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BTSの“4次元”キャラ V、味が際立つボーカルと自然体なパフォーマンスに迫る

リアルサウンド

19/5/13(月) 7:00

 先日2018年度の『BBMA(ビルボード・ミュージック・アワード)』にてトップデュオ/グループ部門を受賞したBTS(防弾少年団)。昨年2度ビルボード200で1位を獲得していることを考慮すれば順当な受賞だったと言えるだろう。7月には日本で10枚目のシングル発売も決定している。

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 アイドルがグループで活動する最も大きな理由のひとつに、メンバー全員が集まった時に個人の力量以上のポテンシャル引き出し合い、個人の限界を超えた最高以上の状態を作り出せること、そしてその経験によってお互いがお互いをブラッシュアップさせて一緒に成長できるということがあるのではないだろうか。それこそがチームがチームである理由であり、大きな武器でもあって、人気グループのほとんどが無意識の内に成し遂げているのだろう。BTSはテクニック的に特別優れているメンバーが集まったグループというわけではないかもしれないが、この“メンバー間のケミストリー”という点においては最も優れているグループのひとつではないだろうか。そこであえてメンバー個人に焦点を当てることで、グループ内での役割を改めて紐解いてみたい。前回の最年少メンバー・ジョングクに続き、今回は日韓共にジョングクに並ぶ人気を誇るV(ヴィ/本名:テヒョン)にスポットを当ててみたい。

 Vは元々芸能人志望だったものの当初は両親から反対されており、生まれ育った大邱でBigHitエンターテインメントのオーディションが開催された当時はただ見学に行っただけだった。しかし帰りぎわにBigHitのスタッフからスカウトされ、なんとか両親を説得して練習生になったという。韓国芸術高校に転校するまでは、大邱からソウルまでトレーニングに通っていたようだ。

 Vといえばまず思い浮かぶのは、2次元的とも形容されることのある華やかなルックスではないだろうか。BTSはプレデビュー期からYouTubeやSNS等でファンとのコミュニケーションを積極的に行ってきたが、練習生期間の長さと関係なくVの顔だけはデビュー直前に明かされた。無表情な時は一見冷たく見えるが、笑うと一気に印象が変わる。実際の性格は穏やかに見えて突飛で無邪気な行動をしたりもする、いわゆる“4次元”(不思議ちゃん)的なキャラクターとビジュアルのギャップがメンバーと多くのファンを惹きつける部分のようだ。パク・ソジュンやSHINeeのミノ(ミンホ)等、若手人気俳優やアイドルが多く出演し話題となった青春ドラマ『花郎』にも出演し、グループ内で初めての俳優デビューを飾っている。

 楽曲ではボーカルラインを担当しており、ジョングクやジミンが高音を要求されるようなパートを担当することも多い一方、地声が低いVはポイントを支える中低音が特徴と言える。テクニック的な上手さを誇示する様なパートはないが、本人が好きだと公言しているチェット・ベイカーのようなエアリーで力みのない無垢さ、それでいて男性的すぎないセクシーさを兼ね備えた独特の魅力がある。特にエフォートレスな雰囲気の「DNA」のイントロや、「Young Forever」のサビでの力強さと同時に感じる軽やかさはV特有のものだろう。歌の“巧さ”より“味”の方が際立つボーカルスタイルと言える。『WINGS』収録のソロ曲「Stigma」や、出演ドラマ『花郎』のOST「死んでも君だよ」(JINとのデュエット)ではジャズ風、『LOVE YOURSELF 轉 ‘Tear’』」収録のソロ曲「Singularity」ではネオソウル風と、ボーカルパートの多い楽曲では自分に合ったスタイルの楽曲をこなしている。

 楽曲制作面でも意欲的であり、『花様年華 pt.1』収録の「Hold Me Tight」ではプロデュースと共にサビをVが作詞作曲している。ファンイベント『BTS FESTA』で発表したRMとの「4 O’CLOCK」や「風景」などのSound Cloudで聴くことが出来る自作曲は、グループでの楽曲とはまた異なるアコースティックで詩的なV個人の感性と世界観が表現されている。

 ダンスパフォーマンスではダンスラインであるJ-HOPE、ジミン、ジョングクとはまた違う、力みのない流れるような動きと、ポイントでの表情作りやジェスチャーが印象に残る。パフォーマンス全般において“自然体”を表現することは、BTSの中ではVが最も得意だろう。グループにおいてアイドル的な側面ではルックスとキャラクターの両方で重要な役割を果たしていると同時に、パフォーマンス面では全体の“味”を決める上で重要なアクセントの部分を担っているメンバーと言えるのではないだろうか。(DJ泡沫)

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