Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

ぴあ

いま、最高の一本に出会える

中村倫也と田中圭が翻弄 『美人が婚活してみたら』で見せた、“山下くん”“はるたん”とは異なる顔

リアルサウンド

19/3/26(火) 6:00

 中村倫也と田中圭。今、旬の2人の間で揺れ動く、アラサー女子の婚活ライフを描いた『美人が婚活してみたら』。“ほんわかキャラ”から“色気ダダ漏れキャラ”まで、幅広い男性に扮してきた中村と田中が演じるのは、まるでタイプの違う大人男子だ。

 主人公は、黒川芽以演じるタカコ。容姿端麗のWEBデザイナーだが、不毛な不倫を続けてきたことから、突如訪れたのは孤独感だった。そこで思いついたのが、“結婚“を目指す新たな道。ここから「美人、美人」と、もてはやされてきた30代女性のリアルな婚活生活がスタートする。思うように婚活が進まぬ中、タカコの前に現れたのは2人の男性。中村倫也演じる恋愛に疎い商社マンの園木と、田中圭演じるバツイチ・イケメン歯科医の矢田部である。

【写真】臼田あさ美のスマホにどアップの中村倫也

 何はともあれ、語っておきたい中村のカメレオン俳優ぶり。自ら、「カメレオン」より擬態能力が高い「ミミックオクトパス」や「ヒョウモンダコ」俳優と呼ばれることを志願する、彼の表現の振り幅は伊達じゃなかった。先日、最終回を迎えた『初めて恋をした日に読む話』(TBS系)では大人の魅力たっぷりの“山下くん”で世の女性をザワつかせた中村だが、今作で演じているのは真逆の奥手男子。

 チェックのアウターに身を包んだ園木は、登場シーンから落ち着きがなく、らしさ全開。結婚相手の「一候補として、タカコさんにお会いできるだけで嬉しいです」と、下から目線で一途に思いを伝える姿は愛らしく、“オラオラ系男子”とは180度違うオーラを放つ。クイッと上がる口角も、今度はセクシーではなくキュートに見えるから不思議だ。

 一方で、田中の色気の漏れ具合もハンパじゃない。「俺のこと、好きになっちゃった?」というイイ男にしか許されないセリフをサラリと決める上から目線。女性の扱いもうまく、何人の彼女候補が控えているかわからない。

 結婚に前向きではない矢田部は、婚活中のタカコにとっては敬遠すべき相手なはず。それにもかかわらず、ついつい惹かれてしまうのは女のサガで、さらにその肉食系大人男子を演じるのは田中なのだから、ぐうの音も出ない。爽やかな笑顔の奥に見えるのも、『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)の“はるたん”のそれとは異なる香り。予告にも映し出されているラブシーンもなかなかで、終始“THE大人な田中圭”を堪能できる。

 また、おもしろいのは園木、矢田部ともに、最初は“ここが残念”という欠点に目が行くところ。顔はいいが、園木はどこか物足りず、矢田部は信じ切ることができない。だが、会う回数を重ねるごとに、それぞれの良さが立ち、どちらも魅力的な男性に見えてくるところが妙にリアル。そして、男性たちの魅力が沁みるに連れて、徐々に浮き彫りになっていくのがタカコの本心。人生に必要なのは、安定か、トキメキか。追い詰められたアラサー女子が、そんな“永遠のテーマ”と向き合っていく。

 “ゆる~い優男”と“色気ムンムンの強気男子”、どちらのイメージも持つ田中と中村だけに、逆の役設定も観てみたい、なんて妄想も膨らむ『美人が婚活してみたら』。『勝手にふるえてろ』の大九明子が監督を手掛け、芸人シソンヌ・じろうが脚本ということもあり、笑いの要素もふんだんに散りばめられた本作だが、美人であっても、そうじゃなくても、チクリと胸に刺さる何かがあるはず。そして、鑑賞後も私だったら……としばらく続く脳内会議。優しすぎる中村倫也か、強気な田中圭か。この贅沢すぎる難問、あなたならどんな選択をするだろうか。

(nakamura omame)

アプリで読む