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ドラッグ中毒から女性のタイプまで 『ヴェノム』トム・ハーディ、意外と知らない12の秘密

リアルサウンド

18/11/16(金) 10:00

 2010年のクリストファー・ノーラン監督作『インセプション』でブレイクし、2012年の『ダークナイト ライジング』でバットマンの宿敵ベインを演じて以来、ハリウッドのスター街道を突っ走るトム・ハーディ。イケメンスパイからギャング、格闘家から中年のオッサンまで、幅広いキャラクターを強烈に演じてきた彼が尊敬しているのはカメレオン俳優のゲイリー・オールドマンだそうですが、トムハはゲイリーのような神レベルの演技力に加え、往年の映画スターらしい美貌とカリスマをも併せもつ稀有な俳優。

 2015年には『レヴェナント:蘇えりし者』でアカデミー賞助演男優賞にノミネートされ、去年もノーラン監督と再タッグを組んだ話題作『ダンケルク』(2017年)に出演し、ただ今公開中の『ヴェノム』は世界で大ヒット! 老若男女問わず愛され、次のジェームズ・ボンドとも囁かれるトムハ、12の秘密を紹介します。

1:ティーン時代はヤンチャしてた!?
 1977年9月15日生まれで現在41歳のトム・ハーディ。母親は画家で父親はライターとクリエイティブな両親の一人っ子としてロンドンの閑静なエリアで育ちました。小さなころから繊細で想像力豊かだったトムハは、恵まれた中流家庭の子弟が通う寄宿学校に入学しましたが、本人によると「かなり幼いころから反抗的」だったのだとか(※1)。やがて、同学校のスポーツユニフォームや備品を盗んで退学になります。その後、別の私立学校へ転校するも、次第にトムハの素行不良は悪化し、友達と車を盗み銃を所持したところを警察に逮捕されたこともありました。このヤンチャ時代について、「いつもトラブルを起こすばかげて嫌な奴だった。ありのままの自分が嫌で世間に八つ当たりをしていた。愚かでバカだったよ」と本人は語っています(※2)。

2:テレビのモデルコンテストで優勝!
 俳優になりたいと心の中では思っていたものの、トムハが通った寄宿学校では俳優は真っ当な仕事としては見なされていませんでした。とはいえ、GCSEやAレベルといった、大学入学に必要な全国統一試験にも受からなかったトムハは、1998年、当時大人気だった朝のTV番組『The Big Breakfast』の「Find Me a Model」というモデルコンテストで見事優勝します。

 この後、トムハは世界的に有名なモデルエージェンシーと契約し、『Male Vogue』や『Just Seventeen』などの雑誌でモデルを務めましたが、どうしてもモデル業が性に合わなかったのだとか。

3:学校の先輩マイケル・ファスベンダーから役を奪った!?
 俳優になることを志し、Drama Centreという有名なドラマスクールに入学。ドイツ表現主義舞踊の創作者であるルドルフ・フォン・ラバンや分析心理学者であるカール・ユングの理論を基に構築された「character analysis」という演技メソッドを教えるこの学校は、朝10時から夕方5時までみっちりとカリキュラムが組まれ、放課後も舞台のリハーサルが夜の9時まで続いたそう。『オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分』(2013年)での一人芝居や、『レジェンド 狂気の美学』(2015年)での一人二役の演技力は、この訓練から培われたもののよう。

 ピアース・ブロスナンやコリン・ファースをなど演劇人を多数輩出したこの学校には、トムハの2年先輩にマイケル・ファスベンダーがいました。学校一人気者で才能もあったマイケルは、学校の舞台で車イスに座る役のときはそのまま授業でも車イスに座り続けるほどのストイックぶりを見せ付けていたのだとか。後日マイケルとトムハは、スピルバーグ製作総指揮のテレビミニシリーズ『バンド・オブ・ブラザース』(2001年)で共演を果たしますが、『裏切りのサーカス』のリッキー・ター役は、マイケルではなくトムハのほうが獲得したのでした!

