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いま、最高の一本に出会える

国宝《火焰型土器》

世界史上最もユニーク!? ニッポンの美の原点を探る『縄文ー1万年の美の鼓動』開幕

ぴあ

18/7/3(火) 0:00

東京・上野の東京国立博物館にて『縄文ー1万年の美の鼓動』が7月3日(火)より開幕。一般公開に先立つ7月2日(月)、報道内覧会および同館研究員によるギャラリートークが行われた。

燃え上がる炎のような装飾を付けた火焔型土器。ゴーグルを付けたような顔をした土偶。 世界でも類を見ないユニークな造形の縄文土器や土偶は、誰もが教科書で一度は見たことがあるはず。岡本太郎はじめ多くのアーティストにも影響を与えたことでも知られ、近年では “かわいい”という見方でも注目が高まっている。

今から約1万3000年前に始まり、約1万年もの間続いた縄文時代。この時代に生きた人びとが、日々の暮らしのなかで工夫を重ねて作り出したさまざまな道具は、力強さと神秘的な魅力にあふれている。

そんな“縄文の美”をテーマにした同展は、縄文時代草創期から晩期まで、日本列島の多様な地域で育まれた優品を一堂に集め、その形に込められた人びとの技や思いに迫る展覧会だ。

注目すべきは、史上初めて縄文時代の国宝6件がすべて集結すること。《火焔型土器》《土偶 合掌土偶》《土偶 中空土偶》《土偶 縄文の女神》の4件は期間を通して、《土偶 仮面の女神》《土偶 縄文のビーナス》の2件は7月31日(火)からの展示となる。これらの国宝が、赤い壁で仕切られた空間の中で照明によって印象的に浮かび上がる。

国宝《土偶 縄文の女神》

東京国立博物館・考古室長の品川欣也氏によると、「縄文造形の最高峰と言われる国宝の土器と土偶が、全空間を赤い仕立てにした中で見られるのは今回が初めて」とのこと。「縄文人にとって赤い色というのは、祭祀に使用する色であり、また、火炎を表す色でもあります。その強い色に負けないくらいの力を、これらの土器は発揮しています」(品川氏)

国宝《土偶 合掌土偶》

また、《火焔型土器》については、「その立体的な装飾に目が行きますが、小さな底部にも注目してください。力強くて重厚な装飾の下地に、ていねいな土器の作りがかくされているのが分かります。この土器の美しさは下から見たり、上から見たりしてわかると思います。力強い装飾の中にも縄文人の心配りがある。360度どこから見てもかっこいい。どの方向から見ても遜色のない造形美を持っている。これが火焔型土器の一番の魅力です」と語った。

同展は6章から構成されており、第1章は、縄文時代の暮らしとその深部に宿る美をまとめた「暮らしの美」。第2部は、1万年の美の変遷を紹介する「美のうねり」。第3章は、縄文土器と世界各地の土器とを見比べた「美の競演」。第4章は、縄文時代の国宝6件が集結する「縄文美の最たるもの」(《土偶 仮面の女神》《土偶 縄文のビーナス》は7月31日(火)からの展示)。第5章は《遮光器土偶》をはじめとした「祈りの美、祈りの形」。そして、第6章は岡本太郎をはじめ、多くの作家や芸術家が出会い、触発された美を紹介する「新たにつむがれる美」が紹介される。

装飾性にあふれる縄文時代中期の土器。ケース越しではなく、間近でその迫力を感じることができる

縄文時代中期から後期の、さまざまな造形の土偶たち

縄文時代後期《ハート形土偶》

縄文時代1万年にわたる壮大な「美のうねり」とともに、まだまだ謎に包まれた「縄文の美」に迫るまたとないチャンス。この夏、縄文を体感しに出かけてはいかがだろうか。

【開催情報】

『縄文ー1万年の美の鼓動』 7月3日(火)~9月2日(日)東京国立博物館 平成館 特別展示室にて開催

【関連リンク】

縄文ー1万年の美の鼓動