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わーすた、4周年ライブでファンに伝えた“スーパーありがとう” 5年目へと向かうグループの強さ

リアルサウンド

19/4/12(金) 14:00

「みんなにとって私たちはずっとキラキラと輝く存在でありたいから、これからも努力を怠らずに走り続けます。5年目もよろしくお願いします!」

参考:KAT-TUN 中丸雄一は“スルメ”のようなアイドル? 実直さと職人気質な仕事ぶりに注目

 「スーパーありがとう」を歌い終えると、リーダー・廣川奈々聖が、凛とした表情を見せながらよく通る声で伝えた。いつもであれば感情を抑えきれずに涙を流してしまう彼女だが、今日は少し違っていた。きらめいた紙吹雪とあたたかい拍手が、深々と頭を下げた5人を包み込む。わーすたは今、5年目へと走り出したのだ。

 2019年3月31日、恵比寿ガーデンホールにて開催された『わーすた 4th Anniversary LIVE~わんだふるこれくしょん~』。3月29日に結成4周年を迎えた記念ライブであり、昨年4月より「わんだふるYEAR」を掲げ、12カ月連続新曲発表、企業やアーティストとのコラボ、初の主催イベント開催など、さまざまなエンターテインメントを発信してきたこの1年を締めくくるライブでもある。

 1部と2部、全2公演行われたこの日のライブは、それぞれ構成と演出が異なる内容であり、この2部は1部になかったセンターステージが客席中央に設置されている。お馴染みの「Overture」が鳴り響き、ステージ上のスクーリンにこの1年を振り返る様々な映像に見入っていると、客席側からメンバーが登場。予想外のオープニング演出に騒然となった場内を、したり顔のメンバーがクラップしながら順番にゆっくりとセンターステージへ向かっていく。三品瑠香、小玉梨々華、坂元葉月、松田美里、最後に廣川がステージに上がると、「KIRA KIRA ホログラム」でライブがスタート。「私たちの気持ち受け取ってぇーー!!」と三品が高らかに声をあげる。突き抜けていく歌声とキレのあるダンスで攻め、初っ端からスロットル全開の5人を前に湧き上がるオーディエンス。センターステージという、いつもと違う臨場感も相俟って会場は早くもライブ終盤さながらのボルテージだ。そんな充満した熱気を颯爽とくぐり抜けように5人は「WELCOME TO DREAM」を歌いながらメインステージへと移動した。

 「ぶっ倒れるくらい一緒に盛りがって行きますか?」という廣川の言葉から「うるとらみらくるくるふぁいなるアルティメットチョコびーむ」が放たれる。ピコピコハンマー、ならぬ、伝説の剣「エクスカリにゃん」を三品が客席に投げ入れ、“とりお君”とハッピーエンドを迎えた、……のだが、スクリーンに映し出された“Nyantendo”のロゴから、続きの物語「くらえ!必殺!!ねこパンチ★ ~私達、戦うにゃこたん【レベル5】~」へと突入。謎の難病にかかってしまったとりお君を守るため、大繁殖した“きゅうり妖怪きゅりり”と壮絶な(?)戦いを繰り広げる、わーすたワールド全開の摩訶不思議なゲームファンタジーの世界へといざなわれていく。スクリーンのゲームバトル画面とめまぐるしく展開していく楽曲含め、一見ちょっと何が起こっているのかよくわからないこの世界観であるが、彼女たちの確かな歌唱力とパフォーマンスによって、自然と引きずり込まれてしまうのである。

 きゅうり妖怪になんとか勝利した5人の魔法少女はおうちへと帰って行ったが、ステージに置かれた5つのパネルから、深いグリーンの制服衣装を纏って再び飛び出した。2部だけのスペシャルメドレー、その名も「5時起きNEWたかしうぴぴパンツぱらどっくす重力Love♡hypnoticボン!メドレー」だ。「最上級ぱらどっくす」「完全なるアイドル」「グーチョキパンツの正義さん」……などなど10曲におよぶ楽曲のフレーズをコミカルに繋いでいく12分超えの超大作壮絶マッシュアップである。次々と畳み掛けてくるカオスティックな怒涛の構成に、ステージを所狭しと歌い踊る。

