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マハーシャラ・アリ、『グリーンブック』で演じた“天才ピアニスト”ドクター・シャーリーを語る

リアルサウンド

19/2/7(木) 13:45

 3月1日公開の『グリーンブック』に登場する実在のピアニスト、ドクター・ドン・シャーリーについて出演者とスタッフが語った。

 本作は、『愛しのローズマリー』『メリーに首ったけ』など数々のコメディ映画を送り出してきたファレリー兄弟の兄、ピーター・ファレリーが監督を務め、『イースタン・プロミス』『はじまりへの旅』のヴィゴ・モーテンセンと、『ムーンライト』のマハーシャラ・アリをキャストに迎えた、実話に基づくヒューマンドラマ。

【動画】『グリーンブック』予告編

 1962年、ニューヨークのナイトクラブで用心棒を務めるトニー・リップ(ヴィゴ・モーテンセン)は、 黒人ピアニストのドクター・シャーリー(マハーシャラ・アリ)にコンサートツアーの運転手として雇われる。粗野で無教養なイタリア系用心棒と、インテリな天才黒人ピアニストという何もかも正反対な2人が、黒人用旅行ガイド“グリーンブック”を頼りに、ツアーへ旅立つ。

 2017年の『ムーンライト』で、わずか24分間の出演時間にも関わらず、アカデミー賞最優秀助演男優賞に輝いたマハーシャラ・アリ。本作以外にも、今年は『スパイダーマン:スパイダーバース』、『アリータ:バトル・エンジェル』と出演作が多数日本で公開される。アリが本作で演じたのは、実在のピアニスト、ドクター・ドン・シャーリー。ドクターは、「春の祭典」「火の鳥」など20世紀を代表する作曲家、ストラヴィンスキーに“彼の技巧は神の領域だ”と言わしめたほどの天才でありながら、私生活について明らかにせず、映像資料がほとんど残っていない謎多き人物だ。

 ドクターについてアリは、「最も惹かれたのは、とても複雑な人物だったところだ。高学歴で教養があり、ロシアとロンドンでクラシックを勉強したが、レコード会社の『黒人のクラシックはウケない』という方針で、気の進まないブラックミュージックやジャズのような音楽を演奏せざるをえなかった。生前の彼の資料は少ないけれど、引き出せる情報はとても多かった」と役作りについて語っている。

 また、本作の主人公のモデルであるトニーは、「ドクターは俺に色々なことを教えてくれた。例えば、俺の道の聞き方について。道が分からない時は、例えばそこら辺の人に『アラバマ大学』と場所だけ言うんだ。でも、ドクターはそれは間違っているって。『アラバマ大学へ行きたいのですが、道を教えてくれませんか?』と聞くんだと教えてくれた」とドクターが誰に対しても紳士的だったというエピソードを明かしている。

 劇中には、カーネギーホールの上にある高級アパートメントに住み、当時としては珍しい“富も名声も手に入れたインテリな黒人”であったドクターの複雑な心境を最も表す印象的なシーンも。脚本のブライアン・カーリーは「トニーが車を修理している間、ドクターは車の窓から道の向こうを見ている。畑では黒人労働者たちが働いていて、それは南部で長く続く風景だ。一方、ドクターは仕立ての良い服を着て、白人のお抱え運転手がいて、蒸し暑い中で働く労働者たちを見ている。そして労働者たちもドクターに目を止めるんだ。彼らは車の中に黒人がいて白人が修理しているなんて光景を見たことがなかった。このシーンを通じてセリフはまったくないが、多くのことが語られているんだよ」と語った。

(リアルサウンド編集部)

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