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アミール・ナデリ監督作『山〈モンテ〉』予告編公開 絶望の中、鍬を打ち付ける音が山々に響く

リアルサウンド

18/12/20(木) 12:00

 『駆ける少年』『CUT』のアミール・ナデリ監督作『山〈モンテ〉』の公開日が2019年2月9日に決まり、予告編が公開された。

参考:<a href=”http://www.realsound.jp/movie/2018/12/post-295723.html”>動画はこちら</a>

 第17回東京フィルメックスで招待作品として上映され、第73回ヴェネチア国際映画祭では監督・ばんざい!賞を受賞した本作は、何十年もの間、イタリアで映画を撮ることを夢見ていたナデリ監督が、ミケランジェロなどのイタリア彫刻にインスピレーションを受け、イタリアでオールロケを敢行した作品。

 中世後期イタリア、南アルプスの山の麓にある小さな村の外れで暮らすアゴスティーノと妻のニーナ、息子のジョヴァンニ。この村は、壁のようにそびえる壮大な山に太陽の光を遮られており、思うように作物を育てることができずにいる。他の家族はよりよい暮らしを求めて去っていく中、先祖の墓や亡き娘の墓があるこの地を離れようとはしない。飢えた家族となんとか生き延びるため、アゴスティーノはあらゆる手を尽くすが、周囲の村の者たちからは異端者として差別され、遂にはそこに暮らすことさえも禁止されて家族は離れ離れになってしまう。神や自然、人間かも見棄てられたアゴスティーノは、たった一人で彼らを苦しめる忌まわしき山と対峙する。

 公開された予告編では、不毛の地で暮らすアゴスティーノたちの苦しみに満ちた生活が冒頭から中盤にかけて描かれる。彼らは神に祈りを捧げ、必死に働くが、その祈りはむなしく届かない。遂には神に祈ることを止め、自らの手で山を崩そうと、鍬を手にする。アゴスティーノが岩山に打ち付ける鍬の音が山々に響く。

 予告編の中では、ナデリ監督の「これは黒澤明の精神から生まれた映画だ」というコメントが引用されている。絶望的な環境にいながらも、決してあきらめずに生き抜こうとする姿は、ナデリ監督が敬愛する黒澤映画に登場する人物から引き継がれたもの。実際に企画の当初、本作は日本で撮影することを予定していたが、イメージする岩山が日本には存在せず、イタリアを舞台に変更したという。(リアルサウンド編集部)