 打って変わって中盤セクション。「久しぶりにあの曲を5人で歌いたくて」との松田の言葉ではじまった、アコースティックバージョンの「ねぇ愛してみて」。春を感じさせるピンクの照明に彩られる中、5人は優しいをハーモニー響かせ、「Love Unmelt」では、しなやかな強さで魅せていく。先ほどまでのきらめいたアイドル像とは異なるボーカルグループとしての懐の広さを見せた。と同時に、グッと大人になった女性らしい艶やかさも感じさせる一幕でもあった。

 「わんだふるYEAR」の12カ月連続の新曲は、音楽性の振り幅を広げ、わーすたの新たな可能性を引き出した。そんな新境地の代表曲といえるのが、ちょっと斜に構えたロックナンバー「PLATONIC GIRL」だ。言葉を吐き捨てるようにシャウトする三品と、柔軟で優々とした廣川のツインボーカルが交錯していき、その2人の間を松田が華麗に舞う。ステージ両翼の坂元と小玉が手にした銃からCO2を噴射して会場を煽る。この布陣が実にわーすたらしく、なんだか頼もしくも思えた。「タピオカミルクティー」では「みんなに会いにいくよー!」とメンバー全員が客席を隅から隅まで練り歩き、“タピオカ”に見立てたボールを直接観客に届けた。

 叙情感溢れるナンバー「暮れないハート」を嫋やかに歌い上げると、今日ここに集まってきてくれた、そして応援してきてくれた“ファン=わーしっぷ”に対する感謝の意をメンバー1人1人の言葉で述べる。この日、メンバーが何度も何度も口にしていた、わーしっぷに対する「みんな」という言葉は、どこか優しさを感じる印象的な響きがした。

「私たちが伝えたかったこと、届けたかったものが届いていたらいいなと思います」

 廣川がそう口にしていたように、精一杯の彼女たちからの感謝が込められた「スーパーありがとう」で本編は締めくくられた。

 鳴り止まぬ「わーすた」コールに迎えられながら、アンコールはパステルパープルの春夏制服の新衣装で登場。「わーすたといえば、あの曲をやらないと終われないでしょ」とはじまったのは「いぬねこ。青春真っ盛り」。場内みんなで右へ左へ「わんわんわん、にゃんにゃんにゃん」のお祭り騒ぎ。そして、ラストは「ワンダフル・ワールド」。ありったけの力を振り絞るように歌っていた三品が叫ぶ。

「わーすた4周年、この今をみんなと過ごせてホントによかった! 大好きー! 愛してるーー!!」

 こうしてライブは幕を閉じた。5人からわーしっぷへの感謝と、これからの決意に満ちたライブ。それはデビューから4年、新陳代謝の激しいシーンの中、不動の5人で走り続けてきた道と、これからの道が見えたライブでもあった。

 三品の圧倒的声量を持った太い声と、廣川の情感たっぷりで安定感のある声は、耳にも心にも本当によく響く。小玉のキリリとした佇まいは勇ましく、坂元の愛嬌ある表情は観る者を安心させてくれる。普段はちょっととぼけた松田もステージではビシッとクールにキメる。5人が夢中でキラキラと輝かせてきたものが、一段と魅力的に、そして自信に溢れた誇り高きものへと輝きを増していく。そんな瞬間を見たような日だった。涙を見せなかった廣川がその強い自信と決意を表していたように思うのだ。

 可愛いさとカッコよさのコントラストはより強調され、ファンとの関係性はより深まっていく、そんなアイドルの誰もが羨むようなライブができる、それがわーすたの強さなのだ。(冬将軍)

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