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「上坂すみれのノーフューチャーダイアリー2019」最終公演の様子。(撮影:鈴木健太[KENTA Inc.])

上坂すみれ、ノーフューチャーなツアー千秋楽で客席走ったりキャベツ刻んだり

ナタリー

19/3/16(土) 20:56

上坂すみれのライブツアー「上坂すみれのノーフューチャーダイアリー2019」が、3月9日に埼玉・大宮ソニックシティ 大ホールで千秋楽を迎えた。

上坂が単独ライブを行うのは、2016年末の東京・両国国技館公演「上坂すみれのひとり相撲2016~サイケデリック巡業~」以来。ツアーは神奈川、大阪、埼玉の計3会場で行われ、昨年8月発売の最新アルバム「ノーフューチャーバカンス」を軸にしたステージが展開された。ここでは千秋楽の模様をレポートする。

ライブはひと昔前のニュース番組を思わせるアスペクト比4:3のオープニングムービーからスタート。大量のタンクトップが盗まれた事件や横領詐欺の報道が流れ、映像は小川真奈(ex. キャナァーリ倶楽部)がお天気お姉さんとして登場する「わくわくお天気予報」に切り替わる。小川とコンビを組むパペット(CV:小山力也)はやりたい放題で、小川はじわじわと精神を乱していく。天気中継の映像はパペットの仕業によりビル崩壊やパトカー爆破など「あらゆるインターネットから集めた衝撃映像」にすり替えられ、「わくわくお天気予報」は混沌とした状態のまま終了。6時の時報が鳴り響き、インストナンバー「予感03」に乗せてマッドな映像が流れる中、赤い衣装でそろえたバンドメンバーがスタンバイすると、スクリーンが上昇したステージ後方から上坂が姿を現す。そして「ノーフューチャーダイアリー! 始まるよー!」という上坂のかけ声から、ライブは「踊れ!きゅーきょく哲学」で幕を開けた。

同志諸君(上坂ファンの呼称)が照らすペンライトの灯りで会場が真っ赤に染まる中、続けて「地獄でホットケーキ」を披露した上坂は「すみぺだよー! すみぺだよー! すみぺっつってんだよー!」とヤケクソ気味に挨拶。「何この集客力!」と2階まで赤いペンライトで埋め尽くされた会場を見渡した。そして「今日はセットリストを先に言うスタイルでいいですか? なぜなら流行らせたいコールがあるからです。みんなにニャーニャーコールを強要したいからです。ニャーハラしますね」と事前にコールをレクチャーし、アルバム「ノーフューチャーバカンス」収録曲「Hello my kitty」へ。同志と共に「ニャー!」のかけ声で盛り上がり、さらに「平成生まれ」「増殖罵倒少女の愚恋」へとつなげた。あまりツアーを行ったことがなく「ツアーファイナルの概念がない」という上坂は、何するべきかとまどいながらもライブを進行。マッドな編集映像をバックに「ヤバい◯◯」を歌い、掟ポルシェ(ロマンポルシェ。、ド・ロドロシテル)が楽曲提供した「チチキトク スグカエレ」では掟の得意技であるキャベツを切り刻むエキセントリックなパフォーマンスをコピーした。

