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ぴあ

777☆SISTERSら更新した“スタートライン” 『Tokyo 7th シスターズ』4周年記念ライブを観て

リアルサウンド

18/11/1(木) 18:00

 『Tokyo 7th シスターズ 4th Anniversary Live -FES!! AND YOUR LIGHT- in Makuhari Messe』が10月20日と21日、千葉・幕張メッセ イベントホールにて開催された。

 『Tokyo 7th シスターズ』(以下:ナナシス)は、アイドル育成リズム&アドベンチャーゲーム。同作のリリース4周年を記念した今回のライブは、2日間を通じて全14組のユニットが集結する初の“フェス形式”で開催。本稿で振り返る初日公演には、777☆SISTERS、SU♡SUTA(きゅうとな)、NI+CORA、SiSH、Le☆S☆Ca、The QUEEN of PURPLE、Ci+LUS、4U、セブンスシスターズの全9組が参加し、それぞれの特色を前面に押し出したステージとなった。また、時にはライブならではの楽曲アレンジにも驚かされるなど、『ナナシス』らしいバラエティに富んだ一夜だった。

 ライブは、777☆SISTERSの新曲「MELODY IN THE POCKET」で幕を開けた。同楽曲は、今年7月に開催された『メモリアルライブ』へのアンサーソングだ。当時の会場で目撃した“青空”を想起させる、実にファン泣かせな選曲である。また、今回のライブではキャストがトロッコで客席近くを周回。普段より身近な距離感で「Cocoro Magical」を披露したところで、次のユニットへとバトンが託された。

 777☆SISTERSを迎え撃ったのが、作中にて伝説的アイドルユニットとして語り継がれるセブンスシスターズ。そのステージで特に印象深いのが、ダンスミュージックを生バンドで解釈したアレンジと、メンバーによるパフォーマンスとの親和性だ。『ナナシス』は2017年4月に開催した『3rd Anniversary Live』以降、舞台裏に生バンドを設けるという、良質なサウンドにこだわったライブを作り上げている。ステージ上の世界観を保つ目的で、多くのアニメ/ゲーム作品のライブではカラオケ音源が用いられているだけに、『ナナシス』はより高レベルな音楽表現を追求していると受け取れるだろう。

 そのアレンジでも特筆すべきが、エレクトロサウンドの手練れであるkz(livetune)が制作した「Star☆Glitter」「Sparkle☆Time!!」「SEVENTH HAVEN」だ。「Sparkle☆Time!!」には、『ナナシス』の近未来感を象徴するかのように多くのシンセが敷かれており、一方の「SEVENTH HAVEN」には、ダブステップやブロステップの要素を取り入れられるなど、どれもバンド形態で演奏するにはハードルが高い楽曲といえる。

 しかし、前者ではメロディ間のビルドアップを、ドラムのクレッシェンドで表現。また、後者では同期トラックとバスドラムのキックを重ね合わせて、サウンドに厚みを持たせるほか、イントロや間奏部で印象的なスクリュー音は、ドラム以外のビートを抜くことで再現していた。そんな秀逸なアレンジに触発されるように、セブンスシスターズの動きも右肩上がりで躍動感を増していく。また、アイドル的な笑顔からハードな睨みを効かせるまで、表情の振り幅の大きさにも息を呑んだ。多くのアーティストにとって近年、生バンドによるダンスミュージックの再現はひとつの課題となっている。『ナナシス』バンドとセブンスシスターズが、この難しい挑戦をクリアしていたのには、ライブのなかでも特に驚かされた。

 そこから、Ci+LUSと新規ユニットのSU♡SUTA(きゅうとな)が順に登場。それぞれモータウンビートを取り入れた「アイコトバ」や、弾むようなマリンバが心地よい「ラブリー♡オンリー」など、可愛らしい楽曲を立て続けに歌唱した。

 その流れを引き継いだLe☆S☆Caのステージでは、昭和テイストな切ないバラード「トワイライト」が心に残っている。Le☆S☆Caといえば、デビュー曲「YELLOW」のような爽やかなイメージが先行しがちだ。しかし、その爽やかな下地があってこそ、「トワイライト」や、翌日の披露曲「Behind Moon」など、物憂げな曲調の楽曲も一段と説得力を帯びてくるのである。『ナナシス』のバラード分野が今後も発展していく上で、Le☆S☆Caの活躍はさらに期待されることだろう。

 そして、The QUEEN of PURPLEは英語詞を織り交ぜたメロコア楽曲「Fire and Rose」で応戦。また「TRIGGER」では、越前ムラサキ役の野村麻衣子と瀬戸ファーブ役の広瀬ゆうきがステージ間際で互いに競り合う。The QUEEN of PURPLEは、その音楽的ルーツをセブンスシスターズに置いている。この日は、彼女たちがステージをともにしたためか、The QUEEN of PURPLEの表情は以前よりも闘争心を纏っていたように感じられた。

