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『アベンジャーズ/エンドゲーム』公開直前! 過去作を振り返りながら見どころを徹底解説

リアルサウンド

19/4/20(土) 16:00

 「インフィニティ・サーガに、驚くほど感情的で力強い結論を与えるというたった1つの目的のために、わたしたち2人が、『エンドゲーム』に関わるすべての人々と共に、3年間絶え間なく働いてきたことを、どうかご理解ください」

参考:タイムトラベル説濃厚? 『アベンジャーズ/エンドゲーム』予告編から考察できること

 「たくさんの方々が、時間と心と魂をこの物語に費やしてきたことと思います。ですので、もう一度ご協力をお願いします。『エンドゲーム』をご覧になった数週間は、他の方に内容を明かさないでください」

 上記は、『アベンジャーズ/エンドゲーム』の監督を務めたアンソニー・ルッソ&ジョー・ルッソからのお願いの一部だ。座席を立てぬほどの衝撃を受けた『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』から早1年。とうとう、2019年4月26日がやってくる。コミックからのファン、『アイアンマン』から応援してる人、俳優が好きでMCUにハマった皆さん、『インフィニティ・ウォー』で衝撃を受けて復習した人、シリーズ未見だけど興味を持ってる人、それぞれが色んな愛と想いを胸に、この日を迎えることだろう。

 『インフィニティ・ウォー』公開前のルッソ兄弟は、「数か月(in coming months)」の間のネタバレの自粛を要請していたが、今回は「数週間(in coming weeks)」に変更されていた。ネット社会で数か月のネタバレ自粛は不可能だと感じたのだろうか、はたまた語らずにはいられない結末が待ち受けているのだろうか。とにかくますます期待が高まるばかりだ。

【MCUでの『アベンジャーズ』をおさらい(以下、過去シリーズのネタバレあり)】

 11年間続いたインフィニティ・サーガを、ざっくりとおさらいしておこう。インフィニティ・サーガは、『アイアンマン』から『アベンジャーズ』までのフェーズ1、『アイアンマン3』から『アントマン』までのフェーズ2、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』から『エンドゲーム』までのフェーズ3で構成されている。

 アベンジャーズの結成は、ロキ(トム・ヒドルストン)が、宇宙人チタウリと手を組み、地球侵略を試みたことからだった(『アベンジャーズ』)。無事に戦いに勝利したアベンジャーズだったが、宇宙からの脅威を目のあたりにし、影響を受ける。トニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)は、平和維持の目的で人工知能「ウルトロン」を開発するも、失敗。アベンジャーズは、人類滅亡に向けて暴走したウルトロンを撃退する。しかし、戦いで小国ソコヴィアに大打撃を与えた。さらには、宇宙の動向を見届けていたサノス(ジョシュ・ブローリン)が、インフィニティ・ガントレットを身に付け、自ら立ち上がる(『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』)。

 それから1年後。アベンジャーズはヒドラの残党クロスボーンズ(フランク・グリロ)と戦った末、一般市民から犠牲者を出してしまう。これを受け、アベンジャーズは、国際組織の支配下となる「ソコヴィア協定」への署名を求められた。しかし、市民を守りたいトニー率いる賛成派と、自らの意思で戦いたいスティーブ・ロジャース(クリス・エヴァンス)率いる反対派で仲間割れを起こす。この内戦は、スティーブらが勝利を収めるが、アベンジャーズの絆は元通りにならなかった(『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』)。

 アベンジャーズがまとまらぬ中、サノスは、6つのインフィニティ・ストーンを集め、宇宙の人口の半分をランダムで消し去ろうという計画を本格的に進める。着々とストーンを集めるサノスに、アベンジャーズの面々は、地球と宇宙に分かれ、大奮闘。残念ながら力及ばずで、人類の半分が消滅。アベンジャーズは初めて黒星を喫した(『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』)。

【『エンドゲーム』の見どころは?】

 公開1か月を切ってから、新たな予告やポスターが複数お披露目され、最近に至っては2秒足らずの新映像が毎日のように流れてくる。厳重な情報管理がされているとはいえ、ヒントが大渋滞している今、MCUの長い歴史を踏まえた上での、本作の注目ポイントをまとめたい。

■『アントマン』は必修科目?

 『インフィニティ・ウォー』は制作当初サブタイトルに、“パート1”が入る予定で、『エンドゲーム』は、“インフィニティ・ウォー パート2”になるはずだった。もし今から復習するのなら、21作は無理でも『インフィニティ・ウォー』は不可欠だ。ただもう少し時間が許すのなら、『アントマン』シリーズもリストに入れておくべきかもしれない。なぜなら『エンドゲーム』、さらにはこれからのフェーズ4にとっても重要な作品になる可能性があるからだ。

 以前最初の予告編が公開された際、本作のタイムトラベル説に触れた(参考:タイムトラベル説濃厚? 『アベンジャーズ/エンドゲーム』予告編から考察できること(https://realsound.jp/movie/2018/12/post-290393.html))。その後、公開された映像を確認しても、シーンごとで、ナターシャ・ロマノフ(スカーレット・ヨハンソン)の髪色が変わっていたり、クリント・バートン(ジェレミー・レナー)の腕にタトゥーがあったりなかったりするので、その説は現実味を帯びてきている。

