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BTS ジミンが表現する、“感性的”なダンスとボーカル リスナーを盛り上げるブースターとしての役割

リアルサウンド

19/5/27(月) 7:00

 現在開催中のスタジアムツアー『BTS WORLD TOUR ‘LOVE YOURSELF: SPEAK YOURSELF’』のアメリカ公演を終えて、ヨーロッパ・南米で公演中のBTS(防弾少年団)。メンバー個人に注目する記事で、すでに最年少のジョングク、Vを紹介したが、今回は“マンネライン(年下組)”では最後となるジミンに焦点をあててみたい。

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 1995年に生まれ、韓国で盛んなストリートダンスであるポッピングダンスを中学2年から始めたジミンは、Rainを見て歌手を志すようになったという。全科を含めた首席で釜山芸術高等学校の現代舞踊科に入学(舞踏科の入学生としては初)。ダンスの先生の薦めで受けたオーディションに合格して、現在所属しているBigHitエンターテインメントの練習生になるまでの2年間は、主に現代舞踊(モダンダンス)を学んでいたという。 その後、2012年にVと同じソウルの韓国芸術高等学校の音楽科に編入した。

 幼少時には剣道やテコンドーといったマーシャルアーツを習っていた経験もあり、初期からアクロバティックなパフォーマンスも多く、“キリングパート”(見せ場)を担当する機会があった。しなやかさと力強さのメリハリがあり、つま先や指先までディティールの行き届いた身体の使い方と感情表現豊かなパフォーマンスは、現代舞踊とストリートダンスという一見相反するものを同時に経験してきたジミンならではだろう。年末に行なわれるTV局の歌謡祭でも、他のグループのダンスを得意とするメンバーとの合同ステージに参加することがグループ内では多い。

 ボーカル面では高音域のパートを担当し、デビュー当初ヒップホップ色が強かった時期はパートは少なめだったものの、アルバム『O!RUL8,2?』以降はパートが増え、サビを担当する機会も多くなっている。RM、ジョングクと共にフィーチャリングで参加したスティーブ・アオキの「Waste It On Me」では、ハイトーンボイスでアクセントとなるコーラス部分を担当していた。

 韓国語では“感性的”という言い回しがよく使われるが、ジミンはダンスと同様にボーカルでも切なく情動的な表現を要求される場面が多い。かつてはパフォーマンス中に服をまくり上げて腹筋を見せる、というストレートに肉体的な表現を担ったこともあったが、『花様年華 pt.1』以降は叙情的なコンセプトを消化する上で欠かせない“エモさ”と、少年期と青年期の過渡期に垣間見えるある種のセクシーさも担っていると言えるだろう。

 性格は基本的にシャイで素直だが、頑固で負けず嫌いな面もある。メンバーが発した言葉やジョークに反応したり愛嬌もある方で、パフォーマンスと同様に感情表現が豊かと言えるだろう。韓国語では笑った時に目が糸のように細くなってなくなる笑顔の事を「눈웃음(ヌンウスム)」と呼んで愛でるが、ジミンの笑顔はまさにこの「ヌンウスム」。ステージでの姿や、世界観の色の強いパフォーマンスとのギャップも魅力のひとつだ。またファンに対する愛情表現をよく示す方でもあり、掲示板・SNSやコンサートなどで直接口に出して表現することに躊躇がないようだ。ファンの望みや期待に積極的に応えようとする姿が目立つためか、一部のファンからは熱狂的な感情を持たれやすい傾向もあるようで、ジミンのような顔になるために整形をしたイギリスのファンがいることが報道されたりもしている。

 また、昨年末には作詞作曲に参加した楽曲「約束」をSoundCloudで発表し、「自分のための曲だが、ファンの皆さんのための曲でもある」とコメント。グループ全体にも共通する部分ではあるが、ファンとのコミュニケーションに対して積極的な姿が目立つ。

 BTSの楽曲は歌詞について言及されることが多いが、文学や歴史的事件の引用などはほとんどが韓国ではよく知られている、普遍的でメジャーなものが多い。深く文学的なレトリックがあるというよりは、より幅広い層が理解、共感しやすい描写である印象だ。それをコンセプチュアルなビジュアル表現でパッケージングすることで神秘性を加えている。そのような楽曲をパフォーマンスする時、豊かな感情の表現力はよりダイレクトに歌詞やコンセプトを伝えるために重要な役割を果たす部分だろう。ジミンのパフォーマンスは、特に『花様年華』シリーズ以降の作品において、声と視覚両方の面で、リスナーの気持ちを盛り上げるブースターとしての役割を果たしているのではないだろうか。(DJ泡沫)

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