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松尾スズキトークショーより。左から徳永京子、松尾スズキ。

松尾スズキがトークショー「大人計画すごろくが1周回った」

ナタリー

18/12/5(水) 10:51

昨日12月4日に東京・青山ブックセンターにて松尾スズキトークショーが行われた。

本イベントは、松尾スズキ大人計画30周年記念イベント「30祭(SANJUSSAI)」の開催を記念して、青山ブックセンター本店で実施されているブックフェアの特別企画として行われたもの。12月14日発売の「大人計画 その全軌跡 1988→2018」、12月15日発売の「『大人計画』ができるまで」にちなみ、演劇ジャーナリストの徳永京子が聞き手を務め、松尾が大人計画劇団員1人ひとりについて語っていく。

冒頭で徳永は「大人計画には、劇団員の方と星野源さんのように劇団員ではないけれど事務所に所属している方がいらっしゃいます。今日は劇団員の方についてお話を伺います」と説明。劇団員の宮藤官九郎、顔田顔彦、阿部サダヲ、宮崎吐夢、皆川猿時、村杉蝉之介、荒川良々、近藤公園、池津祥子、伊勢志摩、宍戸美和公、猫背椿、田村たがめ、平岩紙、そして松尾自身を含めた15人それぞれについて、松尾が「グッときたこと」を中心に思いを述べた。

まず宮藤について、松尾は「僕が30歳くらいのころから一緒にものを作ってきた仲間という意識が強いし、大人計画の頭脳が2つあったことでここまで劇団が回ってきた。今、あまり一緒に仕事をする機会はありませんが常に存在を感じています」と率直に述べる。さらに「宮藤がいなかったら朝ドラにも大河にも出られなかったから(笑)」と続けて、会場を笑いで包んだ。

阿部については「なかなか本当の姿が見えない。お行儀が悪いから実は一番怒ったヤツなんだけど、辞めないでいてくれてよかった。育てたとは思ってないですけど、1回か2回は命を救ってると思ってます(笑)。そんな自分にグッときてますね」とコメントし、再び会場の笑いを誘う。さらに阿部について松尾は「得難い才能だなと思います。笑いに関しては初めからできていましたが、NODA・MAPや劇団☆新感線などで武者修行していろんなスキルを磨いていったと思います。でも阿部を一番面白く演出できるのは自分だっていう自負があるし、渡したくないっていう気持ちが強いですね」と語った。

続けて松尾は男性劇団員について、「顔田はグッとくるよりイラっとくる(笑)」「宮崎吐夢こそ大人計画なのでは」「たまにテレビで見かけて感心するのは皆川と近藤。特に皆川は職人だなと思います」「村杉は役ができるまで時間がかかってしまうんだけど、自分の作品では必ずキャスティングしてしまう」「荒川は初めから『天才だな、こいつは』と思ってました」「近藤はこの中で一番フラットなキャラクターですが、そういう役も必要」とそれぞれの印象を、冗談を交えながら語る。

続けて女優陣についても言及。「池津さんは外部でもしっかり笑いが取れる女優に育っていった。池津さんと伊勢さんについては、アマからプロへの階段をうまく登っていったなと。宍戸さんはいまだに大人計画のファン。ファンなのに自分も出ているっていう、彼女にとってはもう、お花畑ですよね(笑)。猫背は『この人はこんなに演劇が好きなんだ』って尊敬しちゃう。とにかく舞台をよく観に行ってて、自分が好きだと思った演出家のオーディションはどんどん受けて役を勝ち取ってくるんです。田村は一人語りがグッとくる、声で場を埋め尽くせる女優だと思ってます。平岩は、何年か前から思ってたけどすごい女優だと思いますね。何かやらせるとそれ以上を出してくる。彼女が『業音』再演で主役をやって、大人計画すごろくが1周きたなと思っています」とエピソードを交えながら述べた。

最後に自分自身について松尾は「どんどん大きなサイズの芝居をやるようになって、自分のキャパシティを超えてるんじゃないかと思う瞬間があって。大きなことをやるのもいいけれど原点に立ち返るというか、定期的に立ち返る場所として小さな芝居をやりたいという思いがあります」と話す。

また松尾は自身が監督・脚本・主演を務め、来年2019年に公開予定の映画「108~海馬五郎の復讐と冒険~」について触れ、「自分は喜劇人という思いがあって、メル・ブルックスやモンティ・パイソンとか、演じ手が演劇や舞台を作ったりする喜劇人たちの後ろ姿を観て自分も喜劇を作ってきました。そういう人間として生きてきた証がこれ」と説明。「この作品を観た人たちの反応を見て、また何かできたらと思っていますね」と展望を明かした。

最後に徳永は自身の著書「『演劇の街』をつくった男 本多一夫と下北沢」について触れ、同書で宮藤にインタビューを行ったこと、20歳ころの宮藤が、松尾や劇団のことをどのように見ていたかなどが語られていることを話し、トークショーは締めくくられた。

なお松尾スズキ大人計画30周年記念イベント「30祭(SANJUSSAI)」は、12月18日から30日まで東京・スパイラルにて。また12月29日にはWOWOWの特集「Bunkamura30周年&大人計画30周年記念!」の一環として、「ニンゲン御破産 松尾スズキ×中村勘三郎」と「ニンゲン御破算 阿部サダヲ×岡田将生×多部未華子 作・演出・出演 松尾スズキ」がWOWOWライブにて放送される。

※初出時、本文に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。

松尾スズキ+大人計画 30周年イベント「30祭(SANJUSSAI)」

2018年12月18日(火)~30日(日)
東京都 スパイラル

「大人計画大博覧会」

2018年12月18日(火)~27日(木)
東京都 スパイラルホール、エスプラナード(M2階)

「松尾スズキ30周年記念ファミリーコンサート“なんとかここまで起訴されず”」

2018年12月25日(火)・26日(水)
東京都 スパイラルガーデン

出演:松尾スズキとそのファミリー
ファミリー:門司肇(Pf)、斎藤まこと(B)、大久保敦夫(Dr)、清水直人(Sax)、河村博司(Gt)、若田仁司(Key)
※豪華シークレットファミリーあり。
実演:笠松はる、齋藤桐人、香月彩里、笹岡征矢

「名作上映会と愉快なトーク」

東京都 スパイラルホール

2018年12月28日(金)
11:00~「生きてるし死んでるし」
トーク出演:伊勢志摩、顔田顔彦、村杉蝉之介

15:00~「愛の罰」
トーク出演:池津祥子、田村たがめ、井口昇

19:00~「サッちゃんの明日」
トーク出演:皆川猿時、小松和重、猫背椿

2018年12月29日(土)
11:00~「ファンキー!」
トーク出演:阿部サダヲ、宮崎吐夢、宍戸美和公、正名僕蔵

15:30~「春子ブックセンター」
トーク出演:荒川良々、三宅弘城、近藤公園、平岩紙

「宮藤官九郎と伊勢志摩の感動ドキュメント “伝説の先輩を訪ねて”」

2018年12月29日(土)・30日(日)
東京都 スパイラルホール

トーク出演:宮藤官九郎、伊勢志摩

「エンディングセレモニー“また逢う日まで、生きてたら”」

2018年12月30日(日)
東京都 スパイラルホール

出演:松尾スズキ、宮藤官九郎 ほか大人計画劇団員

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