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いま、最高の一本に出会える

中央:イワン・ニコラエヴィチ・クラムスコイ《忘れえぬ女(ひと)》1883年

ロシアを旅するように楽しめる 『ロマンティック・ロシア』展が開催

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18/11/26(月) 10:00

11月 23日(金)よりBunkamuraザ・ミュージアムにて『国立トレチャコフ美術館所蔵 ロマンティック・ロシア』展がスタート。「ロシア美術の殿堂」と言われる国立トレチャコフ美術館より、19世紀後半から20世紀初頭を代表するロシア絵画が来日中だ。

ロシア帝国崩壊の足音が聞こえはじめ、やがてロシア革命が起こる激動の時代。音楽界では、チャイコフスキーやムソルグスキーといった作曲家が、文学界ではトルストイやドストエフスキーに代表される文豪が生まれたロシアでは、美術の分野でも多くの才能が輩出された。

右:イサーク・イリイチ・レヴィタン《春、大水》1897年 左:イリヤ・セミョーノヴィチ・オストロウーホフ《芽吹き》1887年

日本でとりわけ人気の高い《忘れえぬ女(ひと)》を手がけたクラムスコイをはじめ、ロシアの森林を丹念に描いたシーシキン、叙情豊かに自然を切り取ったレヴィタン、リアリズムの騎手レーピンなど、この時代のロシアを代表する画家たちの傑作72点が一堂に集う。

左:イワン・イワーノヴィチ・シーシキン《樫の木、夕方》1887年 右:イワン・イワーノヴィチ・シーシキン《雨の樫林》1891年

同展は、「ロマンティックな風景」「ロシアの人々」「子供の世界」「都市の生活」の4章構成で、画家たちがロマンを見出したロシアの日常的な情景を捉えた作第2章「ロシアの人々」会場風景品を紹介するもの。

第1章「ロマンティックな風景」では、草花が一斉に芽吹く春から、太陽の輝く夏、収穫と紅葉に染まる黄金の秋、そして神秘的な雪景色の冬へと、四季折々の風景画を季節順に展示。ロシアの自然が移ろいゆく様を体感することができる。

第2章「ロシアの人々」会場風景

第2章「ロシアの人々」では、精神的な深みを湛えた肖像画や魅惑的な女性像を紹介。今回が8度目の来日となるクラムスコイの《忘れえぬ女(ひと)》について、同展のキュレーターで、国立トレチャコフ美術館の19世紀後半・20世紀初頭絵画部シニア・キュレーターのガリーナ・チュラク氏は次のように説明する。

「《見知らぬ女(ひと)》というロシア語の原題を持つ本作は、すべてを語らない中にさまざまな物語が詰まっている作品です。長年にわたり多くの研究家がこの女性のモデルが誰なのか思い巡らせてきましたが、いまだに謎に包まれています。ロシアの文豪ドストエフスキーの言葉に、『私は作家として人間を描く。その人間のはかりしれない謎を解き明かそうとして作品を描くのだ』とあります。そのような、隠された人間の神秘的な姿がこの作品に込められているのです」。

多くの人を惹きつけて止まないミステリアスな同作をはじめ、同じくクラムスコイによるロマンティックな《月明かりの夜》などの女性像から、レーピンによる卓越した肖像画まで、ロシア絵画の重要な側面のひとつである肖像画の傑作を味わうことができる。

中央:イワン・ニコラエヴィチ・クラムスコイ《月明かりの夜》1880年

続く第3章「子供の世界」では、農家の子供たちが野外で生き生きと遊ぶ様子や、自分の世界に没頭する子供の姿を愛情を込めて描いた作品が並ぶ。そして第4章「都市の生活」では、モスクワやサンクトペテルブルクといった歴史あるロシアの町並みを捉えた風景画に加え、市井の人々の日常や民族衣装で祝う祝祭などを描いた風俗画も紹介される。

まるでロシアを旅するかのように、ロシアの自然、人々の生活や習慣に触れ、ロシアの香りに満ちた空気を感じることができる同展。自然や人物像に込められたロシア的なロマンに思いを馳せながら、画家たちがキャンバスに写し取った、ロシアのありのままの美を堪能してほしい。

関連リンク

国立トレチャコフ美術館所蔵 ロマンティック・ロシア

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