Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

ぴあ

いま、最高の一本に出会える

「音楽」キックオフイベントにて、左から青木純、久野遥子、岩井澤健治、姫乃たま、大橋裕之。

大橋裕之「音楽」アニメ化は希望の光!制作7年目へ、監督・岩井澤健治に仲間がエール

ナタリー

18/8/1(水) 12:30

大橋裕之のマンガを原作とするアニメ映画「音楽」のキックオフイベントが、東京・SARAVAH東京で7月31日に開催され、監督の岩井澤健治、大橋らが出席した。

「『音楽』制作7年目突入!作り続ける舞台裏とアニメーション表現の可能性を語る!」と銘打たれた同イベント。第1部には岩井澤と大橋が登場し、制作に6年以上を費やしている「音楽」のこれまでの経緯や現状を報告した。

2012年6月、のちにプロデューサーを務めることになる松江哲明と岩井澤の雑談から生まれた本企画。アニメ化の打診を受けた際の心境を、大橋は「素直にうれしかったです。でもマンガだと音が鳴ってないので、そこをどうするのかは不安なままでした」と振り返った。岩井澤も同様に不安があったというが「松江さんには、こちらに『できるかも』と思わせる特殊能力みたいなものがある」と述懐。しかし予算や人員などさまざまな面で制作が難航したことを明かし「当初は冗談で『東京オリンピックまでには(完成させる)』と言っていたら冗談じゃなくなってきました」と苦笑する。

イベントでは、2015年9月に埼玉・深谷で行われた撮影の模様を収めたメイキング映像も上映。本作は実写の動きをトレースする手法・ロトスコープで制作されており、劇中の野外ロックフェスシーンを実現させるべく、実際に特設ステージを組み観客を集めてロックフェスを開催した。メイキング映像内のライブシーンが実写からアニメーションに切り替わると、まだ完成形ではないものの、期待を膨らませた観客から拍手が起こった。

続く第2部には岩井澤と大橋に加え、テレビアニメ「ポプテピピック」のシリーズディレクター・青木純、「花とアリス殺人事件」のロトスコープアニメーションディレクター・久野遥子、地下アイドル兼ライター・姫乃たまも参加。アニメーション制作を始めたきっかけや、自身が関わった作品の裏話、商業アニメとインディペンデントアニメの制作現場の違いなど、多岐にわたるテーマでトークを展開した。

姫野が地下アイドルブームを振り返りながら「BiSと非常階段がコラボしたり、他ジャンルの流入によってムーブメントが起こっていった。『ポプテピピック』にはBiS的なものがあったのかも」と指摘すると、青木は「(『ポプテピピック』は)僕が短編で培ったメソッドを商業アニメで流用したら少しブームになった。でもこれでインディーズかいわいの状況がよくなるかと言うと、そんなに甘くはないと思うんです」と返答。そして「僕から見ると、短編を作ってきた人がそのマインドのまま長編制作に突っ込んでいくのはかつてない挑戦。だから岩井澤くんがどんなものを見せてくれるか、個人作家たちはみんな注目している。その結果はみんなの財産になるだろうから、どうかがんばってほしい」と、岩井澤の活動と「音楽」に抱く希望をあらわにした。

久野も「短編はもともと興味のある人たちが来てくれる。長編は『アニメ? 何それ?』っていう人も含めて来てくれるのが魅力。『音楽』は実写・マンガ・アニメ、全然違う村に住んでるお客さんが観に来てくれる作品になると思っています。私も実写監督の現場で仕事をしたことや、マンガを描いたこともありますが……その3つが融合したお客さんが集まるって、それだけで最高だなと思います」と期待を込める。彼らの熱い話を受け、姫野も「人ってものを作らないと駄目なんですね!」と自身の執筆活動への意欲を燃やしていた。

現在、「音楽」のクラウドファンディングがMakuakeにて展開中。出資者には大橋が描き下ろしたスペシャル小冊子、岩井澤による「大橋裕之アニメーション作品集」のDVDなどがリターンとして用意されている。岩井澤は「目標金額に達成しないと支援者に返金されてしまう方式なので0か100かです。達成すればその時点から動き出せるから、早めに達成できるといいなと思います。ご協力お願いします」と制作支援を呼びかけた。クラウドファンディングの実施期間は9月28日まで。

Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play