Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

ぴあ

いま、最高の一本に出会える

[ALEXANDROS]、KEYTALK、indigo la End……新作から今夏のバンド・アンセムを探せ!

リアルサウンド

18/7/17(火) 8:00

 強い日差しとともにフェスシーズンに突入! というわけで今回は“この夏のバンド・アンセムを探せ!”というテーマでセレクト。[ALEXANDROS]、KEYTALKなど日本のロックシーンを代表するバンドの新たなアンセムを浴びまくり、この夏を思い切り楽しんでほしい。

(関連:川谷絵音が明かす、2018年の音楽的ビジョン「“外して戻して”というのが今の期間」

 8月16日にZOZOマリンスタジアムでワンマン公演『VIP PARTY 2018』を開催する[ALEXANDROS]のニューシングルは、映画『BLEACH』の主題歌「Mosquito Bite」。川上洋平(Vo/Gt)が「最高のロックソングが完成しました」と胸を張るこの曲は“鋭利な歪み”と形容すべきギターリフ、徹底的にエモーショナルなリズムセクション、大スケールのメロディラインがぶつかり合うアッパーチューン。ニューヨークで仕上げられたという最新鋭のサウンドメイクと映画『BLEACH』の主人公たちの“なにくそ!”的なガッツが同時に感じられる、まさに問答無用のロックアンセムだ。ロックミュージックへの渇望を失うことなく前進を続ける、本当にレアなバンドだと思う。

 音楽の幅を奔放に広げた最新アルバム『Rainbow』を引っ提げた全国ツアーを終えたばかりのKEYTALKから早くもニューシングルが到着。松岡修造とのコラボムービーも話題を集めている表題曲「Cheers!」は首藤義勝(Ba/Vo)の作詞・作曲によるアッパーチューン。ポップで爽やかなメロディライン、ポジティブに振り切ったリリック、メロコア直系のビート、ラウドなギターサウンド……つまりJ-POP的な華やかさとロックバンドとしての力強さがまったく同じレベルで共存する楽曲に仕上がっている。メンバー個々のプレイヤビリティが生々しく感じられるサウンドメイクも魅力的。新たなアンセムを手にしたKEYTALKは、9月8日の幕張メッセ公演に向けてさらに勢いを増しそうだ。

 前作『Crying End Roll』から約1年ぶりとなるindigo la Endのメジャー4thアルバム『PULSATE』。1曲目の「蒼糸」を聴いた瞬間、その充実ぶりが強く強く伝わってきた。かつての恋愛に対するあまりにも切ない感情を、甘美と狂気が溶け合うようなメロディライン、メランコリックの海に沈んでいきそうな歌詞、繊細にして緻密なアレンジメントによって描き出すこの曲は、彼らの新たな代表曲になるだろう。個人的なベストは川谷絵音の生まれた年をタイトルにした「1988」。彼自身の音楽に対するスタンスが散りばめられた歌、特に〈言葉で小さな命をつぐむ〉というリフレインにはどうしても心を揺さぶられてしまう。もともと感傷的な歌は好きではないが、自己憐憫をギリギリのところで回避し、普遍的なポップスへとつなげる川谷のソングライティングには、やはり抗いたがい魅力がある。

 「7th Trigger」「IMPACT」「CORE PRIDE」などのライブアンセムを収めたメンバーセレクトによる『MEMBER BEST』、ファン投票をもとに選出され、「魑魅魍魎マーチ」「ハイ!問題作」などの隠れた名曲が収録された『FAN BEST』、「君の好きなうた」「心とココロ」といったラブソングを軸にしたLET『BALLADE BEST(Re-Recording)』からなるUVERworldの3枚組ベスト。“周年”とはまったく関係ないタイミングでベスト盤が発売される理由はおそらく、このバンドが本当の意味で区切りの時期を迎えているからではないだろうか。独創的なミクスチャーサウンドとリアルな思いを込めまくった歌詞を軸にしたスタイルを突き詰め、日本のロックバンドの新しい潮流を生み出したUVERworldの(現時点における)集大成だ。

 ミニアルバム『また今夜も眠れない僕らは』と8月4日にファイナルを迎える全国ツアーでバンド活動を終えることを決めたShout it Out。つまり本作のラストに収録されている表題曲は彼らにとって“最後の一発”となるのだが、これが文句なく素晴らしい。ガムシャラな疾走感で突き進むバンドサウンド、ありたっけの感情をダイナミックな旋律とともに解き放つボーカル、そして〈新しい日々に新しい陽よ昇れ〉と未来に対する挑戦状を叩きつけるような歌詞。1分半のなかに持てるものをすべて注ぎ込んだこの曲とともに、山内彰馬(Vo/Gt)、細川千弘(Dr)は新しい世界へと向かう。青春は終わったかもしれないが、人生はまだまだ長い。今後の2人に期待してやまない。

■森朋之
音楽ライター。J-POPを中心に幅広いジャンルでインタビュー、執筆を行っている。主な寄稿先に『Real Sound』『音楽ナタリー』『オリコン』『Mikiki』など。