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Poppin’Party&RAISE A SUILENら放つ“彼女たちだけの輝き” ライブに見るバンドリ!の多様性

リアルサウンド

18/12/30(日) 16:00

 アニメ『BanG Dream! 2nd Season』がいよいよ1月3日にスタートする『BanG Dream!(バンドリ!)』プロジェクト。その放送を目前に控えた12月7日、8日の2日間、両国国技館で『BanG Dream! 6th☆LIVE』が開催された。

参考:Elements Garden 藤田淳平&都丸椋太が明かす、『バンドリ!』楽曲に込められた多彩なアイデア

 7日の「Day1:RAISE A SUILEN『Brave New World』」には、リアルライブでのバックバンドから誕生し、現名義での初単独公演に臨むRAISE A SUILENに加えて、ゲストの伊藤美来(ハロー、ハッピーワールド! 弦巻こころ役)とオープニングアクトのRoseliaが出演。8日の「Day2:Poppin’Party『Let’s Go! Poppin’Party!』」にはPoppin’Partyが出演し、開催日ごとに今の『バンドリ!』ならではの多彩な魅力が楽しめる2日間となった。

 1日目「Day1:RAISE A SUILEN『Brave New World』」で印象的だったのは、改めて感じた『バンドリ!』プロジェクトの“リアルライブでの広がり”。まずはオープニングアクトとしてRoseliaが登場し、「LOUDER」でライブをスタート。その後も「Determination Symphony」「BLACK SHOUT」などメタル~ヘビーロックの要素を盛り込んだテクニカルな演奏と、相羽あいな(Vo)のハイトーンボイスで会場を盛り上げる。最後はRAISE A SUILENにエールを送り、「熱色スターマイン」でライブを終えた。

 続いて登場したRAISE A SUILENは、Afterglowの「That Is How I Roll!」「Hey-day狂騒曲(カプリチオ)」「Scarlet Sky」の3曲のカバーでライブをスタート。とはいえ、彼女たちの音楽性の核は「EDMとバンドサウンドのハイブリッド」で、ド派手なレーザーが会場を包む演出や、Raychell(Ba&Vo)と夏芽(Dr)がどっしりとグルーヴを支え、小原莉子(Gt)、倉知玲鳳(Key)、紡木吏佐(DJ)の3人が自由に躍動するバンドの佇まいも含めて、『バンドリ!』プロジェクトの音楽性/スタイルに新たな魅力を加えている。中でも小原莉子のギタープレイは、個性的なフレーズで観客を仕留めるトリックスター的な華やかさを感じるものだ。その後もRaychellと倉知玲鳳のツインボーカルになった「ゆら・ゆらRing-Dong-Dance」、倉知玲鳳がボーカルを担当した「しゅわりん☆どり~みん」、そして「もういちど ルミナス」といったPastel*Palettesのカバー曲を次々に披露した。

 次のブロックでは、ハロー、ハッピーワールド!のボーカリスト、弦巻こころ役の伊藤美来が登場。RAISE A SUILENがバックバンドを担当し、ハロー、ハッピーワールド!らしいオーケストラの要素を加えた多幸感溢れるライブがスタートする。もともとRAISE A SUILEN は「THE THIRD(仮)」名義でリアルライブのバックバンドを担当していただけに、サポートの技術も盤石だ。伊藤美来は「えがおのオーケストラっ!」「ゴーカ!ごーかい!?ファントムシーフ!」を披露した後、最後はDJ担当のミッシェルも呼び込んで、「せかいのっびのびトレジャー!」でライブを終えた。

 ふたたびオリジナル曲を中心としたブロックへ。新曲「A DECLARATION OF ×××」や、1stシングルの収録曲「R・I・O・T」「UNSTOPPABLE」を連発し、会場にウェアハウスでのレイブパーティーやEDMの巨大フェスのような雰囲気が広がる。アンコールではGlitter*Greenの「Don’t be afraid!」を経て伊藤美来をふたたびステージに呼び、ハロー、ハッピーワールド!の最新シングル「キミがいなくちゃっ!」をともに披露。その後、MCパートで彼女たちが担当するアニメキャラを初披露し、TVアニメ『BanG Dream! 2nd Season』への出演決定を発表すると、「リアルライブから生まれたバンドからキャラクターが生まれ、アニメに参加する」というプロジェクト初の展開に大歓声が巻き起こり、声援を受けながらもう一度「R・I・O・T」を演奏してステージを終えた。

