Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

ぴあ

いま、最高の一本に出会える

IZ*ONE、BLACKPINK、TWICE……注目のK-POPガールズグループが新作で打ち出した旬の勢い

リアルサウンド

19/5/6(月) 8:00

 春の爽やかな風に誘われるようにK-POPガールズグループのトップ3が次々と新作をリリースした。いずれも彼女たちの自信に満ちた姿を感じ取れるナンバーが数多く収められおり、充実した内容に仕上がっている。発売順に各作品の聴きどころを紹介していこう。

(関連:LOOΠΔやIZ*ONEも……K-POPシーン最前線で活躍する映像集団、DigipediがMVで表現する世界

■IZ*ONE『HEART*IZ』(2019年4月1日リリース)
 グループにとって2枚目となるミニアルバム『HEART*IZ』。前作の大ヒットの余韻が残る中で発表した本作は、オープニングを飾るアフロハウスの「ひまわり」や、ディープハウスの「Highlight」など、どの曲もしっかり作り込まれていて統一感があるのが印象的だ。

 今回のアルバムが果たすべき最大の目的は、センチメンタルなダンスポップ「La Vie en Rose」のヒットに続いて、同じカラーを持つリードトラック「Violeta」でグループのイメージ=エレガントな女性像を定着させることであろう。その狙い通りに「Violeta」は各種チャートのトップに輝き、テレビの音楽番組で7冠を手に入れた。これは12人のメンバーおよび制作サイドの並々ならぬ努力の結果に他ならない。楽曲のクオリティの高さはもちろんのこと、スタイリッシュな映像制作で定評のあるチーム・Digipedi(デジペディ)を起用したMV、そして「Violeta」のMVの再生回数2500万回突破を記念して公開した動画で見せるダンスのキレの良さなど、どれもパーフェクトな仕上がりだ。

 次回はこのような隙のないサウンドを踏襲するのか、それとも思いっきり違った路線へシフトするのだろうか。期間限定グループゆえに守りに入らず、どんどん攻めていってほしいと思う。

■BLACKPINK 『KILL THIS LOVE』(2019年4月5日リリース)
 衝撃度という点においては3組中、この作品がダントツかもしれない。K-POPファンからは2NE1の後継者に見られがちな彼女たち。そんなレッテルを自らはがして“オンリーワンの存在になる”という強い意志が感じられるナンバーが並ぶ。

 中でもアルバムのラストに置いた2018年の大ヒット曲「DDU-DU DDU-DU」のリミックスバージョンは特にテンションが高い。エレクトロニカな要素を加えても本来の魅力が損なわれないのは、オリジナル曲そのものの出来ばえが良いからであろう。先日、彼女たちはアメリカの大型フェスティバル『コーチェラ・フェスティバル 2019』のステージに立った。「DDU-DU DDU-DU」で登場したときの凛とした佇まいに多くの観客が魅了されたに違いない。このときはハードロック風のバンド演奏だったが、野外ステージで盛り上がるにはぴったりのアレンジであった。

 とはいえ、本作の主役は「Kill This Love」だ。ホーンの勇ましい響きをはじめ、セクシー&ワイルドなボーカル、マーチングとトラップを組み合わせたトラック、「ラッパ、パッパパッパパッ」というフレーズの高揚感など、どの要素も強力である。ちなみにこの曲は「Billboard 200」で初登場24位。K-POPのガールズグループとしては最高の成績を収め、世界進出への大きな一歩となった。

■TWICE『FANCY YOU』(2019年4月22日リリース)
 韓国で7枚目となるTWICEのミニアルバムは、イギリスの女性シンガー・チャーリーXCXを筆頭に有名作曲家が多数参加、クールな装いの「GIRLS LIKE US」やファンキーな「TURN IT UP」といったメンバー自ら歌詞を手掛けた曲を中心に構成するなど、今まで以上に音楽的な面を強化している。

 注目はリードトラックの「FANCY」。2019年のファッションのトレンドであるネオンカラーを意識したというサウンドとビジュアルはフレッシュではあるが、曲作りに参加しているのは「Like OOH-AHH(優雅に)」、「CHEER UP」、「TT」といった一連のヒット曲でおなじみのブラック・アイド・ピルスンなので、従来の路線を大きくは踏み外していない。冒頭こそセクシーに迫るものの、サビに入ると明るく元気ないつものTWICEになる軽快なダンスポップで、あえて言うならスカ風のギターリフが新味だろうか。

 同じ時期にリリースされた3枚だが、それぞれの目的は明らかに違う。IZ*ONEはイメージの定着、BLACKPINKはアメリカ進出への足掛かり、TWICEは現在のポジションの維持だ。サウンドも美意識も三者三様で、正直なところ、比較するのはあまり意味がない。

 ただひとつ言えるのは、いずれのグループも(本人たちが自覚しているかどうかは定かではないが)、「〇〇らしく」「〇〇はこうあるべき」といった他人の意見に惑わされることなく前を向いて活動している様子が新作を通して垣間見えるということだ。その力強い姿が国境を超えて愛される理由の一つであることは間違いないだろう。

 旬の勢いを感じさせるアルバムを、新たな旅立ちにふさわしい季節である春にリリースしたIZ*ONE、BLACKPINK、TWICEの3組。彼女たちの活躍のおかげで、2019年のK-POPシーンも昨年以上に盛り上がりそうな気配を見せている。(まつもとたくお)

アプリで読む