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みやかわくん、カバー動画がヒットした理由とは? 類い稀なセルフプロデュース力に迫る

リアルサウンド

19/2/19(火) 7:00

 いまやYouTubeに代表される動画配信サービスは、クリエイターを目指す若者にとってなくてはならないツールとして浸透した。事実、インターネットを原点にエンターテインメントの本流へと巣立っていった才能はここ数年で飛躍的に増加。飛ぶ鳥を落とす勢いの米津玄師やDAOKO、Uruら枚挙に暇がない。次世代を担うスターを発掘しようと音楽関係者らも常にチェックが欠かせないのだ。

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 昨年メジャーデビューを果たしたみやかわくんも、インターネットから見出されたアーティストのひとりだ。先日リリースした2ndシングル『略奪』は、1月をもってアーティスト活動を”辞職”したぼくのりりっくのぼうよみが、みやかわくんのために書き下ろした楽曲。先行公開されたMVが自身最速で220万回再生を突破したほか、iTunes週間アルバムランキングで1位を獲得するなど、大きな反響を巻き起こしている。

 みやかわくんがネット上での活動を始めたのは高校時代。友人らと得意のペン回しや歌などの動画を配信し、中高生の間で知られた存在となる。転機となったのは、2017年3月に公開したflumpoolの「君に届け」のカバー。現在までに1200万回を超える再生数を記録したほか、その後発表した米津玄師やONE OK ROCKらのカバーを含め総再生回数は2000万回を突破。2017年12月には1stミニアルバム『On Your Mark』でソロデビューを飾り、バカリズムがパーソナリティーを務める音楽番組『バズリズム02』への出演や大型ロックフェス『METROPOLITAN ROCK FESTIVAL』(関西会場)でライブを披露するなど、存在感を高めてきた。現在、フォロワー数は91万、YouTubeチャンネル登録者数は66万人と、その勢いは増すばかりだ。

 ではなぜみやかわくんのカバー動画はこれほどまでにヒットしたのか。そのひとつは類い稀なセルフプロデュース力にあると言っていい。動画投稿を繰り返すことで身につけた見られ方/見せ方への意識が、彼のパフォーマンスの根幹をしっかりと支えている。指針にしたのは視聴者からの“リアクション”だ。どんな声で、どう歌えばいい反応が返ってくるのか。自分のキャラクター仕立てるためさまざまな試行錯誤があったことと思う。特有のやや鼻にかかった爽やかな歌声もそこから生み出されたものだろう。チョイスした楽曲によってくるくると変わる、表情豊かな歌唱スタイルも表現力の高さを物語っている。ほかのネット発のクリエイターにも言えることだが、自分の強みを理解していることは、それだけで武器になる。みやかわくんの場合、その“武器”の使い方を知り、何倍にも増幅できるポテンシャルを備えていたことが躍進の理由ではないだろうか。

 メジャーデビューミニ『STAR LAND』(2018年6月)以降は、作詞作曲へも参加してきた彼だが、新曲「略奪」では、ぼくのりりっくのぼうよみに楽曲提供を受けた。「スターランド」や「イダテンドリーマー」で見せたエレクトロサウンドを駆使した青春ポップス路線から一転、ホーンを取り入れたジャジーな曲調で、これまでのみやかわくんのイメージとは一線を画す仕上がりとなっている。事実、MVもエロスとサスペンスをテーマにしたといい、アダルトなパフォーマンスを披露。アーティストしての新境地と言うべきか、はたまた無数にある引き出しのひとつを開けたにすぎないのか。変幻自在な見せ方を習得してきた彼だけに、底知れなささえ感じる。

 4月から5月にかけて待望の全国ツアー『みやかわくん Live Tour 2019「アンボレア」』を開催。さらに7月19日には日本武道館での単独公演も決定し、ますます勢いに乗る。デビュー時のインタビューでは、「別にYouTuberがアーティストだっていいし、アーティストがYouTuberだっていいじゃないですか。だから、僕はこれからも純粋に“自分”っていうジャンルを追求していきたいです」(参照:https://spice.eplus.jp/articles/211805)と語っていたみやかわくん。アーティストという肩書きにとらわれないマルチな活躍は、そのまま彼にしかできない、彼の目指すエンターテイナーの姿とも重なる。果たしてこれからどのような展開で楽しませてくれるのか。次世代を担う才能の行く末に注目だ。(渡部あきこ)

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