 一方、2日目「Day2:Poppin’Party『Let’s Go! Poppin’Party!』」で感じたのは、これまで『バンドリ!』プロジェクトの顔役として作品/リアルライブの両方でシリーズの可能性を切り拓いてきたPoppin’Partyだからこそ伝わってくる、“『バンドリ!』プロジェクトの本質的な魅力”。戸山香澄役の愛美(Gt.&Vo.)が開口一番「両国のみなさん、こんにちはー!」と挨拶すると、1曲目の「ぽっぴん’しゃっふる」から観客を一気に自分たちの世界に引き込み、「二重の虹(ルビ:ダブル レインボウ)」では背後のセットが虹色にキラキラと輝く。続く「ティアドロップス」では、冒頭、愛美の歌声と花園たえ役の大塚紗英(Gt.)の鋭いギターリフが鳴った瞬間に大歓声が巻き起こると、その後もメンバーが立ち位置を自在に交換したり、互いにアイコンタクトを取ったりしながら、思わず体が動いてしまうような、Poppin’Partyらしい「バンドの楽しさ」を詰め込んだ演奏が広がっていく。

 また、この日はPoppin’Partyのメンバーが戦隊ヒロインに扮したオリジナル映像コンテンツ『リズム戦隊 ポビレンジャー』が随所に挿入され、彼女たちが様々なゲームに挑戦して怪人を倒していく姿に声援や笑いが起こる瞬間も。しかし、今のPoppin’Partyは様々な経験を積んだ鉄壁のライブバンド。ひとたび演奏がはじまると、安定感と迫力を兼ね備えた演奏で会場をさらに盛り上げていく。

 中盤はメンバー全員がステージ前方に集まって披露した「ピコっと!パピっと!!ガルパ☆ピコ!!!」を経て、“クリスマスライブへの準備”をテーマにした寸劇がはじまり、“実はそのライブが今日だった!”というオチから「最高(ルビ:さあ行こう)!」や「クリスマスのうた」を披露。以降は「ときめきエクスペリエンス!」「Time Lapse」などを経て、ステージの裏まで360°いっぱいに詰め掛けた観客にウェーブを促すと、本編最後は「STAR BEAT!~ホシノコドウ~」で曲中のキメを5人と観客とが合唱。スクリーンのアニメーションとリンクして、実際の会場にも星が降り注いだ。

 アンコールでは暗闇の中で発光するスニーカーを履いた5人が登場し、「ガールズコード」「キズナミュージック♪」といった新曲群を披露。中でも「キズナミュージック♪」では、歌割りを担当するメンバーひとりひとりに順番にスポットライトが当たり、サビで全員の声が合わさることで、メンバーの絆が大切に表現されていたのが印象的だった。ラストは彼女たちのはじまりの歌「Yes! BanG_Dream!」で、観客も含めた全員でジャンプ! ガールズバンドの王道を行く雰囲気と、5人らしい突き抜けた明るさ、楽しさで観客を魅了した。

 2日間を終えて何よりも印象的だったのは、今の『バンドリ!』に生まれている、個性豊かなバンドの「多様性」。初期からプロジェクトを牽引してきたPoppin’Partyはもちろんのこと、『バンドリ! ガールズバンドパーティ!』の開始とともに誕生したAfterglow、Pastel*Palettes、Roselia、ハロー、ハッピーワールド!、先輩バンドのGlitter*Greenなど、今の『バンドリ!』には音楽性もキャラクターも様々なバンドが多数存在している。

 そして今回、RAISE A SUILENがリアルライブからアニメへの出演決定により、声優陣が実際にバンドで演奏する「リアルライブ」と、アニメ/ゲーム/コミックなどで表現される「作品世界」の両方が、より一層互いに影響を与えていきそうな雰囲気もある。2019年はアニメの2nd Season、3rd Seasonの放送開始で新たなフェーズに突入していくだろう『バンドリ!』プロジェクトにとって、この多様性こそが最大の魅力になるんじゃないかーー。そんなことを感じさせてくれるような、それぞれのバンドの、“彼女たちだけの輝き”が詰まった2日間だった。(杉山仁)