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相葉雅紀と広末涼子の関係性が歯がゆい 『僕とシッポと神楽坂』いよいよ最終回へ

リアルサウンド

18/11/24(土) 12:00

 東京・神楽坂を舞台に、若き獣医師と動物たち、そしてその飼い主とのあたたかい交流を描いたドラマ『僕とシッポと神楽坂』(テレビ朝日系)。第7話では、脳腫瘍を抱えた犬を中心に、主人公・達也(相葉雅紀)の幼なじみ・名倉雅彦(大倉孝二)と芸者・まめ福(尼神インター・渚)の意外な関係が描かれた。

参考:小瀧望、コミカルな演技が物語のスパイスに 『僕とシッポと神楽坂』相葉雅紀との絶妙なコンビ

 相葉は第1話から、達也というキャラクターがもつ優しさを真摯に演じることを崩していない。その自然体な演技に心惹かれる。他のキャラクターに比べて個性は控えめかもしれないが、回を追うごとに、達也の細やかな感情変化が感じられるようになった。第7話では、物語の中心となる名倉とまめ福にたじろぐコミカルな姿を見せつつ、トキワ(広末涼子)とその夫・加瀬佑(眞島秀和)に対する複雑な想いを無言の演技で表現する。

 特に今回は、相手の気持ちを思い、今一歩前に踏み出せない達也の優しさと歯がゆさが伝わってくる回だった。名倉に誘われ、2人で飲むシーンでは、酔っ払った名倉に絡まれる。酔っ払う名倉をなだめ、周囲の客に頭を下げる達也だが、「どうせ結婚願望とかないんだろ」という名倉のからかいに対しては「そんなことないよ!」と珍しく声を上げた。その後自信なさげな声で発する「僕だって好きな人と一緒になりたいよ」という台詞は、名倉には全く響かなかったが、視聴者には、彼の中でトキワへの想いが確信に変わったのだと伝わる。

 名倉とのシーンは、幼なじみという設定だけあってリラックスした演技が印象的だ。大倉の肩の力の抜けた演技に、相葉の自然体な演技も引っ張られるのだろう。自由奔放に場を動き回る大倉と彼をなだめる相葉の演技は対照的に見えるが、距離感や言葉の端々から、幼なじみだからこその信頼を感じられる。

 第6話で体調不良が発覚したトキワは仕事を休んでいる。大地(矢村央希)と2人暮らしのトキワのために見舞いに来る達也。そんな達也に対しトキワは「こんなに優しくされたら、勘違いしてしまいます」と話す。照れ隠しのように話すトキワだが、達也はその言葉を真面目な顔で受け止め、トキワへの行為は勘違いさせるものではないことを伝えようと口を開きかける。そんな達也の目に映ったのは、大地と楽しそうに笑う佑の写真だった。

 この一連の流れでの相葉の表情は複雑で切なくなるものだった。達也には、トキワと一対一で接するときにしか見せない表情がある。トキワに対する好意が確かにありつつも、7年間、佑の帰りを待つトキワの思いを尊重したい気持ちもあるのだ。相手の感情を尊重する達也が見せる表情は、観ていてとても歯がゆい。本心を伝えようと勇気を出した彼の顔が、佑の写真に釘付けとなりこわばっていくシーンはとても切なかった。そのことに気づいたトキワと嘘くさく笑い合うシーンからは、今一歩前に踏み出せない達也の優しさは確かに伝わった。

 トキワも達也と佑の存在にもやもやとした思いを抱えているようだった。次の日達也がトキワの家へ見舞いに行くと、昨日あったはずの佑の写真がしまわれていることに気づく。しかし達也はトキワにとって佑がどれだけ大切な人かは理解している。写真の行方を気にするのではなく、「加瀬先生の話聞かせてもらえませんか」と話す達也に、彼にしかできない寄り添い方を感じた。

 思えば本作では、動物たちの手術を行う前に、飼い主の手を握って彼らの思いを受け取るシーンがある。トキワに対しても、トキワの大切な思いを壊したくないという気持ちがあるのだろう。その場にいない佑の話をするトキワの表情は穏やかだった。そしてそんな彼女を達也も穏やかな表情で見つめる。佑の存在によって、2人の関係が少しずつ縮まっていくのが感じられる。

 次回はとうとう最終回だ。第7話の最後では、海外から新しいプロジェクトに参加しないかと誘われる達也の姿と、佑が生存していると報告を受けたトキワの表情が映し出された。トキワを看病する中で、動物病院の未来について話した達也と佑の話をしたトキワにとって嬉しいニュースとも言えるはずなのだが、2人の表情は晴れない。最終回で見せる2人の関係性が気になるところだ。

 なお第7話で、まめ福を演じた尼神インター・渚の緩急のある演技も印象的だった。芸者・まめ福を演じる表情に色気を醸し出しつつも、ツッコミは渚のままというのが面白い。自然な動きを見せる大倉との演技とマッチしていて、名倉とまめ福の関係性がすぐに理解できた。やはり本作は、シリアスさとコミカルさのバランスが絶妙である。(片山香帆)

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