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aiko、豪華演出で届けたアリーナツアー 20年貫かれた“現場主義”の姿勢

リアルサウンド

19/3/11(月) 13:00

<【取材日・場所】2月9日(土)さいたまスーパーアリーナ公演>

 aikoのライブツアー『Love Like Pop vol.21』が、3月10日福岡マリンメッセにてファイナルを迎えた。1月26日大阪城ホールからスタートし、全国3都市6公演をまわったアリーナツアーだ。

(関連:aikoのパフォーマンスに溢れる不思議なパワーの源にあるもの 『Love Like Pop vol.20』を見て

 2018年から2019年にかけて、例年以上に勢力的なライブを行ってきたaiko。デビュー20周年イヤーを記念するメモリアルツアー『Love Like Pop vol.20』は、6月から12月の期間に27会場45公演という自身過去最大規模で開催。合間には、サザンビーチちがさきにて不定期に行われるフリーライブ『Love Like Aloha vol.6』を3年ぶりに行った。

 2018年5月にはシングル『ストロー』、6月にはアルバム『湿った夏の始まり』、2019年1月期のテレビ朝日系金曜ナイトドラマ『私のおじさん~WATAOJI~』には新曲「愛した日」を提供……と創作活動においても絶え間ない活躍ぶりを見せているaiko。しかし、aikoの礎を築いているのは、間違いなくライブのステージだ。aikoのライブに参加した者なら誰しもが“ライブこそがaikoの主戦場なのだ”と感じることになる。その理由の一つに、とにかくいきいきとしたaikoの姿がある。ステージを縦横無尽に駆けまわり、観客を煽る。“この歌を届けたくてたまらない”という思いが、歌声からはもちろん、頭からつま先まで全身から滲み出ているようなのだ。

 今回のライブでは、アリーナの空間を生かした豪華な演出が目を引いた。お城の中に入り込んだかのような迫力あるオープニングやレーザービームを多用した光の演出、可動式のLEDモニターを用いた映像、さらに観客一人ひとりに配られた“束縛バンド”(無線制御のLEDリストバンド「ザイロバンド」)が曲ごとに会場を様々な色に染める。なかでも特に印象的だったのは「密かなさよならの仕方」を情感たっぷりに歌い終えた後、アウトロのセッションが続けられる中でメインステージが真っ赤に染まり、光が集まったセンターステージにaikoが突如現れたシーン。とても幻想的な演出だった。

 メインステージの他に、センターステージ、客席後方ギリギリまでまっすぐ伸びた花道が用意されていた今回のアリーナ公演。足を運んでくれたすべての人たちに少しでも近くで歌声を届けようとするaikoの粋な計らいだろう。aikoのライブではMCも楽しみの一つだが、この規模でも観客とフランクな会話を楽しんでしまうのがすごい。その距離感にはステージの上も下も感じさせない親密さがある。ファンにとって「aikoのライブに行く」ということには、aikoの音楽を楽しむこと、aikoに会いにいくこと、2つの意味が込められているのだと思う。

 公演ごとにセットリストは少しずつ異なるようだが、2月9日埼玉・さいたまスーパーアリーナでは、「熱」(『暁のラブレター』2003年)から始まり、「ボーイフレンド」や「ロージー」(『夏服 』2001年)、「お薬」(『桜の木の下』2000年)、「あなたと握手」(『秋そばにいるよ』2002年)といった2000年代前半の楽曲も多く披露された。インディーズ時代からの名曲「ひまわりになったら」は、次々とスクリーンに映し出される懐かしい写真や映像をバックに披露。また、センターステージでのアコースティックコーナーでは、親愛なる故・さくらももことのエピソードが語られる場面も。二人にとっての思い出の曲「ドレミ」は、そのままさくらももこへのメッセージのように深く会場中に響き渡った。

 アンコールに歌われたメドレーもとにかくスペシャルだった。「ナキ・ムシ」「今度までには」「プラマイ」「えりあし」「スター」「あした」「恋のスーパーボール」「花火」「Loveletter」「二人」と、往年の人気曲のおいしいところを凝縮。楽曲によりコロコロと表情を変えるaikoの豊かな表現力を目の当たりにしながら、その歌声に酔いしれた。

 懐かしの一曲「彼の落書き」、ライブ定番曲「be master of life」でアンコールを終えると「最初から最後までやっても夢みたいでした」と告げ、aikoは名残惜しそうに一人一人に「ありがとう」を告げながらステージを去っていった。

 来る3月21日、22日には、Zepp Tokyo20周年記念ライブを行うことも決定。いわば“同期”のZepp Tokyoになんとaikoは46回出演。HYDEに次ぐ2位の公演数で同ライブへの出演が決まった。20年変わらず、現場主義を貫いてきたaikoらしい記録だ。そして、aikoが歌い続ける限り、その姿勢に変わりはないだろう。これからも、もっともっと、いろいろなステージに立つaikoの姿を見てみたい。(久蔵千恵)

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