4:ラッパーとしてデビューするはずだった!?
 2001年、リドリー・スコット監督作『ブラックホーク・ダウン』の下士官役で映画デビューしたトムハですが、その前に実はラッパーとしてレコード会社と契約し、アルバムを数枚ほど録音していたのだとか! そのうちのひとつ、1999年に録音されたミックステープ『Falling on Your Arse in 1999』がアーティストが作品を直販できるサイト『bandcamp』で2018年1月に発表されました。アーティスト名は『Tommy No 1 and Eddie Too Tall』。トムハ自身は「上手じゃない」と言っていますが、彼のラップボイスはなかなかのもの(※3)。YouTubeでも聴けるので、興味のある人はぜひ!

5:ドラッグ&アルコール中毒を克服
 トムハが長らくドラッグやアルコール中毒と闘ってきたことは有名ですが、彼が立ち直ったのは2003年。なんと、13歳のころからお酒やドラッグに手を出しており、ブレイク前に出演したスタートレックシリーズの『ネメシス/S.T.X』(2002年)の興行的失敗が原因で彼の中毒はさらに激化することに。目を覚ましたら知らない人とベッドインしていた……なんてことはザラにあったのだとか。

 ドラッグやお酒に対する中毒も、15歳から身体中に入れ続けているタトゥーにしても、自分自身の繊細な心を覆い隠すために必要だったのでしょうか……?

 2003年、ある日、自分の嘔吐物と血にまみれて路上で目を覚ましたトムハは、やっと自分が置かれている状況に気づき両親のサポートで更生施設に入所しました。「このダークな時期を乗り越えられたのは、演技のおかげだった」と現在では完全に中毒を克服したそう。

 そして、英チャールズ皇太子が主催する『プリンスズ・トラスト』という失業中の若者の人生を立て直すことに力を注いできた基金のアンバサダーとしても活動しています。

 どうやら人間のダークサイドに惹かれる傾向があるトムハ。でも、だからこそ、『ブロンソン』(2008年)や『ウォーリアー』(2011年)などで自分の暗部をキレッキレの演技へ昇華することができました。彼が演じる悪役やアンチ・ヒーローがなぜか憎めないのは、彼の負の部分に、私たちは共感してしまうのかもしれませんね。

6:『偏見とプライド』のオーディションに落ちた!?
 キーラ・ナイトレイ主演の『プライドと偏見』(2005年)でMr.ダーシー役のオーディションに落ちてしまったトムハ。その時のことを「傷ついた。かなり傷ついた。ジーンズにブルーシャツ、ブルーのブレザーを合わせて、できるだけヒュー・グラントっぽい雰囲気で行ったのに……」と語っています(※6)。マシュー・マクファディンのMr.ダーシーもハマり役ではありましたが、トムハならまた違った魅力を見せてくれたかも……と思わずにはいられません!

7:ゲイスキャンダルが勃発!?
 ガイ・リッチ監督作『ロックンローラ』(2008年)で、ジェラルド・バトラー演じるギャングに恋心を抱くゲイを演じたトムハは、ジェラルドを独占したいと思ってしまったそう!? その数年後、ゲイ雑誌のインタビューで男性と性的な関係をもったことがあるかどうかを聞かれ、トムハはこう答えました。「子供のころ? もちろんさ! だって俺は役者だよ!? いろんな人といろんなことをしたことがあるよ」(※4)。

 と言ったものの、2015年度トロント国際映画祭の記者会見でセクシュアリティについて質問をされて「いったい、何のことを訊いてるんだい?」「なぜ?」とややキレ気味に返したトムハ(※5)。あの爆弾発言はもはや黒歴史……? 