幕間映像「ウエサカスミレQ」では上坂の音楽を手がけるキングレコードのプロデューサー・須藤孝太郎氏をはじめとするスタッフたちが「上坂すみれの好きな三国志の登場人物は?」「上坂すみれの好きな本のジャンルは?」「上坂すみれは何秒まばたきしないでいられる?」といった問題に答える様子が流れる。上坂とスタッフの不毛なやりとりから一転、美しいピアノの音色に乗せて黒いドレス姿に着替えた上坂は、星空と教会を思わせるステージ装飾をバックにバラード「祈りの星空」を熱唱。「罪と罰 -Sweet Inferno-」ではステージ上のミラーボールがギラギラとした光を放ち、「閻魔大王に訊いてごらん」ではバンドが奏でるメタルサウンドに同志諸君のテンションも上がる。オリエンタルなムードの「リバーサイド・ラヴァーズ(奈落の恋)」を歌い終えると上坂はステージ奥の闇に吸い込まれるように退場した。そのままバンドメンバーが「テトリアシトリ」のインスト演奏を繰り広げていると、上坂はチャイナ服モチーフのミニスカート衣装にチェンジして客席へ。「この場をおかりしてぐるっと1周します」と「よっぱらっぴ☆」を歌いながら1階の客席通路をぐるりと回る。ステージに戻っての「来たれ!暁の同志」では同志諸君の熱い「オイ!」コールが鳴り響き、上坂は思わず「楽しーい! た、楽しい。楽しいなあ。楽しいー!」と喜んだ。

「場外乱闘に定評のある上坂さんですけど、みんな優しいですね。ハイタッチしていると、大きい手のひら、小さい手のひら、力仕事の手のひら、事務作業の手のひら、マジこいつ何もしてねえなという手のひら……すごいんですよ」と上坂は「テトリアシトリ」での同志諸君との触れ合いを振り返り、スタイリスト佐野夏水がこのツアーのために用意した衣装や「祈りの星空」から数曲の“お葬式コーナー”について解説した。セットリストに含まれていないピーチ・マキ名義のキャラクターソング「キャラメル桃ジャム120%」をアカペラで歌うなど自由なトークを繰り広げたのち、ライブは終盤へ。「POP TEAM EPIC」ではカラフルなレーザー光線が飛び交い、バンドメンバー紹介を挟んでの「▽をつければかわいかろう」では同志諸君とのコール&レスポンスで大盛り上がり。最後はデビュー曲「七つの海よりキミの海」を歌い、元気にジャンプしてステージを終えた。

上坂とバンドメンバーが退場すると、ツアー初日の神奈川公演から定着したロシア語で「もう1回」を表す「イショーラス」コールが巻き起こり、上坂はツアーTシャツに着替えて再びステージへ。最新アルバムの表題曲であるアーバンポップ「ノーフューチャーバカンス」をここで歌い、さらに上坂は4月17日発売のニューシングル「ボン▽キュッ▽ボンは彼のモノ▽」を初披露した。これは清竜人が作詞、作曲、編曲のすべてを手がけた楽曲で、上坂が声優として出演するテレビアニメ「なんでここに先生が!?」のオープニングテーマ。新曲披露で場内が沸き立つ中、上坂はさらに「アンチテーゼ・エスケイプ」を歌い、彼女の音楽活動のテーマ曲と言える「革命的ブロードウェイ主義者同盟」でフィニッシュ。お決まりの「生産! 団結! 反抑圧!」コールとロシア語で「万歳!」の意味を持つ「ypa!(ウラー!)」三唱で締めくくった。

「上坂すみれのノーフューチャーダイアリー2019」
2019年3月9日 大宮ソニックシティ 大ホール セットリスト

01. 踊れ!きゅーきょく哲学
02. 地獄でホットケーキ
03. Hello my kitty
04. 平成生まれ
05. 増殖罵倒少女の愚恋
06. ヤバい◯◯
07. チチキトク スグカエレ
08. 祈りの星空
09. 罪と罰 -Sweet Inferno-
10. 閻魔大王に訊いてごらん
11. リバーサイド・ラヴァーズ(奈落の恋)
12. テトリアシトリ(BAND inst)
13. よっぱらっぴ☆
14. 来たれ!暁の同志
15. POP TEAM EPIC
16. ▽をつければかわいかろう
17. 七つの海よりキミの海
<アンコール>
18. ノーフューチャーバカンス
19. ボン▽キュッ▽ボンは彼のモノ▽
20. アンチテーゼ・エスケイプ
21. 革命的ブロードウェイ主義者同盟

※▽はハートマークが正式表記。

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