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佐藤詩織、美術大学卒業は欅坂46の追い風に? メンバーの未来を“デザイン”する可能性

リアルサウンド

19/4/2(火) 7:00

 欅坂46・佐藤詩織が、3月17日に自身の公式ブログにて、武蔵野美術大学を卒業したことを報告した。

(関連:欅坂46 小池美波&齋藤冬優花&佐藤詩織が振り返る、フロント抜擢の衝撃と激動の2016年

 佐藤は2015年8月の欅坂46結成当初より、学業との両立に励んできたメンバーのひとり。これまでにも、グループの冠番組『欅って、書けない?』(テレビ東京)や、2017年より2年連続入選中の『二科展』を通して、クリエイティブな実力を発揮している。今年4月より放送の『欅って、書けない?』でも、近未来感ある新スタジオセットが公開された際、佐藤がデザインしたのではないかとファンの間で噂になるほどだ。

 そんな佐藤は、昨年7月発売書籍『デザインノート No.80』(誠文堂新光社)にて、アートディレクター・小杉幸一と対談。幼少期より11年間を捧げ、一時はプロを目指すまでのクラシックバレエを怪我で断念した佐藤。彼女がグラフィックデザインの道を志す契機が、小杉の作品だったとのことだ。小杉は対談内で、佐藤を「欅坂46として自分が媒体となっている」「伝えるという意味ではデザインすることと変わらないことをやっていると思う」と、彼女自身さえある種、メッセージの発信源であると評価していた。

 佐藤は今回、自身の大学名と所属学科までを発表。なかでも、彼女の修了した造形学部視覚伝達デザイン学科は、同大学でも人気学科で、将来的な就職先も見つけやすい。その一方、勉学において特にハードさが求められるとのことだ(参考:https://jisin.jp/entertainment/entertainment-news/1721434/)。グループのキャプテン菅井友香など、過去に一般大学を卒業したメンバーはいるものの、佐藤のようなケースは極めて珍しい。だからこそ、佐藤の前例は加入して間もない欅坂46の2期生や今後募るだろう3期生、さらには坂道シリーズ全体の中高生メンバーに対して、将来の選択肢を広げる勇気を与える可能性もある。非常に大きな功績に違いない。

 また佐藤は、2017年と2018年に開催された欅坂46のアニバーサリーライブで、それぞれ「僕たちの戦争」と「危なっかしい計画」でVJ素材制作を担当。学業に止まらず、実践段階の仕事に携わった点も、彼女だからこそ達成できた所業だろう。何より佐藤は演者として、楽曲に込められた物語を“体現”する立場でもある。そんな彼女の楽曲解釈が、ステージ映像にも盛り込まれるならば、その意図やメッセージにも抜群の説得力が付与されるはずだ。大学を修了して、これまでよりも時間的/精神的に余裕が生まれるのであれば、舞台演出やセットを含め、彼女が全面プロデュースしたステージさえ目撃したくなる。

 “アート”という観点でいえば、佐藤自身が芸術作品ともいえる存在だろう。佐藤はダンスの側面から、グループを牽引するメンバーのひとり。3rdシングル曲「二人セゾン」では、自身初のフロントメンバーに抜擢され、クラシックバレエの動きを取り入れた、しなやかなターンなどを披露した。また、前作シングル曲「アンビバレント」での音楽番組出演時にも、サビ後半部で魅せる鋭いハイキックがたびたび話題となった。

 最近では、パフォーマンスにおける表情の作り込みでも一目置かれている。最新シングル曲「黒い羊」では、メンバー全員が鋭い眼差しで平手友梨奈を指差すシーンも。佐藤は同楽曲で、自身2度目のフロントメンバーとして、冷徹さに徹した表情を披露している。思わず見惚れるようなダンスを踏まえ、ひとつひとつの所作で“静”と“動”のバランス、さらには観ている者の感情を自在に操れる稀有なメンバーだ。

 現在発売中の『BRODY 2019年4月号』(白夜書房)では、メンバーの鈴本美愉と佐藤が対談。卒業後にダンス技術を必要とされる可能性が低いにも関わらず、なぜそこまで没頭できるのかを尋ねられた際、「まず欅坂46を広めたい、欅坂46が多くの人に愛されたいということが頭にある」「先のことよりも今が一番なので」と宣言していた。

 欅坂46のメンバーとして、叶えるべき目標やメッセージを伝えたい相手が明確だからこそ、そのパフォーマンスも一層に熱が帯びるのだろう。これは、前述したアートディレクター・小杉幸一も同様に指摘するところだ。今の佐藤は、多くの人々の感情を“デザイン”する存在として、語りつくせない可能性を秘めている。実際に『デザインノート No.80』では、「アイドルも人を笑顔にしたり、希望を届けたり、人の生活をデザインする職業なのかもしれない」と語る一幕もあった。今回の大学修了は、彼女が“デザイン”の道を探求する新たなスタートになるのだろう。彼女がいつか“欅坂46”という作品を完成させる日まで、その頼れる姿を熱く目に焼き付けたい。(青木皓太)

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