8:シャイア・ラブーフと殴り合いに!?
 ストイックな役者根性のせいか、“一緒に仕事するのが難しい”と言われることがあるトムハ。ジョン・ヒルコート監督の『欲望のバージニア』(2012年)で弟役を演じたシャイア・ラブーフとは殴り合いの喧嘩になったという噂も。

 ヒルコート監督によると、撮影中に2人がヒートアップしてしまい、2人はそれぞれ拘束されてしまったそう。トムハによるとシャイアがムーンシャイン(カクテルの名前)を飲んだ後にいきなりアタックしてきたのだとか。一方、シャイアによると、単にじゃれ合っていただけだとのこと。飲酒や奇行で逮捕されたり、撮影中に共演者とトラブルを起こしたりすることで有名なシャイアのこと。真相は謎ですが、2人がモメたことは事実らしいです。

 さらに、ジョージ・ミラー監督作『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(2015年)で共演したシャーリーズ・セロンとも撮影中は険悪な雰囲気だったのだとか。しかし、劇中2人のキャラクターに友情が芽生えたように、最後にはお互いに尊敬するようになったそう。2人の本物の“怒り”がなかったら、あそこまで迫力のある映画に仕上がらなかったかもしれませんね。

 ちなみに、犬好きのトムハが17歳のころ飼っていた犬は「マッドマックス」という名前でした。

9:好きな女性のタイプとは……?
 トムハが付き合ってきた女性はメディアに登場しているだけで4人いますが、彼女たち、実は外見がよく似ているのです! 1999年に出会ってから3週間目で結婚したという最初の妻、サラ・ワードとはトムハのドラッグ中毒が原因で2004年に離婚。どうやら2003年には結婚は事実上終わっていたようで、米テレビ番組『スタートレック:エンタープライズ』で有名な韓国系アメリカ人女優のリンダ・パークと2003年から2004年にかけて付き合っていました。その後、アシスタント・ディレクターのレイチェル・スピードと付き合い、2人には息子ができましたが、2009年に破局。

 同年、エミリー・ブロンテ原作/英テレビ映画『嵐が丘』(2010年)でヒースクリフを演じたトムハが恋に落ちたのが、キャシー役のシャーロット・ライリー。2人は米テレビ番組『ピーキー・ブラインダーズ』でも共演し、2014年にめでたく結婚。翌年の2015年には男の子を授かりましたが、今年の2018年7月に各メディアで第2子の妊娠が報道されたばかり。そろそろおめでたいニュースが駆け巡りそうです。

 さて、サラ・ワード、リンダ・パーク、レイチェル・スピード、シャーロット・ライリら4人を並べてみると、明らかな共通点が。全員小柄でスリム、目が切れ長で大きく、上がり気味。特にサラ・ワード、レイチェル・スピードとシャーロット・ライリーの3人がそっくりで、彼女たちの名前を間違えて報道するマスコミもいる始末……。

10:父親と脚本を共同執筆!
 昨年2017年にSTAR CHANNELで放映された英TVドラマ『TABOO』では主演、脚本、製作を兼任したトムハ。以前にも、アフリカでのサイや象の密猟を映し出したドキュメンタリーTV『Poaching Wars』(2013年/日本未公開)で主演と製作を兼ねましたが、本作ではライターである父親のチップ・ハーディとともに脚本を執筆。19世紀におけるイギリス東インド会社の闇を題材に、父と息子の物語を描いた重厚でミステリアスな作品です。ひょっとしたら今後は監督業も期待できるかも……!?

11:バレエファンでフランス語がペラペラ!?
 マッチョでタフなイメージのあるトムハですが、意外にもバレエファン。なんでもイングリッシュ・ナショナル・バレエの公演にこっそりと観に行っているのだとか。たまにお母さんと連れて行くこともあるそう(※6)。

 もうひとつ、フランス語に堪能だという噂もありますが、ネットで動画を見たところ、あまりフランス語で話したがらないので、語学力は不明です。

12:アンチ・ヒーローから本物のヒーローへ
 2017年、ロンドン南西部リッチモンドの路上で、盗んだスクーターで事故を起こし逃走したティーンを目撃したトムハはすぐさま犯人を追い、追跡劇の末に犯人を捕まえました。ハリウッド映画さながらのチェイスシーンだったそうですが、これには後日談が。

 「自分のしたことに責任をとらなければいけない。でも彼は問題を抱えて、道を踏み外している。16歳の少年のことをあきらめるのか?」とティーンが更生するよう手を差し伸べたのだとか(※7)。映画ではスーパー・ヒーローよりもアンチ・ヒーローを演じることが多いトムハですが、私生活では本物のスーパー・ヒーローです!(此花さくや)