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TWICE、Red Velvet、GFRIEND、Apink…変わりゆくK-POPガールズグループのウィンターソング

リアルサウンド

19/1/21(月) 8:00

 冬はスローテンポのしっとりとした曲がよく似合う。特に韓国は“バラード大国”と呼ばれ、寒い季節になると哀愁の漂うバラードがチャートの上位に数多くランクインするのが長らく当たり前だった。だが、最近は状況がだいぶ変わってきたようで、冬であってもダンサブルなナンバーがウケる傾向が強まっている。それは特にガールズグループで顕著であり、ここ2、3カ月の間にリリースした楽曲をチェックしても“しっとり”を感じさせるサウンドはほとんどない。

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 日本でも知られる人気グループの新曲の中では、GFRIENDの「Sunrise(太陽よ)」が印象的だ。愛する人を太陽に例えて“私のもとに昇ってきて”と願うアイドルソングのお手本のような歌詞で、きらびやかなストリングスと少しノスタルジックなダンスミュージックを融合した彼女たちの定番サウンドも、今まで以上に引き立っている。「雪が降るような寒いときは、この曲を聴いて太陽のような暖かさを感じてほしい」というメッセージが込められていると解釈することもできるが、他の季節にリリースしてもおかしくはない仕上がりである。

 同じく日本進出組のApinkもウィンターシーズンに新曲「%%(ウンウン)」をリリースした。有名な男性プロデューサーチーム・ブラック・アイド・ピルスンが曲作りに参加。2018年夏にヒットした「I’m so sick (1つもない)」もこのチームが手掛け、Apinkの新たな魅力をアピールすることに成功している。「%%(ウンウン)」は「I’m so sick (1つもない)」の延長線上にある曲で、メンバーは“ミステリアスな大人の女性”としてキレのいいダンス&歌唱を披露する。安易なセクシー路線に進まず、従来のイメージを大切にしながら常にフレッシュな姿を見せてくれる彼女たちはプロ中のプロであり、やはり別格だ。

 ところで、そのブラック・アイド・ピルスンだが、彼らを一躍有名にしたのはTWICEへの提供曲「Like OOH-AHH(優雅に)」、「CHEER UP」、「TT」である。これらのヒットソングで“健康的でキュート”というグループのカラーを作ったわけだが、以降もTWICEはその方向性をキープしながら成功への道を歩んでいるのはご存じの通り。そんな勢いのある彼女たちが、2018年末に発表したのが「The Best Thing I Ever Did(今年一番よくやったこと)」というR&B風の曲だ。“この1年で最も大切な記憶はあなたと出会ったこと”という内容で、〈雪〉や〈12月〉など冬らしい言葉がしっかり入っている。

 とはいえ、この曲をTWICEの一連のヒットソングと並べて語ると少し違和感がある。彼女たちはオリジナルアルバムの収録曲を一部変更したスペシャル盤をよく出すのだが、「The Best Thing I Ever Did(今年一番よくやったこと)」はクリスマス商戦に合わせて出したスペシャル盤の追加曲で、あくまでも韓国のファンへのサービスという意味合いが強い。国境を超えた人気を持つ今もなお、正式デビュー前から支えてくれた国内のファンへの感謝を忘れていない、といったところだろうか。

 2018年から2019年にかけてのウィンターシーズンの楽曲を数年後に振り返ったとき、真っ先に思い出すのはRed Velvetの「SAPPY」かもしれない。彼女たちのオリジナル曲は海外の複数の作曲家を起用することが多いが、日本でのツアーに向けて制作したこの曲も同様で、それゆえに(日本語で歌っているにもかかわらず)無国籍なムードに包まれている。Aメロ~Bメロ~サビといったポップスの王道パターンを守りつつも、凝ったコード進行とメロディラインでフレッシュ感を際立たせたダンスポップは、K-POPアーティストの日本シングルとしてはかなりめずらしい作り方だ。

 以上の4組よりは知名度・人気度が下がるが、魅力あふれるグループを最後に紹介したいと思う。2014年にデビューしたBerry Goodは、日本でもライブ経験があり、熱狂的なファンも付いている6人組。彼女たちが先日発表した「This Winter(この冬に)」は、ユーロビート風の華やかなサウンドをバックに、“白い雪が降ってきて私たちを祝福する”とポジティブに歌う典型的なウィンターソングである。韓国のアイドルポップスの伝統を受け継いだ1曲として、K-POPガールズグループファンならばチェックしておいてほしい。

 ということで、この冬の気になるウィンターソングをいくつか紹介したが、女性アイドルの楽曲だけをチェックしても、“季節感”や“しっとり”といった要素の優先順位がかなり下がっているのがわかると思う。気候や風土がそれぞれ異なる世界各国を相手に活動するアーティストが増えてきた現在、そうなるのも当然かもしれない。逆に季節感のある昔ながらのサウンドメイクを求めるなら、韓国国内での活動を中心にしたアーティストのほうが出会う確率が高いという考え方もある。こうした違いを聴きわけることもK-POPの楽しみ方の一つだろう。(まつもとたくお)

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