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浜辺美波、時代劇『大奥』は大きなターニングポイントに? 2019年も大活躍の予感

リアルサウンド

19/3/25(月) 12:00

 2003年に連続ドラマとして放送されたことを皮切りに、描かれる時代やキャストを変えてシリーズ化。映画や舞台なども作られた『大奥』の“完結編”と銘打たれた『大奥 最終章』(フジテレビ系)が25日に放送される。徳川8代将軍・吉宗の時代を舞台に、吉宗の側室・久免の半生が描き出される本作には、これまでのシリーズ作に負けず劣らずの豪華な女優たちが集結した。

参考:浜辺美波の着物姿

 久免を演じる木村文乃を筆頭に、小池栄子や南野陽子、松坂慶子、鈴木保奈美、さらに岸井ゆきのなど、実力があり華もあり、そして何より各々が強烈な個性を放つ顔ぶれは、まさにこのシリーズに相応しい好キャスティングといえるだろう。そんな中でやはり注目したいのは、5代将軍・綱吉の養女として大奥に迎えられ、吉宗との叶わぬ恋が描かれる竹姫を演じている浜辺美波だ。

 一昨年の夏に大ヒットを記録した『君の膵臓をたべたい』でヒロインを演じ、日本アカデミー賞新人俳優賞を受賞した浜辺。その後の彼女の活躍はあえて説明するまでもなく、映画やドラマはもちろん、CMでもNTTドコモの「星プロ」シリーズや木村佳乃と共演する「ららぽーと」など、テレビを観ていて彼女の姿を見ない日はないと言えるほどに著しい。昨年の初頭にドラマ『賭ケグルイ』(MBS・TBS系)の放送に合わせて「2018年の彼女は大きな飛躍を見せてくれる」と書いた筆者ではあるが(参考:日本アカデミー賞新人俳優賞も受賞 ブレイク必至女優・浜辺美波、2018年はさらなる飛躍の年へ)、明らかにその予想を上回っているのではないだろうか。知名度はもちろん、女優としてのポテンシャルはまだまだ成長をつづけているように見えてならない。

 そもそも『君の膵臓をたべたい』で勝ち取った“元気でハツラツとした見た目とは裏腹に、儚げ”という典型的な物語ヒロイン像であったり、一連の『咲-Saki-』シリーズや『賭ケグルイ』シリーズ(まもなくシーズン2と劇場版が公開される)で見せた、原作のイメージを具現化する能力に長けていることは言うまでもない。そこにさらに、後者を応用するかのように強烈なキャラクター性と顔面の多彩な演技を要求される幸田もも子漫画のヒロインを演じきった『センセイ君主』で新境地を拡げ、さらに『崖っぷちホテル!』(日本テレビ系)での新人パティシエ役であったり、『となりの怪物くん』での優等生タイプの委員長役であったりと、彼女の雰囲気に合致するキャラクターをもそつなくこなす。とりわけ、彼女の持ち得る演技の切り札というものは、物語があってキャラクターが存在する限り、際限なく存在しているのではないかと思ってしまうほどだ。

 とはいえこのブレイクロードを司る作品に一貫しているのは、いずれもが“現代劇”というフィールド上にある作品だったということだ。たしかに、彼女の放つオーラや喋り方には、いかにも現代らしさがあふれる他の女優たちとは一線を画した“落ち着き”があって、それがギャップとなって作品に反映されているといえる部分も多々ある。昨年末に放送されたドラマ『今日から俺は!!』(日本テレビ系)でゲストキャラクターとして学生の1人を演じて80年代にタイムスリップした彼女ではあるが、あれは極めて特殊な例だ。

 そういった点でも、“時代を超越する演技”の中で、彼女の切り札がきちんと作用するのかはまだまだ未知数である。もっとも、「時代劇」といういちジャンルに関していえば2016年に放送された『必殺仕事人2016』(テレビ朝日系)で経験しているわけだが、当時とは彼女に向けられた期待の大きさは明確に異なる。つまり、今回の『大奥 最終章』の中で彼女が見せる演技は今後の指標となるわけだ。加えて夏には第二次大戦開戦直前を描き出した『アルキメデスの大戦』の公開も控えているだけに、これまで培ってきた役柄の幅が物語の“時代性”とどのように交わっていくのかという点が、2019年の浜辺美波という女優の躍進のひとつの鍵といえるだろう。 (文=久保田和馬)

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