 続いて4Uが、スカイブルーとピンクのボーダー柄セットアップに、サングラスをあわせたコミカルな格好で現れる。かと思えば、佐伯ヒナ役の長縄まりあが無言でポップコーンを頬張る様子に、客席にはしばしの緊張が走る。それに耐えられず、九条ウメ役の山下まみは「笑えー!」と大きく叫び、鰐淵エモコ役の吉岡茉祐は「私は止めましたよ」と冷静なツッコミを入れるなど、4Uらしいマイペースぶりだ。

 そんな4Uも凛々しい顔つきに一変して、USパンクを意識した「Crazy Girl’s Beat」や「ROCKな☆アタシ」を演奏。他ユニットに先駆けて初の単独ライブを成功させているだけあり、そのステージは別格だ。

 それと同時に、一人ひとりの個性も存分に発揮。「ギターソロは腰で弾くもの」と言わんばかりに、圧倒的な低重心で客席を盛り上げる山下。ベースを抱えながらも、ステージの両端を一瞬で駆け抜ける運動量の豊富な吉岡。ライブ経験を積み、ブレイク以外でも正確にタムやスネアを刻み分けられるようになった長縄。この3人が揃うからこそ、客席も最大のレスポンスを返すのだろう。また、トロッコに乗った「Lucky☆Lucky」では、長縄が首から下げたスネアを時おり思い出したかのように打ち鳴らす。ここでは、既存の演奏概念を新たに塗り替えたことも記しておきたい。

 終盤には、777☆SISTERSが再登場。〈2034〉までのカウントを楽しむ「KILL☆ER☆TUNE☆R」や、制作作家の気概に満ちた“fu_mouキック”に心踊る「H-A-J-I-M-A-R-I-U-T-A-!!」に続けて、ライブアンセム「FUNBARE☆RUNNER」を熱演。今回のステージでは、トロッコの上でサビのバトンリレーを繋げていく。メンバー同士が触れ合うような距離感にいたためか、普段よりも熱量の高い“想いの受け渡し”を確認できた。

 ラストナンバーは、オールキャストでの「スタートライン」。全9組のユニットが多様なキャラクター性を提示した一日の締めくくりに、『ナナシス』の根幹にも通ずる、“青空”を追いかけるメッセージソングを歌うのには強く心打たれる。同楽曲の歌唱から次なるライブに向け、また新たな“スタートライン”が更新されたのを感じながら、この日のステージに幕が降りた。このメンバーが再び集まると思われるのは、『ナナシス』が5周年を迎える時だろう。そこで見られる“青空”は、今よりもっと拡がっているに違いない。

(取材・文=青木皓太)

■セットリスト(10月20日公演)
1.MELODY IN THE POCKET/777☆SISTERS
2.STAY☆GOLD/777☆SISTERS
3.Cocoro Magical/777☆SISTERS
4.PUNCH’D RANKER/セブンスシスターズ
5.WORLD’S END/セブンスシスターズ
6.Star☆Glitter/セブンスシスターズ
7.Sparkle☆Time!!/セブンスシスターズ
8.SEVENTH HAVEN/セブンスシスターズ
9.アイコトバ/Ci+LUS
10.シトラスは片想い/Ci+LUS
11.ラブリー♡オンリー/SU♡SUTA(きゅうとな)
12.ひまわりのストーリー/Le☆S☆Ca
13.タンポポ/Le☆S☆Ca
14.トワイライト/Le☆S☆Ca
15.YELLOW/Le☆S☆Ca
16.CHECK’MATE/NI+CORA
17.You Can’t Win/NI+CORA
18.さよならレイニーレイディ/SiSH
19.プレシャス・セトラ/SiSH
20.Clash!!/The QUEEN of PURPLE
21.Fire and Rose/The QUEEN of PURPLE
22.TRIGGER/The QUEEN of PURPLE
23.Crazy Girl’s Beat/4U
24.TREAT OR TREAT?/4U
25.ROCKな☆アタシ/4U
26.メロディーフラッグ/4U
27.Lucky☆Lucky/4U
28.KILL☆ER☆TUNE☆R/777☆SISTERS
29.H-A-J-I-M-A-R-I-U-T-A-!!/777☆SISTERS
30.FUNBARE☆RUNNER/777☆SISTERS
31.スタートライン/All Cast

■関連リンク
Tokyo 7th シスターズ オフィシャルサイト

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