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『裸の拍車』

第7回

小西康陽 5243 シネノート

12月から1月

毎月連載

19/1/19(土)

 連載している読み物を書くとき、たいていの原稿執筆者は、この前は何を書いたっけ、と前回送った文章を読み返してみるのだろうか。
 毎月のタイトルをご覧になればお分かりの通り、この連載は月半ばよりスタートしたので、いつも、先月はどの映画を観た辺りまで書いたのだっけ、と確認することになる。
 そんなわけで、いまも先月の原稿を確認したのだが、やはり去年と今年ではこんなにも気分も変わるものか、とすこし驚く。
 たしか12月の半ばに書いた前回の原稿には、どこか慌しさ、忙しさに対する嬉しさがある。いっぽう、これから原稿を書こうとしているじぶんには、そのような活力などどこにもない。
 昨年末、大晦日に観た映画は塚本晋也監督の『斬、』だった。いつも映画館で会うひよこさんが、今年のベスト、と仰っていたので、どうしても2018年の内に観ておきたいと考えた。
 Hさんと渋谷の東急百貨店で年越し蕎麦を食べ、そのあとユーロスペースへ。悪くはない映画だった。侍を演じる俳優たちの話し方がとても良い。けれども女優は叫んでばかりで損な役回りだったのではないか。何より音響がじぶんには饒舌に過ぎた。一年の締めくくりに観る映画としてふさわしい作品だったのかどうか、とすこし考えたけれども、何かもう一本観る時間の余裕はなかった。

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