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中川大志、『QUEEN』三枚目ポジションで放つ愛嬌 10年のキャリアがもたらした確かな演技

リアルサウンド

19/2/14(木) 6:00

 『スキャンダル専門弁護士 QUEEN』(フジテレビ系)で、華やかな女優陣を相手に奮闘をみせている中川大志。弱冠20歳にして、すでに10年もあるキャリアに裏打ちされた彼の安定した演技は、主演の竹内結子らと軽妙なやり取りを生んでいる。

【写真】第1話~第6話までの中川大志登場シーン

 およそ10年前に子役としてデビューを果たした中川は、連続テレビ小説『おひさま』(2011)や、『江~姫たちの戦国~』『平清盛』『真田丸』といった大河ドラマにこれまで出演。さらには『監獄学園-プリズンスクール-』(MBS・TBS系)や『南くんの恋人~my little lover』(フジテレビ系)などの連続ドラマで主演を経験してきた。2017年には『きょうのキラ君』『ReLIFE リライフ』と主演映画が2作も公開され、昨年も『坂道のアポロン』『虹色デイズ』、そして『覚悟はいいかそこの女子。』はドラマ放送されたのち、映画版も公開された。

 これだけ並べれば明らかなように、中川のキャリアの振れ幅は非常に大きい。20歳にして、同世代を圧倒するレベルの経験を積んでいるのだ。それは同世代に限らずに、ひと回り以上も上の世代の俳優に対しても引けを取らないといえるだろう。期待の若手俳優が結集した『花のち晴れ~花男 Next Season~』(2018・TBS系)での、フレッシュでありながらも作品トーンに落ち着きを与えていた姿や、蒼井優がナビゲーターを務めた『このマンガがすごい!』(2018・テレビ東京系)に最年少ゲスト俳優として参戦していたことからも納得できる。

 そんな彼が今作『QUEEN』で演じるのは、新人弁護士の藤枝修二。彼の勤める法律事務所は女性ばかりで、藤枝は“黒一点”的ポジションだ。彼の先輩たちを演じる主演の竹内、水川あさみ、斉藤由貴らに大いに翻弄されながら、藤枝が毎回手堅い活躍を果たしているのは周知のとおりだろう。しかし彼の活躍は、毎回スマートだとは言い難い。今作で中川が見せる姿は、まさに三枚目的なキャラクターなのだ。

 思えば中川は、この手のどこかさえない三枚目的なポジションを、『覚悟はいいかそこの女子。』でも演じていた。知的で端正なルックスながら、まろやかで通りの良い声や、くるくると変わる表情の豊かさには愛嬌がみなぎっている。彼の持つ最も大きな魅力は、この愛嬌からくる親しみやすさではないだろうか。そこに、高い経験値に裏打ちされたコミカルな振る舞いが加わり、女優陣との軽妙なやり取りを生み出しているのだ。

 また中川は、連続ドラマでスーツを着るのは今作が初めてなのだという。たしかに彼が演じるのは学生役が多い。今作の緊急号外制作発表会で中川は、「斉藤さんとも、竹内さんとも親子をやらせて頂いたことがありまして、まさか今回一緒に働けるとは思っていなかったので感慨深いものがあるなと」(https://realsound.jp/movie/2019/01/post-303391.html)と述べている。『花の冠』(テレビ朝日系)で斉藤と、そして先述した『真田丸』で竹内と、それぞれ母子役で共演しているのだ。中川を子役時代から追いかけてきた方にも、同じような感慨深さを与えるのではないだろうか。じつに愉快なキャスティングである。

 とはいえ、まだまだ高校生役も続きそうな中川だが、豪華俳優陣が結集した時代劇『サムライマラソン』が間もなく公開される。こちらでも、ちょっとばかり間の抜けた姿を披露しており、じつに愛くるしい。そしてこれを皮切りに、徐々に制服を脱ぎ捨てていくことにもなるのではないのだろうか。そういった意味では今作『QUEEN』も、その先駆けともなりそうである。

(折田侑駿)

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