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いま、最高の一本に出会える

BAD HOP「BreatH of South」の様子。(撮影:cherry chill will.)

BAD HOP、幼なじみの地元ノリで川崎から武道館へ「この国の音楽シーンを変えたい」

ナタリー

18/11/20(火) 15:48

BAD HOPが11月13日に東京・日本武道館でワンマンライブ「BreatH of South」を行った。

神奈川・川崎と大阪で10月に開催予定だったワンマンライブの中止を発表したのち、日本武道館でワンマンライブを敢行することを明かしてファンを驚かせたBAD HOP。大きなチャレンジであった本公演のチケットを見事にソールドアウトさせた8人は、大舞台にふさわしい堂々たるライブパフォーマンスと豪華な演出でその力を存分に見せつけた。

公演前のメンバーの姿を収めたムービーが映し出され、ライブへの期待感が高まる場内。重低音が響き、天井から光が差すと白いスモークに包まれた神々しいステージに8人が姿を現す。新曲「Prologue」でライブの幕を開けた彼らは、ステージ下から炎が吹き上がる中、風格漂うラップパフォーマンスとダークなビートで観客を圧倒。YZERRとBarkによる新曲「No New Friends」に続く「I Feel Like Goku」では観客が飛び跳ねて盛り上がった。T-Pablow、G-K.I.D、Vingoが新曲「YAGI」をラップしたのち、Tiji JojoとBenjazzyは「Handz Up」をパフォーマンス。「俺らが言った通り、2018年のヒップホップの話題、全部奪ってやったぜ!」と語ったBenjazzyは「2018」で怒涛の高速ラップを披露し、フロアから歓声を浴びた。

LEDスクリーンに血の雨のような映像が流れる中、VingoとBenjazzyが不穏な新曲「Walking Dead」をラップしたあと、ステージにはDJ CHARIが登場。彼のタイトルコールでスタートした「HiiiSpace」では浮遊感のあるサウンドが観客の体を揺らした。「Gucci Scarf」「Mobb Life Tour」を経て、「House Party」や「Asian Doll」ではT-Pablowが色気のある歌声で会場を盛り上げる。「Super Car」では観客が「Porsche!」「Chevrolet!」と高級車の名前を合唱。その後は「3LDK」「Rich Friday」といったナンバーが場内に心地いいムードを生み出した。YZERRは今回の公演について周囲の人々から無謀だと止められたことを明かしつつ、「だけど俺たちは自分たちの足でこうやって武道館に来ました。口だけじゃねえってことだよ」と述べると「口だけ」をパフォーマンス。プールやヤシの木の映像がリゾート感を醸し出すステージでYZERR、Yellow Pato、Bark、T-Pablowが「Ocean View」をラップしたのち、Tiji Jojoは真っ白に輝くフロアの上で「White T-shirt」をパフォーマンスして観客を大いに沸かせた。

イベント終盤でYZERRは今回の公演に込めた思いを改めて語る。彼は「自分自身を信じて毎日やるべきことをやれば、こういう景色を見せてもらえるんだということを皆さんに再確認させてもらいました」と観客に感謝しつつ、「俺たちは本当に心底ヒップホップが好きで、誰かにウケようとか考えず、いつも地元の身内ノリで曲を作って歌っています。これからもそのスタイルを崩すことなく、濁りのないヒップホップで、もっともっとデカいステージに行こうと思ってます」と意気込んだ。さらにYZERRは「本気でこの国の音楽シーンを変えたいと思ってます。それは俺らの力だけでは無理です。今日こうして集まってくれたみんなの力があるからこそ、それが可能になると思っています」とオーディエンスに呼びかけ、「ガキの頃からずっとツルんでる奴とこのステージに立てたことを本当に誇りに思います」と感慨を口にする。彼らはヒップホップにかける思いを込めた「これ以外」をラップしたのち、煙が上がる工場の映像をバックに「Chain Gang」をパフォーマンスしてライブ本編を締めくくった。

「アンコール!」と叫ぶ観客の求めに応じて現れたBAD HOPは、「Life Style」でライブを再開。「Mobb Life」に続く「Diamond」では、「夢に見たシチュエーション 俺たち照らす iPhone」というリリックにちなんで、観客がスマートフォンのバックライトを点灯させ、場内に感動的な光景を作り上げた。T-Pablowは「ここに来るまでにいろんなものを失った。死んじゃった友達や刑務所にいる友達、ヤク中でダルクに行ってる奴だっているよ。(BAD HOPを)辞めちゃった奴もいる。そんなに楽じゃなかったよ」と武道館にたどり着くまでの道のりを振り返り、「初めはT-Pablowの名前が有名になって、こいつらも金魚のフンみたいに思われて恥ずかしい思いをしたと思うけど、俺はこいつらが日本で一番ラップがうまい奴らだって思ってる。信じて一緒にやってきて今じゃ幼なじみと武道館だぜ。23歳で幼なじみと武道館立てるラッパーがほかにいるか? バカにされたり、笑われたりもしたけど、この景色見たら全部が本当にどうでもよくなったよ。ありがとう」と語る。続けて彼が「ここまで最速で来れた理由ってのはなんだと思う?」と観客に問いかけたのち、「才能、努力、そんなんじゃねえよ。俺たちが跨ってるのが世界のKawasakiだからだよ」と告げると、BAD HOPはラストナンバーとして「Kaswasaki Drift」をパフォーマンス。8人のマイクリレーでフロアは沸き上がり、T-Pablowの「川崎区で有名になりたきゃ!」というシャウトに応じた観客は「人殺すかラッパーになるかだ!」というリリックを武道館に響かせた。爆発音が響き、紙吹雪が場内を舞う中、全演目を終えた8人は大歓声に包まれながらワンマンライブに幕を下ろした。

BAD HOP「BreatH of South」
2018年11月13日 日本武道館 セットリスト

01. Prologue
02. No New Friends
03. I Feel Like Goku
04. YAGI
05. Handz Up
06. 2018
07. Walking Dead
08. HiiiSpace
09. Gucci Scarf
10. Mobb Life Tour
11. House Party
12. Asian Doll
13. Super Car
14. 3LDK
15. Rich Friday
16. Trouble Man
17. つるまない
18. 口だけ
19. Ocean View
20. White T-shirt
21. これ以外
22. Chain Gang
<アンコール>
23. Life Style
24. Mobb Life
25. Diamond
26. Kawasaki Drift