽくなってきていて。母と娘の確執がどういう風に溶けていくのかみたいなことがむしろ着地点になってきているので、話が変化しています」と説明した。

 撮影は、10月初旬から12月初旬まで8週間かけてフランスで行われる予定。製作陣について是枝監督は「バイリンガルのフランス在住の日本人のスタッフが、例えば演出の中に1人いたりする程度で、基本は全員フランスのスタッフです。どうせだったら向こうのスタッフとやってみようかなという気持ちもありますし、フランス映画にしないといけないんです。政府制度の助成を受けるためにフランス映画として作るのですが、ポイント制で、一定の割合でフランスのスタッフが関わっていないといけないんです。監督、脚本、編集を僕がやってしまうと、かなりそのポイントを取ってしまうので、それ以外のスタッフはなるべくフランスの方にするという縛りが一応ありますね」と説明した。オリヴィエ・アサイヤス監督やアルノー・デプレシャン監督の作品に参加してきたエリック・ゴーティエが撮影を担当することも決まっている。

コメント一覧

カトリーヌ・ドヌーヴ

ここ数年、是枝監督の映画を観て、そしてパリ、カンヌ、東京でもお会いする機会がありました。賞賛の気持ちをお伝えすることはできたのですが、まさか私たちが一緒に映画を作れる日が来るなんて想像もしていませんでした。一緒に映画を作れる…それもフランスを舞台に! 魅力に溢れ、ユーモアと同時に残酷さを備えた素晴らしい脚本です。言語の壁については、恐れるよりも私はむしろ好奇心をそそられます。それがもう一つの挑戦になるだろうと知りつつも、是枝監督と一緒に仕事をするのがたいへん楽しみです。

ジュリエット・ビノシュ

是枝監督とこの人生の一時を分かち合えることを楽しみにしています。14年前にお会いしてから、この瞬間を待っていました。是枝監督の視線は、柔らかなベルベットのレーザーのように、私たちの心を見透かします。

イーサン・ホーク

是枝監督にお会いできて嬉しかったです。監督の映画はすばらしい。現役で活躍している偉大な監督の一人とコラボレーションできることはまたとない機会です。また、パリで、カトリーヌ・ドヌーヴとジュリエット・ビノシュと一緒に映画を作れるなんて、夢のようなお話です。ある一人のアメリカの俳優にとって、本当に唯一無二の体験になりそうです。

リュディヴーヌ・サニエ

是枝監督に初めてお会いしたのはカンヌで、「そして父になる」という素晴らしい作品の上映時でした。それ以来、ほとんどの是枝作品を観て、交流を持ち続けていました。パリで映画を撮られることを、私は秘かに夢見ていたんです!この作品への参加をお声がけいただいた時には、耳を疑いました。一緒に映画作りができること、そして是枝監督のフランスの夢の一部になれることを、とても誇りに思います。

是枝裕和 監督

役者とはいったいどんな存在なのだろう。役を生きている時、演技で泣いている時、笑っている時、役者本人の存在と感情はどこにあるのだろう。そんな素朴な疑問から書き始めた脚本でした。今から15年程前に、『クローク』というタイトルで劇場の楽屋だけを舞台にした一幕もののお芝居を書き始めたのがスタートでした。しかし、この時は残念ながら力不足で脚本は完成しませんでした。2011年に、以前から親交のあったジュリエット・ビノシュさんが来日し、対談させていただいた折に、「何か将来的に一緒に映画を」と意気投合しました。企画のキャッチボールをしていくプロセスで、引き出しの奥に眠らせておいたこの企画が再浮上し、フランスを舞台に書き直してみることにしました。その時にこの物語を、女優の母と女優にならなかった娘の話にしてみようというアイデアが生まれました。カトリーヌ・ドヌーヴさんは、自作のフランス公開時にお会いしたことがありました。自分にとっては、フランス映画のアイコンのような存在ですが、せっかくフランスで撮影するのなら、と思い切ってオファーをさせて頂きました。映画について、演じることについて、ドヌーヴさん本人にヒアリングを重ねながら、今脚本を執筆中です。今回は言語や文化の違いを乗り越えて監督するという、刺激的なチャレンジになりますが、本物の「役者たち」に正面から向き合ってみたいと思っています。

※『La Verite』の「e」はアクセントあり​

■公開情報
『La Verite(仏題・仮)』
2019年日本公開
原案・監督・脚本:是枝裕和
出演:カトリーヌ・ドヌーヴ、ジュリエット・ビノシュ、イーサン・ホーク、リュディヴィーヌ・サニエ
撮影:エリック・ゴーティエ
製作:3B Productions(フランス)、分福(日本)、M.I.MOVIES(フランス)
日本配給:ギャガ
海外セールス:Wild Bunch・ギャガ
仏配給:Le Pacte

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