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adidasとヒップホップが創る新たなカルチャー 「乱反射 -RUN HAN SHA-」が生むケミストリー

リアルサウンド

19/3/25(月) 20:00

 My Adidas and me close as can be
 We make a mean team, my Adidas and me
(俺のアディダスとはいつも一緒、両者が揃うと無敵のチーム、それがアディダスと俺) 
 Run-DMC「My Adidas」(1986)より

 1986年にRun-DMCが「My Adidas」をリリースして以来、ヒップホップシーンとスニーカーカルチャーは常に蜜月関係にある。Tシャツよりもデニムパンツよりも流行りの型やデザインが分かりやすく、ヘッズの収集欲もそそるアイテム、それがスニーカーだ。ことadidasというと、三本線がトレードマークの老舗ブランド。Run-DMCも愛したadidasの定番モデル、SUPERSTARは、サイドにシャープなスリーストライプスが入り、シェルトップと呼ばれるトゥ部分のデザインも特徴的。そして、タンにはおなじみの三つ葉ロゴが鎮座している。

 ちなみに、「My Adidas」のリリックには〈With no shoestring in ‘em(靴紐は外して履く)〉というラインがある。当時、スニーカーには靴紐を通さずに履くことがクールだとされており、その理由は、刑務所に由来する。収監中の囚人たちは、靴紐つきのシューズを履くことは許されていない。なぜなら、靴紐が凶器、もしくは自殺の道具に利用されてしまうからである。同じ理由で、囚人たちはズボンにベルトを通して履くことも許されず、ヒップホップファッションに見られる腰履きのパンツも同じ由来でストリートに広まったものと言われている。Run-DMCはストリートの出自を強調するために、わざわざadidasのSUPERSTARに靴紐を通さず履いていたのだ。そして、彼らは足元以外にもadidasのトラックスーツーーいわゆるジャージ姿ーーの上下セットで決め込み、Bボーイたちにラップスキルのみならずファッションのお手本としての姿も見せつけていたのだった。

 スニーカー専門メディアの「Sneaker Freaker」によると、かつて、Run-DMCが彼らのホームでもあるニューヨークの大会場、マディソンスクエアガーデンで「My Adidas」をパフォームした際、オーディエンスに向かって「自分が履いているスニーカーを掲げてくれ!」と呼びかけたところ、1000足以上ものadidasのSUPERSTARが掲げられたそうだ。その場にいたadidasの社員がのちにその様子を社内で発表するやいなや、すぐにヒップホップ業界に数100万ドル単位のプロモーション予算を割くことが決まった、という逸話があると言われているそう。

 こうした歴史的トピックに代表されるように、常にヒップホップとスニーカーのシーンを繋いで、新たなカルチャーを作り続けてきたのがadidasの魅力でもある。近年においては、ファレル・ウィリアムスをデザイナーとして迎え入れ、実際にファレルはadidas内に自らのオリジナルブランドをローンチさせている。また、カニエ・ウエストとは長期間にも及ぶパートナーシップ契約を結び、スニーカーのYEEZYシリーズを軒並みヒットさせたことも記憶に新しい。

 そして、カルチャーを横断してヒップホップとスニーカーにおける新たなクリエイティビティを追求していく動きは、ここ日本でも盛り上がってきている。去年は、5lackをフィーチャーして、adidasのクラシックモデルともいうべきSTAN SMITHとSUPERSTARのプロモーション企画を立ち上げ、5lackがオリジナルの書き下ろし曲を提供した。今年に入ってからも、ANARCHYやSALUといった人気ラッパーらの楽曲を手がけるプロデューサー、KMがビートを担当し、Ryohuらとのコラボレーションでも知られるAAAMYYYがボーカルを担当したプロモーションムービー「SUPER STAR」も話題になったばかりだ。

 そんなadidasが次に提案するのは、最新のテクノロジーとデザイン性を落とし込んだ新作スニーカー、NITE JOGGER BOOSTに合わせたエクスクルーシブチューン「PRISM」だ。参加するのは、MPCを自在に操り、星野源のサポートミュージシャンとしての顔を持つトラックメイカーのSTUTS、Kid FresinoやFEBBとのユニット、Fla$hBackSとしての活動でも人気を博したラッパー/プロデューサーのJJJ、さらに、1996年生まれで、すでにStaRoらとのコラボでも知られる新鋭女性シンガーによるプロジェクトであるFriday Night Plansの三組。ビートはチルかつ包み込まれるような雰囲気を放ち、NITE JOGGER BOOSTを想起させるようなJJJのラップ、聴く者の想像力を広げるようなFriday Night Plansのコーラスが印象的な一曲だ。

 もともと、夜に走るジョガーのために開発されたNITE JOGGER BOOSTは、暗闇の中でも十分な存在感を放つリフレクター素材が特徴的なモデルでもある。今回は、NITE JOGGER BOOSTプロジェクト名を「乱反射 -RUN HAN SHA-」と命名し、2019年3月には上記の3組以外にもAlfred Beach SandalやC.O.S.A.、Taeyoung Boyといった名うてのアーティストらが集い、ライブイベントも行われたばかりだ。また、コラボ楽曲「PRISM」のMVも公開された。

 常にクリエイティブな方法でヒップホップシーンにも刺激を与え続けてきたadidas。今後のプロジェクトにも期待を寄せつつ、東京のストリートに根付くヒップホップシーンとのケミストリーを味わいたい。

(文=渡辺志保)

■「PRISM」MV情報
MV
Ryoji Kamiyamaが監督したミュージックビデオは、Friday Night Plans、JJJ、STUTSの3人のサウンドクリエイターと共に、実際に彼らと親交のあるカメラマンやイラストレーターをはじめとした多彩な人物たちが登場。同じ夜という時間の中で、それぞれ全く異なった過ごし方をする人々の息遣いも感じられるようなドキュメンタリータッチの内容となっている。

■リリース情報
『PRISM』
発売:2019年3月15日(金)
配信はこちら

■イベント概要
『乱反射 -RUN HAN SHA-』
日程:2019年3月8日(金)
場所:WOMB

<「NITE JOGGER BOOST (ナイトジョガーブースト)」>
・NITE JOGGER BOOST BD7933
自店販売価格 ¥16,000(税抜)
・NITE JOGGER BOOST CG5950
自店販売価格 ¥16,000(税抜)

■アディダス公式アカウント
アディダス オリジナルス 公式ツイッター
アディダス トウキョウ インスタグラム

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