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ぴあ

KAAT神奈川芸術劇場プロデュース「華氏451度」ゲネプロより。

燃え盛る炎…白井晃演出「華氏451度」吉沢悠が焚書官の苦悩を体現

ナタリー

18/9/29(土) 14:13

KAAT神奈川芸術劇場プロデュース「華氏451度」が、昨日9月28日に神奈川・KAAT神奈川芸術劇場 ホールで開幕。これに先駆け、去る27日にゲネプロが行われた。

上演台本を長塚圭史、演出を白井晃が手がける本作は、レイ・ブラッドベリ原作によるSF小説「華氏451度」の舞台化作品。徹底した思想管理体制により、本の所持や読書が禁じられた近未来の世界を舞台に、管理機関である“ファイアマン(焚書官)”の男モンターグが、1人の少女クラリスとの出会いによって社会に疑問を持ち始める様が描かれる。

主人公のモンターグを演じるのは吉沢悠。彼の妻・ミルドレッド、不思議な少女・クラリスほかを美波が演じ、モンターグの上司・ベイティーを吹越満が務める。さらに学者・フェーバー役の堀部圭亮や、粟野史浩、土井ケイト、草村礼子がキャスティングされた。

舞台上手、奥、下手の三方を囲むように、巨大な書庫を彷彿とさせる舞台美術が組まれており、本棚には幾冊もの本が収納されている。この大きな本棚は、舞台面から1メートルほど浮かんだ状態で配置され、俳優たちはその隙間から身を屈めながら舞台上に姿を現す。また台形に形取られたメインステージだけでなく、舞台上手、奥、下手に作られた側溝もアクティングエリアとして使用。地響きにも似た、種子田郷の重々しいサウンドが会場に響き渡る中、緊迫した雰囲気に包まれながら舞台は幕を開けた。

本作のキーとなる“焚書”のシーンでは、映像を駆使して燃え盛る炎を表現。モンターグやベイティーらファイアマンたちは、本棚から無造作に取り出した本をステージ中央に集め、次々と火を放っていく。

吉沢は、ファイアマンという職業や社会全体に疑念を抱き、葛藤するモンターグの心の機微を丁寧に描写。美波は、モンターグに“気付き”のきっかけを与える少女クラリスと、自身の職業に疑問を持ち始めたモンターグに対し、現状維持を望む妻・ミルドレッドという対照的な2役を見事に演じ分ける。また吹越は、博識で狡猾で掴みどころのないベイティーを、奥行きのあるキャラクターとして立ち上げた。

上演時間は休憩なしの約2時間。神奈川公演は10月14日まで。その後、10月27・28日に愛知・穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール、11月3・4日に兵庫・兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホールで上演される。

KAAT神奈川芸術劇場プロデュース「華氏451度」

2018年9月28日(金)~10月14日(日)
神奈川県 KAAT神奈川芸術劇場 ホール

2018年10月27日(土)・28日(日)
愛知県 穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール

2018年11月3日(土・祝)・4日(日)
兵庫県 兵庫県立芸術文化センター 阪急中ホール

原作:レイ・ブラッドベリ
上演台本:長塚圭史
演出:白井晃
音楽:種子田郷
出演:吉沢悠、美波 / 堀部圭亮、粟野史浩、土井ケイト、草村礼子 / 吹越満

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