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Kis-My-Ft2はやっぱり“Yummy”なグループだ 初の5大ドームツアー収めた映像作品を見て

リアルサウンド

18/11/30(金) 7:00

 Kis-My-Ft2にとって、2018年は特別な年だった。7人で迎える、デビュー7周年というタイミングに初の5大ドームツアー『Kis-My-Ft2 LIVE TOUR 2018 Yummy!! you&me』を完走した。きっと7年前は夢の光景だったであろう大きなステージ、集まった多くのファン、そして想像を超えた一人ひとりの成長……様々な思いがこみ上げた特別な瞬間をギュッと詰め込んだ、ライブDVD&Blu-ray『LIVE TOUR 2018 Yummy!! you&me』が11月28日に発売された。

(関連:Kis-My-Ft2は互いの色を引き出し合う 「君、僕。」から舞台で培われてきた表現力に迫る

 Kis-My-Ft2って、いいな。この作品を見終えた後、きっと誰もがそんな温かな気持ちになるはずだ。それは、作り手の愛情が伝わってくる作品だからだ。初回盤が3DVD+2CD、映像だけでも277分というボリュームになったのも、それほど彼らの魅力がたくさん見つかってしまい、細かなところまで味わってほしいと思えばこそ。そして、そのくらいスタッフが愛情を込めて作りたくなることこそ、Kis-My-Ft2最大の魅力かもしれない。

 DISC1・2には6月17日に行なわれた東京ドーム公演の模様が収められている。たとえるなら、本編映像はフルコース料理。マイクスタンドでクールに歌い上げたかと思えば、複雑なフォーメーションを駆使したダンサブルな曲、ローラースケートで花道を疾走するアッパーチューンに、美しいハーモニーを奏でるバラード、そして舞祭組をはじめとしたおもしろ曲……7年という歩みの中で、Kis-My-Ft2がこれほどバリエーション豊かな味を披露できるアイドルグループになっていたのだと痛感させられる。

 そして、DISC3には、そのフルコースが作られる舞台裏が収録されている。ナゴヤドーム、福岡ヤフオク!ドーム、東京ドーム、京セラドーム大阪、メットライフドームとすべての舞台裏にカメラが密着。本番前には、Kis-My-Ft2、そしてジャニーズJr.らで円陣が組まれる。宮田俊哉が「いけんのか?」と声を張り上げて盛り上げる中、カメラに気付いてニヤリとする北山宏光。ステージに上がる直前まで、藤ヶ谷太輔が発声練習をしている。本番中、漏れ聞こえる音でノリノリになって踊る横尾渉がいる。そして、ライブで完全燃焼したからもう階段は無理だ、とダダをこねる玉森裕太に、ニコニコ笑って手を取る宮田……。

 そんな何気ない風景が、愛情を持って切り取られる。きっとスタッフたちが、このKis-My-Ft2のいる空間を愛しく思っているからこそ、こうした作品ができあがっているのだろう。食事はモグモグと食べる瞬間も幸せだが、ワイワイと料理をしている最中も楽しい。ライブだって本番はもちろん、それを作り上げていく過程も面白いのだ。舞台裏映像を見ていると、いかに彼らがこのツアーを作り手としても楽しんでいるのかが、伝わってくる。

 今回のステージ衣装は玉森裕太がプロデュースを担当した。「ワイドなパンツに、いろんなものを付けると動きが……ひらひら感がいいなと思ってて。あれ、もう自己満かな?」と試行錯誤。“自己満足“とは、妥協の知らない人だからこそ出る言葉だ。玉森が嬉しそうに衣装へのこだわりを語る顔を見れば、スタッフと連携し、その想いがしっかりと形に落とし込まれたのだろうと想像できる。

 そしてステージ演出を担当したのは、二階堂高嗣と千賀健永。バラエティでは賑やかに振る舞う二階堂だが、厳しい表情でリハーサルを見つめる。そして、本番でハットをかぶって踊る姿を見ると、彼の師匠とも言える中居正広のイズムが受け継がれているようにも思えた。千賀は、一緒にツアーを回った後輩であるジャニーズJr.のユニット、Travis Japanの曲を振り付ける。かつて、中居が舞祭組をプロデュースしたときのことを連想させるような二人の動き。植えられた種はしっかりと芽吹いているのだと実感する。

 最終公演で歌うアンコール曲を決めるメンバー会議では、「曲を育てる」という言葉が飛び交う印象的なやりとりがあった。ファンが待ち望むおなじみの曲にすること、周年だからこそ歌われる特別な曲にすること……。Kis-My-Ft2は、長い長いJr.時代を経てデビューしたグループだ。ファンの後押しがあってこそ、デビューのチャンスを掴んだといっても過言ではない。だからこそ、より実感しているのかもしれない。曲も、ライブも、映像作品も、そしてKis-My-Ft2というアイドルグループそのものも、味わう喜びだけではなく、作り、育てる楽しみを。

 そして、それは7人だけではなく、彼らに関わるスタッフも、そしてファンにも通じるものがある。異なる立場から、Kis-My-Ft2という集合体を楽しんでいる。いつでも味方でいようと支え合っている。だからこそ彼らは、Kis-My-Ft2を「家族のようだ」というのだろう。ライブ本編のラストに語られたメンバーの挨拶は必見だ。ぜひ映像で確かめてほしい。彼らのまっすぐに見据える眼差しを。そして、「この規模に収まらないグループになりたいですね」。舞台裏で北山がサラリと語った新たな夢を。その夢を実現する瞬間はもちろん、それまでもプロセスを一緒に味わっていく。そんな楽しみ方ができるKis-My-Ft2は、やっぱりYummyなグループだ。(文=佐藤結衣)

※記事初出時、一部表記に誤りがございました。訂正の上お詫びいたします。

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