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ぴあ

石原さとみ、艶っぽさ全開 『高嶺の花』“ベッドシーンの翌朝”に溢れる幸福感と美しさ

リアルサウンド

18/8/9(木) 14:30

 ドラマ『高嶺の花』(日本テレビ系)第4話の石原さとみは、今まで見た中で最も艶やかと言っても過言ではなかった。もも(石原)と直人(峯田和伸)が初めてキスを交わした第3話に続き、第4話のラストシーンでは、ももが直人をリードする形で肉体的に結ばれる。薄暗い中、着物の帯と結った髪をするりするりと解いていく姿は、華道家でもキャバクラ嬢でもない“真のもも”が姿を現したようだった。

参考:「羨ましい」との声が上がった石原さとみキスシーン【写真】

 そして8月8日に放送された第5話は、事を終えた2人が幸福感溢れる朝を迎えるシーンから始まる。映画やドラマなどにおける、“事後の翌朝”は演出家の手腕が光る。下着を早々と身に着け、何事もなかったように別れたり、白いシーツの中で身を寄せて会話を弾ませたりと、2人のその瞬間の関係性が顕著に現れるからだ。

 “事後の翌朝”に人々が趣を感じるのは、遡れば平安時代にはすでにあった概念。夫が妻の家に通う“通い婚”が一般的だった平安時代は、男が女に後朝(きぬぎぬ)の文を送っていた。後朝、つまり“事後の翌朝”のシチュエーションに重きを置くという考えが、時が流れても変わらずに残っているのは、非常に興味深い。本作の“後朝”は、石原の美しい背中と寝顔、そして2人で食べる朝食が印象的に映し出される。

 朝食シーンを第1話の頃と比較すると、ももの心の隙間が確実に埋められていっていることがよく分かる(参考:石原さとみ、『アンナチュラル』と対照的な役に 『高嶺の花』が描く“おいしい”と感じる喜び)。第1話ではなな(芳根京子)と囲んだ無機質なテーブルを、今回ももは直人と囲むことになったわけだが、2人は照れ隠しからか会話を途切れさせることなく終始笑い合う姿を見せた。

 確認したところ第1話の憂鬱な朝食シーンから、スクランブルエッグはオムレツに、ベーコンはウインナーにと、さほどメニューは変わっていなかった。第1話で婚約破棄のショックから味覚を失ったももがパンをかじった際に鳴った乾いた音と対照的に、今回は「ラブ・ミー・テンダー」をBGMに幸せな会話と食事の音を響かせる。

 また第1話ラストシーンのちゃぶ台でももが直人へ行った”足ツンツン”を、今回直人からももへ送ることに。それは、今までもものペースに巻き込まれる形で仲を深めていった直人が、自分の意思で彼女に触れたいと思った証拠。彼女への愛を自らの形で育もうとしている直人の成長が伺える。

 しかし、こんな一瞬の幸福が特別に映えるくらい、人間関係は複雑度をさらに増していった。ももの実の父親でありながら運転手として見守ることしかできない高井(升毅)。ももとの破局を計画した市松(小日向文世)に12針も縫うけがを負わせた上、ももに復縁を求める拓真(三浦貴大)。そして、命と引き換えにももを生んだ母親の意思を尊重するために結婚を壊したと打ち明けた市松。さらに、次期家元の座を狙う龍一(千葉雄大)、なな、ななの母・ルリ子(戸田菜穂)と、登場人物の交差は簡潔にまとめることができない域にまで達している。

 直人とももの幸福は絶頂まで達したように見えたが、まだ物語は折り返し地点。2人の結婚式が執り行われる第6話の予告編では“2人の第1章最終回”との文字があり、波乱の幕開けを予想させる。今回直人が言った「『ローマの休日』って。最後2人は身分違うから別れちゃうんだよな」という言葉は伏線となってしまうのか。(阿部桜子)

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