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ゴールデンボンバー、四星球、フレデリック……独自の武器を磨き続けるバンドの新作

リアルサウンド

19/2/19(火) 7:00

 他にはない、自分たちだけのオリジナリティ、つまり“独自の武器”を磨き続けるバンド(エアバンド含む)の新作を紹介。独創的なスタイルを貫きながら、幅広いポピュラリティを兼ね備えた作品をじっくり楽しんでほしい。

(関連:ゴールデンボンバー、『トクサツガガガ』主題歌がオタクの胸を打つ理由 ドラマとの相性を紐解く

 昨年1月にリリースされたフルアルバム『キラーチューンしかねえよ』は、タイトル通り、“ただいい曲だけを入れる”作品で、春からは36公演に及ぶ全国ツアーを開催。年末には(例年通り)さまざまな歌番組で「女々しくて」をパフォーマンスするなど、すっかり安定飛行に入っている感のあるゴールデンボンバー。NHKドラマ10『トクサツガガガ』主題歌としてオンエア中の新シングル表題曲「ガガガガガガガ」は、“特撮オタクであることを隠して生きるOL”を主人公にしたドラマの内容をしっかり吸い上げながら、“好きなのに好きと言えない”という誰もが体験したことのある共感性の高い楽曲に結びつけている。昭和の特撮モノのテーマソング風でもあり、歌謡ロックっぽくもあるサウンドには中毒性があり、やはり売れてる人はやることをやっているのだと感心させられる。

 すでにライブでも重要な曲になっている「かなしいうれしい」「TOGENKYO」「飄々とエモーション」などを含むフレデリックの2ndフルアルバム『フレデリズム2』は、前作以降の音楽的トライとバンドとしてのスケールアップを同時に体現した作品となった。一度聴けば耳から離れない(意図的に繰り返しを使った)歌詞、リズムとメロディの独創的な融合といった本来の特徴を突き詰めつつ、バンドサウンドから完全に逸脱したエレクトロチューン「LIGHT」、1980年代ポップのテイストとネオファンク以降のグルーヴを融合させた「逃避行」、軽快なシャッフルビートを軸にしたポップナンバー「CLIMAX NUMBER」などの新機軸的な楽曲もたっぷり収録。自らのスタイルを根っこに持ちながら、貪欲に新しい表現を求める姿勢が素晴らしい。

 結成17年、通作17作目、17曲収録、テーマは“17才”という、四星球の“17シバリ”のメジャー1stオリジナルアルバム『SWEAT 17 BLUES』は、このバンドが一貫して持ち続けている青くささ、必死さ、そして、“何としても楽しませる!”という情熱の全部乗せで、従来のファンを喜ばせることはもちろん、まだ四星球を知らない人に対しての自己紹介盤としても機能している。「四星球聴いたら馬鹿になる」「いい歌ができたんだ、この歌じゃないけれど」などのネタソングも楽しいが、個人的にグッと来たのは、ラジオ番組をモチーフにしながら、少年期から現在までの自分に話しかける「ラジオネーム いつかのキミ」。歯を食いしばってでもリスナーを楽しませようとする姿勢を貫き続ける彼らは、30代半ばを迎え、たとえば怒髪天やフラワーカンパニーズのような“存在しているだけで感動的”というバンドに近づきつつあるようだ。

 1stアルバム『19.』(2017年)を引っ提げた全国ツアーを最後に、ギタリストが脱退。3人体制となった後も精力的な活動を続けているЯeaLからニューシングル『強がりLOSER』が到着。高密度なギターフレーズ、ライブの臨場感をリアルに感じられるサウンドと、生の感情と同期するようなメロディラインがひとつになった表題曲には、ЯeaLaというバンドの個性と武器が、これまで以上の率直さで反映されている。“もう一度、ゼロの状態から始めるんだ”という意志を込めた歌詞も印象的。バンドの編成が変化したことを受け、メンバー3人が”この先、どういう音楽を鳴らすべきか”というテーマに向き合ったことは想像に難くないが、その最初の答えがここにある。

 2012年に結成された札幌市在住4人組ロックバンド・The Floor。ギターロックを軸に、エレクトロ、ハウス、R&Bなどを取り入れた海外基準のサウンド、そして、親しみやすさをたっぷり含んだ抒情的かつ温かな歌声によって徐々に支持を広げてきた彼らは、メジャー1stミニアルバム『CLOVER』によって、その方向性をナチュラルに押し進めてみせた。これを象徴しているのが、タイトルチューン「Clover」。軽やかなシンセのフレーズ、華やかなエレクトロ系トラックとともに奏でられるのは、“孤独や傷ついた過去があって、だからこそ今の自分が咲いている”というメッセージを込めた歌。 高いポピュラリティとハイブリッドなサウンドメイクのバランス感覚も絶妙だ。(文=森朋之)

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