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「また逢う日まで」「喝采」に次ぐ時代の歌 浜端ヨウヘイが歌う新たなスタンダード

リアルサウンド

19/1/23(水) 18:00

 「人生は舞台、人はみな役者である」……シェークスピアの戯曲に出てくる有名な一節だ。その舞台の終わりには、出演者全員がステージに現れて挨拶し、主役も脇役もなく、ひとつの舞台を作った仲間として、あらゆる演者に賛辞が贈られる。それがカーテンコールだ。シンガーソングライターの浜端ヨウヘイが歌う、メジャー1stシングルの表題曲「カーテンコール」は、人生を舞台になぞらえて歌った、終わりゆく時代を偲ぶレクイエムであり、新たな時代に立ち向かう力強さへの賛歌だ。

 大学卒業後、通訳の仕事をしながら音楽活動を続けてきた浜端ヨウヘイ、34歳。2013年に山崎まさよしの全国ツアーのオープニングアクトに抜擢され、翌年の2014年から山崎やスキマスイッチらが所属するオフィスオーガスタに身を置き、同事務所が主催するライブイベント『オーガスタキャンプ』でも存在感を発揮した。身長192センチという体格から放たれる浜端の歌声は実に力強く、その中にどこか切なさを感じさせる。泥くささもある一方で、凛とした輝きをも放ち、そんな歌声の並々ならぬ説得力によって、昨年はCMナレーションの仕事も務めた。

 そんな浜端が約2年前から温めていたのが、この「カーテンコール」という曲。ゆずのプロデュースなどを手がけるJUN SKY WALKER(S)の寺岡呼人が、作詞と編曲、プロデュースを務めていることでも注目を集めている楽曲だ。2人の出会いは、高知での寺岡のライブにゲストで出演したことがきっかけとのこと。呼人は「古き良き昭和の男性歌手が持っていたような郷愁感と、男らしさ、包容力を持ち合わせている」と、浜端の歌声に感銘を受け、自らプロデュースを買って出た。寺岡の手によるサウンドは壮大でありながら普遍性もあり、美しく整えられた庭に咲き誇る一輪の花のように、浜端の歌声は、力強く響き渡っている。

 壮大にオーケストレーションされたサウンドは、美しいピアノとストリングス、さらにティンパニーの音色も加わり、どこか昭和の歌謡曲のような空気感を醸しだす。ギターとピアノは浜端自身が演奏を手がけ、ドラムは島村英二、ベースは高水健司、そしてストリングスアレンジは桑山哲也と榎戸崇浩が手がけた。サウンドの全体像から自然と感じられる、どことない懐かしい雰囲気とどっしりとした安心感は、1950年代生まれのベテランである島村と高水の参加によるところも大きいだろう。そんな時代を越えたサウンドと、浜端の歌声との相性は実に抜群だと言える。

 歌詞は前述の通り、時代と人生を舞台になぞらえ、そこに生きる(生きた)人の命の輝きと、終わりと始まりを歌っている。日本は過去、数多くの苦難を乗り越え、そこにはいつも歌があった。東京五輪や日本万国博覧会の開催を追い風に「いざなぎ景気」と呼ばれた好景気に沸いた一方、第一次オイルショックに大打撃を受けるなど、未来への不安と期待が入り交じった1970年代。その時代に人々を癒やし、慰め、勇気づけたのは、尾崎紀世彦の「また逢う日まで」や、ちあきなおみの「喝采」だった。〈また逢う日まで 逢える時まで〉と、ある種の軽快さを持って希望を歌った「また逢う日まで」。〈それでも私は 今日も恋の歌うたってる〉と、歌に祈りや願いを込めた「喝采」。どちらも悲しみに暮れたバラードではなく、別れを乗り越え、前を向く姿が歌われた。平成という時代を終えようとしている今もまた、日米や日韓の関係など外交問題は山積し、消費税率のアップなどによって社会的な不安は収まらない。しかし、2020年の東京五輪や2025年の大阪万博に胸躍らせる面もあり、期待と不安が入り交じった時代だと言える。そんな今の人々を癒やし、慰め、勇気づけてくれるのが、きっと浜端ヨウヘイの歌う「カーテンコール」だろう。

 ひとつの舞台が幕を下ろすとき、待っているのは次の舞台。どんなに悲しみに暮れていようが、打ちひしがれていようが、次の舞台は嫌が応にも幕を開ける。浜端が歌う「カーテンコール」は、たくさんの争いや悲しい出来事があった、平成という時代を生きたすべての人の人生に賛辞と拍手を送りながら、新元号の新しい時代に向けて我々は何を想像し、何を残していくべきかという命題を突きつけてくる。

 大阪でのインストアライブでは、この曲を聴いた50代の女性リスナーが、自分の人生とリンクさせて号泣する姿もあったそう。この曲を聴き、誰もがもはや傍観者ではいられないはず。なぜなら一人ひとり全員が、人生という舞台を生きる主役なのだから。

浜端ヨウヘイ「カーテンコール」Music Video Full ver.

■榑林史章
「THE BEST☆HIT」の編集を経て音楽ライターに。オールジャンルに対応し、これまでにインタビューした本数は、延べ4,000本以上。日本工学院専門学校ミュージックカレッジで講師も務めている。

■リリース情報
『カーテンコール』
発売:2019年1月23日(水)
価格:¥1,000(税込)
<収録曲>
M1.「カーテンコール」
M2.「溝の口セレナーデ」
M3.「夜曲」 ※カバー(オリジナル:矢野真紀)
M4.「カーテンコール(instrumental)」
初回生産分封入特典:「カーテンコール」合唱譜(3声+ピアノ伴奏)

「カーテンコール」配信サイト
ダウンロード配信
Apple Music
LINE MUSIC
サブスクリプションサービス
iTunes
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■ライブ情報 
『『カーテンコール』リリース記念ライブ』
日程:2019年1月31日(木) 
会場:東京 代官山・晴れたら空に豆まいて 
時間:開場18:30/開演19:00
SOLD OUT

インストアライブ
1月18日(金)北海道・HMV 札幌ステラプレイス
1月26日(土)大阪・タワーレコード NU茶屋町 
1月27日(日)大阪・銀座山野楽器 イオンモール鶴見緑地店 
2月2日(土)埼玉・タワーレコード レイクタウン店
2月5日(火)東京・タワーレコード渋谷店 
2月9日(土)兵庫・HMV三宮VIVRE
2月10日(日)大阪・HMV & BOOKS SHINSAIBASHI
※開催時間などの詳細、上記以外の日程は随時発表

■関連リンク
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