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ぴあ

新派130年記念シンポジウム「新派再考」より。左から神山彰、齋藤雅文、喜多村緑郎、河合雪之丞。

130年記念シンポジウムで喜多村緑郎が熱弁「まず新派を知っていただきたい」

ナタリー

18/10/8(月) 7:34

新派130年記念シンポジウム「新派再考」が、昨日10月7日に東京・立教大学 池袋キャンパス 太刀川記念館 3階 カンファレンス・ルームにて開催された。

本企画では、今年2018年に創設130年を迎える劇団新派に焦点を当て、「新派130年とその未来」と題した座談会が繰り広げられた。シンポジウムではまず、近代日本演劇研究の第一人者である明治大学文学部教授の神山彰氏が「新派の領分と風俗」というテーマで、新派の小道具や衣装、舞台装置、音楽的効果を紹介し、新派が明治以降の日本のエンタテインメント分野に与えた影響について語った。新派を研究する立教大学兼任講師で社会学部特定課題研究員の後藤隆基氏は「関西新派の多様性」というテーマで、近年ではあまり話題にされることのない明治時代の関西での新派の動きについて解説。立教大学文学部教授の金子明雄氏は「新派と歌舞伎のあいだ 五世中村芝翫の家庭小説劇」をテーマに、明治時代の歌舞伎と新派の関係性を、当時のプログラムなどを示しながら作品を通して説明した。

またシンポジウムのメインとして行われた座談会には、新派劇団員の喜多村緑郎と河合雪之丞、そして新派作品を多数手がける劇作家・演出家の齋藤雅文が登壇。神山氏が司会を務めたこの座談会では、「新派130年とその未来」をテーマに、歌舞伎と新派の演技術や新派への思いが語られた。緑郎は「今日のお話を聞いていて、改めて考えさせられました。新派の名作や埋もれている作品、新派に合う作品をこれからも上演していくために、どうしたらいいのか、お客様に喜んでもらうために今、何をすべきか、新派に入って以来、24時間考えています。そのためにも、『犬神家の一族』のような作品で皆様にまず興味を持っていただき、新派を知っていただきたいと思っています」と思いを述べる。

雪之丞は「新派の女方の一番の特徴は、やはり女優さんと同じ舞台に立つ、ということです。そのぶんだけ、新派では女方の魅力を出す必要性を感じています。新派は日本語の美しさを感じることのできる芝居を作ってきましたので、それをいつも心がけるようにしています」と“新派の女方”としての努力を語り、齋藤は「新派にはセリフだけでは表現されないような登場人物の内面も、音楽が静かに鳴ることによって伝えることができる。劇団の座付き作家として、これまでの新派の特性を踏襲しながら、新たなバリエーションが増えるように作品作りをしています。1作1作手応えを感じる作品、お客様に楽しんでいただける作品を作っていきたい」と意気込みを語った。

さらに11月に上演される新作「犬神家の一族」について、雪之丞は「あの(スケキヨの)足も出てくるようですし、映画では描かれなかったエピソードも盛り込まれた『犬神家の一族』になります!」と観客の期待をあおり、座談会を締めくくった。

新派130年記念シンポジウム「新派再考」

2018年10月7日(日)13:00~17:00 ※終了
東京都 立教大学 池袋キャンパス 太刀川記念館 3階 カンファレンス・ルーム

登壇者:喜多村緑郎、河合雪之丞、齋藤雅文、神山彰、後藤隆基、金子明雄

新橋演舞場・大阪松竹座 11月新派特別公演「犬神家の一族」

2018年11月1日(木)~10日(土)
大阪府 大阪松竹座

2018年11月14日(水)~25日(日)
東京都 新橋演舞場

原作:横溝正史(「犬神家の一族」角川文庫)
脚色・演出:齋藤雅文

キャスト

宮川香琴:水谷八重子
犬神松子:波乃久里子
犬神竹子:瀬戸摩純
犬神梅子:河合雪之丞

犬神佐清 / 青沼静馬:浜中文一
野々宮珠世:春本由香 / 河合宥季(交互出演)

金田一耕助:喜多村緑郎
古館恭三:田口守
橘警察署長:佐藤B作
ほか

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