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KEYTALKは予想超えたスピードで進化を続ける 全国ツアー中盤戦で見せた“らしさ”と“成長”

リアルサウンド

18/7/2(月) 17:00

 最新アルバム『Rainbow』を携えたKEYTALKの全国ツアー『Rainbow road Tour 2018~おれ、熊本で2番目に速いから~』、川崎CLUB CITTA’公演(2018年6月20日)。ツアー中盤戦となるこの日のライブでメンバー4人は“らしさ”と“成長”を同時に感じさせる濃密なライブを見せてくれた。その手応えを簡潔に言えば“オーディエンスの要望に120%応えながら、今やりたいことも貪欲にやる”ということになるだろうか。

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 この日のライブでまず特筆すべきは、アルバム『Rainbow』の楽曲の良さだった。ダークかつクールな手触りのバンドサウンドが印象的な「ワルシャワの夜に」、温かいメロディラインとともに家族愛をテーマにしたリリックが広がる「FLOWER」。KEYTALKの新機軸と言えるこれらの楽曲がセットリストに加わることで、ライブ全体の表現の幅が大きく広がっていたのだ。

 エモーショナルなロックチューンでフロアをガッツリと盛り上げ、ポップなナンバーでは観客を笑顔にし、シリアスな雰囲気の楽曲はメロディと言葉をしっかり届ける。もちろんメンバー4人の演奏力があってこそだが、楽曲のテイストや方向性を正確に共有し、“この曲はどう表現するのがいちばん効果的か?”というテーマを突き詰めていることが、今回のツアーの充実ぶりの要因だろう。高いテンションをキープしたまま、ライブ全体をコントロールしているバランスの良さも印象的。また、映像、レーザー、炎などを使ったド派手な演出もインパクト大だ。この日の会場の大きさを考えるとやり過ぎな気もしないではないが、この過剰さも実に彼ららしい。

 ビックリするほどくだらないトークと質の高い演奏のコントラストもさらに強まっていた。KEYTALKのMCの脱力加減は今回もそのまま。この日は八木優樹(Dr)が’’ノドグロ’’(魚)の顔マネ、巨匠こと寺中友将(Vo/Gt)が“クッキングパパ”の顔マネを披露。“クッキングパパ(巨匠)がノドグロ(魚/八木)を捌く”というパフォーマンス(?)を見せ、会場の笑いを誘っていた。(あと首藤義勝(Vo/Ba)が『スラムダンク』のキャラクターのマネをしていたが、筆者はスラムダンクを知らないのでなんのことかわからず)。そんなユルイ空気の直後に驚くほどキレのいい演奏を聴かせ、ライブの雰囲気を一変させてしまう、このメリハリ具合もKEYTALKの大きな武器だ。

 的確かつパワフルなドラムで楽曲のボトムを支える八木、メロディアスにしてエッジなギターフレーズで楽曲に彩りを与える小野、そして、首藤と巨匠のツインボーカル。メロコア、ダンスロックからシティポップ風のナンバーまで、きわめて幅広い楽曲を表現できるKEYTALKのパフォーマンスは、このツアーのなかでさらに向上しているようだ。個人的にもっとも感銘を受けたのは、首藤のボーカル。鋭利なポップネスと呼ぶべき彼の歌は、ツアーを重ねるたびに質を上げている。首藤が歌うようになったのはKEYTALKに加入してからだが、その成長ぶりには本当に驚かされる。

 ライブの後半には「Summer Venus」をはじめとするライブアンセムを次々と披露。“とにかく踊りたい、騒ぎたい”という観客のニーズにもしっかりと応えてみせた。またニューアルバムのタイトルチューン「Rainbow road」も強く心に残った。エモーショナルなダンスロックによってバンドシーンのど真ん中に進んだKEYTALK。その後、貪欲に音楽性を広げ、ジャンルを超えた楽曲を送り出してきた彼らには、さまざまな色がひとつになった“Rainbow”というワードがよく似合う。そう、アルバム『Rainbow』を軸にした今回のツアーでKEYTALKは自らの進化の過程をリアルに体現したのだと感じた。

 7月18日に14thシングル 『Cheers!』(C.C.レモンオリジナルソング)をリリース、9月8日には幕張メッセワンマンライブ『ド真ん中で頑張マッセ~shall we dance?~』を開催するなど、さらに前進を続けているKEYTALK。今回のツアーのファイナルは7月14日の熊本公演。まずはツアーに足を運んでほしいと思う。そこであなたは、予想を超えたスピードで進化を続ける“最新型のKEYTALK”を体感することになるはずだ。

■森朋之
音楽ライター。J-POPを中心に幅広いジャンルでインタビュー、執筆を行っている。主な寄稿先に『Real Sound』『音楽ナタリー』『オリコン』『Mikiki』など。

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