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ぴあ

いま、最高の一本に出会える

上野樹里本人とも重なる? 『グッド・ドクター』絵本に込められた“願い”

リアルサウンド

18/8/24(金) 14:50

 夏美(上野樹里)と患者との深い繋がりが描かれた『グッド・ドクター』(フジテレビ系)の第7話。現在も大人から子供まで馴染みのある“とある絵本”から、湊(山崎賢人)や夏美、登場する人々たちが“愛”を知っていく物語となった。

 「私も出会えるかな? たった1回で」。夏美がかつて担当していた元患者の倉田菜々子(福田麻由子)が、嬉しい報告とあるお願いを持って東郷記念病院にやってきた。同僚の馬渕健太郎(藤原季節)からプロポーズを受けたと言う菜々子は、自身の身体のことを彼に説明してほしいと夏美に頼む。

 菜々子は14歳のときに卵巣嚢腫が見つかり、2つあるうちの1つの卵巣を摘出する手術を行っていた。夏美が「赤ちゃんができづらくなるというリスクがあります。ですが、もう1つの卵巣は残っていますし、問題なく妊娠することはできますので」と健太郎に説明すると、菜々子は「だからさ、結婚のことは考え直してくれていいからね?」とひと言つけ足す。しかし、健太郎は「何言ってんだよ。俺の気持ちは変わらないよ」と菜々子の心配をすぐにかき消した。

 「運命の人と出会うには、このトラ猫みたいに100万回も生きたり死んだりしなきゃ駄目なのかな?」。『100万回生きたねこ』(講談社)は、1977年に出版された佐野洋子作の絵本。100万回生きて、100万回死んだトラ猫が、最後に白い猫に出会い、愛を知り、白い猫が亡くなると100万回泣き続け、トラ猫が死んだあと、もう生き返ることはなかった。「そんなことないよ。だって、この白い猫はたった1回の人生でこのトラ猫と出会って結ばれたでしょ?」。夏美は、ずっと菜々子が素敵な人と出会うことを心から願っていた。

 しかし、菜々子が突発性の発熱を起こして病院へ運ばれてくる。夏美は、菜々子が入院することを知って不安を募らせていた健太郎から「正直、ショックでした」と本音を打ち明けられる。「菜々子の前じゃ言えませんが、ホントはとても子供が欲しいんです」。菜々子と健太郎は保育園で働いており、子供が大好きで、誰よりも子供が欲しいという思いが強いことは、周りの誰もが気づいていた。だが、菜々子の病気が卵巣奇形腫によるもので、残っているもう1つの卵巣も摘出しなければいけない可能性が出てきてしまっていた。

 菜々子は「ひど過ぎるよ」と、一度は辛い思いを夏美にぶつけるが、手術を受け入れ、自分の代わりに健太郎に別れを告げてほしいと頼む。夏美は、健太郎に最初に会ったときに話した「問題なく妊娠することはできますので」とは正反対の「もう赤ちゃん産むのは難しいかもしれません」という言葉を発し、苦しい表情を見せた。

 しかし、湊(山崎賢人)の働きにより、「私じゃ、健太郎さんを幸せにすることはできない」と告げられた健太郎が「これだけは自信持って言える。菜々子と一緒にいる俺は間違いなく幸せだって」と手術を終えた菜々子に再びプロポーズをする。健太郎の手には、菜々子が宝物にしていた『100万回生きたねこ』があった。

 「たった1人のとらねこと出会えますように」。そう書かれた『100万回生きたねこ』の送り主は夏美だった。第3話でも絵本を作ったように、夏美と絵本の組み合わせが出てくるたびに思い出されるのが、夏美を演じる上野が、東日本大震災後に被災地を訪れ、絵本の読み聞かせをする活動を行っていたときのことだ。徹底的にキャラクターに向き合う芝居が評価されている上野だが、夏美自身にも上野の本来の姿が映し出されているような側面に、上野が演じる夏美にしかない、さらなる魅力を感じることができた。

※山崎賢人の「崎」は「たつさき」が正式表記

(文=大和田茉椰)

■放送情報
『グッド・ドクター』
フジテレビ系にて、毎週木曜22:00放送
出演:山崎賢人、上野樹里、藤木直人、戸次重幸、中村ゆり、浜野謙太、板尾創路、柄本明ほか
原作:『グッド・ドクター』(c)KBS(脚本:パク・ジェボム)
脚本:徳永友一、大北はるか
プロデュース: 藤野良太、金城綾香
協力プロデュース:西坂瑞城
演出: 金井紘、相沢秀幸
制作:フジテレビ
(c)フジテレビ
公式サイト:http://www.fujitv.co.jp/gooddoctor/

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