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ミルキィホームズ、ファンに愛され続けた理由は“安定感”にあり 『みるみるミルキィ』から考察

リアルサウンド

18/10/22(月) 11:00

 今年9月まで放送されたTVアニメをはじめ、コミックや配信予定のスマホアプリゲームなど、メディアミックス展開を見せる『少女☆歌劇 レヴュースタァライト』。同コンテンツの中核を担うのが、アニメ出演声優によるミュージカルだ。従来とは異なり、実在の声優にキャラクターを寄せることで、ミュージカル女優がキャラクターを演じた際の“違和感”を排したことが、同作の成功要因のひとつだろう。近年はアニメ作品の舞台化をはじめ、2.5次元コンテンツの躍進が目覚ましい。そこで重要となるのがキャラクターとキャストを結びつける上での“安定感”だ。そんなメディアミックスコンテンツのなかでも特に安定感を感じるのが、2010年2月に結成された声優ユニット・ミルキィホームズである。

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 ミルキィホームズは、三森すずこ(シャーロック・シェリンフォード役)、徳井青空(譲崎ネロ役)、佐々木未来(エルキュール・バートン役)、橘田いずみ(コーデリア・グラウカ役)の4名で構成。2012年5月には、東京・日本武道館にて単独ライブを成功に収めたほか、これまでに1stアルバム『Dreamin’』から3rdアルバム『横濱行進曲』まで3枚のフルアルバムをリリースしている。

 そんな彼女たちが声優を務めるのが、2010年10月より放送されたTVアニメ『探偵オペラ ミルキィホームズ』シリーズだ。同アニメには、探偵の資質である“トイズ”を操る4人組の少女探偵団・ミルキィホームズが登場。天真爛漫でまっすぐな性格のシャーロック、腕白で食いしん坊なネロ、心優しいが内気で、人見知りの強いエルキュール、そして最年長ながらも早とちりな行動が目立つコーデリアと、個性豊かなキャラクターが揃っている。全員がその性格に一癖あり、時には小競り合いを繰り広げながらも、互いを想い合う姿にはどうしても胸を打たれる。

 同シリーズは、第4作『探偵歌劇 ミルキィホームズ TD』まで制作され、2016年2月には劇場版を上映。同じく、声優ユニット・ミルキィホームズも来年には活動10周年を控え、いまや後輩声優から憧れの対象として慕われるまでになった。なぜミルキィホームズは、多くのファンから長年にわたり愛されるような、ユニットとしての“安定感”を備えているのか。本稿では、2014年10月より放送されたバラエティ番組『みるみるミルキィ』から、その理由を紐解きたい。

 『みるみるミルキィ』では、ミルキィホームズのファンである“ミルキアン”を増やすべく、スタジオトークやロケ企画を通じて、メンバーが様々な企画に挑戦。ここでは、オンエア第3回と第11回の模様を振り返っていく。

 第3回では佐々木と橘田が、TVアニメの“聖地”にあたる横浜・山下公園に飛び出し、番組宣伝のビラとステッカー配りを実施。序盤、幼い姉妹にビラを渡そうとするも、全く相手にされず。続けて橘田が、通りすがりの男性に有無を言わせずステッカーを貼り付けるなど、後に同番組で恒例となる凶行に走る。終盤には、佐々木が幼児にビラを手渡そうと健気に奮闘する一方、橘田は側から見守り、最後には佐々木のことを忘れて、散歩中の子犬と戯れる。橘田が企画冒頭に放った「やっぱりエリーがやらないと、私は近くで警備しておくから」という言葉どおり、押しの強い橘田が演じるコーデリアと、気弱な佐々木のエルキュールという、アニメキャラクターたちに似た構図を捉えることができた。

 また第11回では、『ミルキィホームズ 地方巡業シリーズ「オーバードライブ!」』福岡公演と、その前日にメンバー全員で、同市内の博多もつ鍋店を訪れた模様を放送。ここでも入店するやいなや、橘田が店員のユニフォームにステッカーを押し付ける。それを皮切りに、三森と徳井も我が物顔でステッカーを壁に貼り、終いには佐々木も乗り気で便乗。また、もつ鍋が配膳された後には、徳井と佐々木がそれぞれ父親と母親のように振る舞う、オリジナル設定の小芝居を展開。ここではメンバー全員がボケに徹する、オンエア第3回で見たものと異なる関係性を目撃できた。

 このほかにも、同番組ではメンバーが手巻き寿司を作る模様など、少し誤れば平凡な“女子会”にもなりかねない映像をオンエアしてきた。また、橘田は先述の博多もつ鍋店でステッカーを貼りつけた際、「大人だから分かってやっているから」と自信げに述べている。それらを踏まえるに、『みるみるミルキィ』がバラエティとして高い評価を得たのは、メンバー全員が芸達者かつ、状況把握能力に長けていたからだろう。

 そんな彼女たちはオンエア第3回でも確認できたように、あくまでアニメから半独立した存在ながらも、それぞれキャラクターごとの性格などを放棄してはいないようだ。ミルキィホームズのやり取りに“安定感”を覚える理由は、彼女たちの掛け合いを通じて、キャラクターたちの関係性も感じられるからなのだろう。そんなミルキィホームズの8人が共有する“繋がり”を印象付けられるのも、メンバーがキャラクターに対して深い“愛情”を注いでいるからなのかもしれない。

 そんなミルキィホームズは来年1月28日、東京・日本武道館でのファイナルライブをもって、10年間の活動に幕を閉じる。交わした約束が露となるように、彼女たちの織りなす居心地の良さを楽しめなくなると思うと、どうしても寂しくなってしまう。残り少ないミルキィホームズとの時間を、“最後の最後の瞬間”まで楽しみたい。(青木皓太)

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