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ぴあ

いま、最高の一本に出会える

ラピュタ阿佐ヶ谷アンコール特集「もう一度みたいにお答えします」チラシ

第5回

小西康陽 5243 シネノート

10月から11月

毎月連載

18/11/19(月)

 先月のこの連載ページを書いてから、ひと月。依頼されていた作曲の仕事が、なかなかアイデアが降りてこなかったので、悩みに悩んでいたはずなのだけれども、それにしては50本もの映画を観ていた。いま、本当に映画を観ることが楽しい。
 池袋新文芸坐の津川雅彦追悼特集で田坂具隆『今日のいのち』。この監督の映画はどれも、とにかく長い。今年の6月に観た石原裕次郎と北原三枝コンビの日活映画『若い川の流れ』が素晴らしかったので駈けつけたが、こちらの期待が大き過ぎたのかもしれない。森雅之が苦学生の北原三枝に語る言葉。「現代人は物質的な不自由と精神的な不自由のどちらかを選択しなくては生きられないようですな」
 ラピュタ阿佐ヶ谷で観た山下耕作『続 花と龍 洞海湾の死斗』 。続編だが、前編に劣らぬできだった。そういえば、前後編ともに登場する月形龍之介扮する吉田磯吉は先月シネマヴェーラで観たマキノ雅弘『玄海遊侠伝 破れかぶれ』で勝新太郎が演じた主人公なのだった。
 神保町シアターで井田探『天使が俺を追い駈ける』。三木のり平主演のコメディで70分に満たない小粒な作品ながら、思わぬ傑作だった。とは言っても、もうあまり憶えていない。何をやってもうまくいかない男・三木のり平が偶然自室に侵入してきた殺し屋・八波むと志に殺してくれ、と頼む。殺し屋の手引きで殺人請負会社と契約するが、少女・吉永小百合を助けたところから、逆にツキ始めて、どんな殺し屋がきても助かってしまう。たしか、そんなストーリー。ハロルド・ロイドもどきのアクションなども楽しく観た。

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