 そして、タイムトラベルに必要とされるのが、『アントマン』シリーズで描かれた“量子世界”だ。量子世界は、時間と空間を超越した世界のこと。『アントマン&ワスプ』では、スコット・ラング(ポール・ラッド)たちが、量子世界に閉じ込められた初代ワスプのジャネット・ヴァン・ダイン(ミシェル・ファイファー)を救った。この量子世界を用い、アベンジャーズは時空を超えるのではないかと言われている。実は、量子世界に行ったことがあるヒーローがアントマンの他にもいる。ドクター・ストレンジ(ベネディクト・カンバーバッチ)だ。『ドクター・ストレンジ』の監督スコット・デリクソンは、劇中でストレンジが飛ばされたマルチバースの中の1つが、量子世界であることを認めている。つまり、ストレンジは魔術を用いて、量子世界に行くことができるのだ。

 さらに、MCUの愛すべきネタバレ担当のトム・ホランドが、『エンドゲーム』でストレンジと量子世界が絡むことをうっかり話していた。『インフィニティ・ウォー』のプレスツアーで、ホランドは「カンバーバッチは量子世界について話さなければならないから難しいセリフがたくさんある」とこぼしたのだ。ご存知の通り『インフィニティ・ウォー』に同様のシーンはない。『インフィニティ・ウォー』と『エンドゲーム』は立て続けに撮影されていたため、ホランドが混同し、『エンドゲーム』について口を滑らせたのではないかと話題になった。『ドクター・ストレンジ』の続編は、2021年公開を目指し、企画が進行中。フェーズ4で量子世界に深く触れ、MCUの世界を広げるのは、不自然なことではない。『エンドゲーム』を深く理解するためにも、『アントマン』を復習し量子世界を念頭に置いても、損はなさそうだ。

 ちなみに、『アントマン&ワスプ』の未公開シーンには、ジャネットが量子世界と対話しているシーンが収録されている。どうやら、ジャネットは30年間ただ閉じ込められていただけではないらしい。量子の世界は、まだまだ深く広い。

■ロケット、臆病者卒業へ

 ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーの一員であるロケット(ブラッドリー・クーパー)は、『インフィニティ・ウォー』でサノスに会っていない。ガーディアンズと分かれるときも、ソー(クリス・ヘムズワース)と共に武器を作る道を選択し、サノスがワカンダに降り立った時も攻撃する場面がなかった。

 「必死でイキがってても、誰よりも臆病者だ」。『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』でロケットは、似た者同士であるヨンドゥ(マイケル・ルーカー)にこう言われた。ロケットは怯えて、サノスとの戦闘を避けていたのかもしれない。でもきっと彼の臆病さの奥にある優しさを考慮すれば、ロケットはグルート(ヴィン・ディーゼル)がサノスに会わなくてすむ道を探していたのではないかとも思う。

 ロケットは、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』でグルートを失った。それから『リミックス』では、自分を理解してくれたヨンドゥも亡くした。『インフィニティ・ウォー』では、ネビュラ以外の仲間がサノスの犠牲になる。『エンドゲーム』の予告では、ネビュラと並ぶ悲しそうなロケットが映っており、これから訃報を知ると思うと今から胸が痛い。

 『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のジェームズ・ガン監督はTwitterで、グルート(正しくは2世)の最後の言葉を「Dad(父さん)」だと訳している。遺伝子改造という暗い過去を乗り越え、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』で仲間を得て、『リミックス』で父となったのに、再び孤独を余儀なくされた彼は、初期アベンジャーズに並ぶくらい生き残ったメンバーの中では濃いバックグラウンドを持っていると言えよう。

 ロケットが今回残ったのは、必ず大きな意味がある。すでに新映像の中でも、「俺の船で吐くなよ」と初めて宇宙に出るスティーブ、ナターシャ、ジェームズ・ローズ(ドン・チードル)をちゃかしながらも、パイロットという重要な役割を務めていた。生存メンバーはそれぞれ大切な仲間を亡くしているが、ロケットのサノスへの恨みは人一倍大きく、その愛が、彼が臆病さを乗り越える大きな力になりうる。もう臆病ものとは言わせない。かつてグルートの肩に乗って戦ったように、予告編ではウォーマシンの肩に乗り、戦闘に挑んでいた。さらに嬉しいことに、本作の製作総指揮には、『Guardians of the Galaxy Vol. 3(原題)』の解雇劇を乗り越えたガンも参加している。悲劇続きのロケットが花道を歩く準備は、もうこんなに整っているのだ。

【ネタバレには細心の注意を】

 鑑賞前にも関わらず、『エンドゲーム』には多くの語るべき部分がある。しかし悲しいことに、今回はリーク映像が出回っている。それに、ロシアでは4月23日(現地時間)にモスクワ国際映画祭で本作が上映され、4月24日からは中国やオーストラリアなど様々な国で公開される。他国とはいえ、ネットで繋がっている時代。『キャプテン・マーベル』の時に感じたが、ワードミュート機能があるTwitterよりもInstagramが今一番危険だ。検索アイコンを押すと、平然とリーク映像が鎮座している。ネタバレ自衛はさらに厳重さが必要とされそうだ。

 テクノロジーの進化に伴い、映画館で映画を観ることは、時代遅れだと言う人もでてきた。それでも、自分が生まれる前の傑作に出会ったとき、「映画館で観たかった」と叶わぬ願いを抱えることが幾度となくある。『エンドゲーム』に限った話ではないが、今を生きているということは、『エンドゲーム』を劇場で観ることができ、アベンジャーズの最後を見届けられるという本当に貴重で、何にも代えられない権利を持っているということだ。流行りに乗るだけでも、ミーハーでも何も恥ずかしくない。映画館は、最高の環境で彼らと共に戦える場所なんだ。そういえば、ホーク・アイが前にこんなことを言っていた。「一歩外に出たら……君はアベンジャーズだ」。(阿部桜子)

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