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ぴあ

超特急、DISH//らが大集結! シャッフルユニットも登場した『EBiDAN THE LIVE』レポート

リアルサウンド

18/9/4(火) 15:00

 超特急やDISH//らが所属するアーティスト集団・EBiDANの主催ライブイベント『EBiDAN THE LIVE 2018~Summer Party~』が8月28日〜29日に開催された。近年は毎夏恒例となったこのフェスでは、所属する各グループのショーケース的なライブはもちろん、メンバーが各グループからランダムに選出され所属グループ以外の楽曲をカバーするシャッフルユニットなど、事務所イベントならではの企画が目玉となっている。この記事では28日のDAY1と29日のDAY2のハイライトシーンを軸に、雑感を述べていきたい。

 会場の東京国際フォーラムのほかに全国40カ所のライブビューイング会場での参加者が見守る中、EBiDANの研究生的な存在であるEBiDAN 39&KiDSの選抜メンバーによるBATTLE BOYSによるオープニングアクトで幕を開けたDAY1。この日は超特急など11組のメンバーが登場したが、EBiDANファンに新たな風を感じさせるようなトピックスが多かったように思う。

 序盤のショーケースコーナー「BATTLE ROUND」で目を引いたのが、高校生MC&中学生DJによるヒップホップユニット・MAGiC BOYZを卒業し、TOMA(MC)、RYUTO(MC)、JOE(DJ)でスタートさせた新ユニット、HONG¥O.JPだ。オープニングから「スマホのライトをつけて!」(RYUTO)の呼びかけに、観客が一斉にライトを点灯。白い光が揺れる中で披露された初のオリジナル曲「Just Do It」には、会場をひとつにする勢いを感じさせた。〈SUMMER, SUMMER, SUMMER PARTY〉というサビに中毒性がある「SUPER BANANA」では、歌やラップでもステージ度胸を発揮したJOEらメンバー全員が客席に降り、フロアを盛り上げまくって去っていった。

 また、やはりこの日初めて生で見た観客も多かったであろうグループが、EBiSSHとSBC(さとり少年団)(各グループのライブについては後述)による合同ユニット・ONE N’ ONLY。大人っぽさが売りのEBiSSHと、あどけない風貌に似合わぬダンスのキレが魅力のさとり少年団だが、ここでは各グループとはまた異なる男っぽくアグレッシブなステージングでグイグイ観客を惹きつけていた。オリジナル曲であるEDMナンバー「I’M SWAG」ではREI、TETTA(以上EBiSSH)、EIKU(永玖、さとり少年団)と声質の違う3人で厚みを持たせたボーカルや、ダンス面でも複雑なフォーメーションチェンジやフロア技などが際立ち、黄色い歓声を集めていた。

 そしてEBiDANファンお待ちかねのコーナー「SHUFFLE STAGE」のトップバッターは、さくらしめじのカバーユニット・ぶなしめじ。田中雅功役を超特急のユースケが、髙田彪我役をDISH//の矢部昌暉が担当し、さくらしめじのキュートすぎる代表曲「ひだりむね」を熱唱。普段超特急のステージでもほとんど聴く機会のないユースケの歌を、バンドでもコーラスを担う昌暉がハモりでしっかりサポートしており、人気メンバー2人による貴重なステージに会場が沸いた瞬間だった。

 さらなる盛り上がりを見せたのは、続く超特急のカバーユニット・通勤快速。ボーカルのタカシ役をM!LKの吉田仁人が担当し、それをカイ役の毅、リョウガ役の楽(以上SUPER★DRAGON)、タクヤ役のNAOYA(EBiSSH)、ユーキ役の田中雅功(さくらしめじ)、ユースケ役の颯(SUPER★DRAGON)がアシスト。動物をイメージさせる振付が愛らしい「My Buddy」をキュートに歌い&踊りきった。シャッフルユニットについては終演後に各メンバーのブログなどで舞台裏が明かされることが多いのだが、タクヤの実弟であるNAOYAのブログでは、兄から直接振付のレクチャーを受けていたことなども明かされていた。このシャッフルユニットでは、普段は別々に活動しているEBiDANメンバー同士の絆が垣間見られるのが興味深い。

 続く「FINAL JUMP」は、比較的キャリアの長いグループたちによるコーナー。この日はまず、7月からメンバー4人の新体制となった最年長グループ・PrizmaXが登場。彼らの楽曲中でも1、2のアグレッシブさを誇る「Are You Ready?」では、カウントが細かく難易度の高いダンスで観客を圧倒。さらにアッパーな代表曲「OUR ZONE」を、よりロックテイストを強めた2018ver.で披露していた。グループの顔である森崎ウィン作詞/作曲の「カフェオレ」では最前列の観客1名をロックオンする演出もあり、明るく会場を盛り上げていた。

 そしてこの日のもっとも大きなトピックスといえたのが、新メンバー3人を迎えたM!LKのステージだ。6月にボーカル面の中心人物だった山﨑悠稀が卒業し、今後の動向が注目されていた彼らだが、ここで先述のBATTLE BOYSに参加していた人気メンバー、山中柔太朗、曽野舜太、琉弥(りゅうび)の3人の加入が発表され、会場に大きなどよめきが起こった。これまでとはイメージを一新した、力強い新曲「Over The Storm」で幕を開けた彼らのステージ。まだ中学生で初々しい琉弥、明るい元気キャラの“そのしゅん”、大人っぽくクールな柔太朗と、兄貴分として3人をアシストしていた板垣瑞生、佐野勇斗、塩﨑太智、吉田仁人。この日の3曲目「テルネロファイター」や、翌日のDAY2で披露された「めちゃモル」もそうなのだが、曲中で各メンバーをフィーチャーする箇所に、新メンバーの名前や口上が盛り込まれており、短時間に新メンバー1人ずつのチャームポイントをしっかりプレゼンしてステージを後にしていた。

 この日のトリを飾ったのはDISH//。現在EBiDANでは唯一のバンドである彼らは、エモーショナルな「僕たちがやりました」をクールに叩きつけるように演奏をスタート。おとぼけなニュアンスのある「I’m FISH//」では、北村匠海(Vo/Gt)が軽やかに踊るようにステージをかけめぐる。いつも全身でステージを盛り上げる橘柊生(Fling Dish/RAP/DJ/Key)は、観客の黄色いレスポンスに「いい声だ~!!!」と屈託のない笑顔を見せていた。

 匠海の「次の曲では、みんなと一緒に踊りたい!」というMCから、超エモーショナルな彼らの代表曲「愛の導火線」へとなだれ込んだステージ。この日はサポートメンバー2名に加え、柊生がピアノをプレイ。ダンスロックバンドとしてのキャリアをスタートした時期を思い出すと驚くほど上達した各メンバーの演奏を含め、彼らの音楽が“育っていく”感覚を味わった人も多かったに違いない。ラストはやはりアッパーな「勝手にMY SOUL」(アニメ『銀魂』銀ノ魂篇のオープニング曲)。髪を振り乱してプレイする昌暉(Cho/Gt)、バンドの屋台骨といえる厚みのあるドラミングで魅了する泉大智(Dr)の姿も、後輩グループのあとにはひときわ大人っぽく映った。

 匠海&柊生が進行役を務めたDAY1エンディングでは各グループがステージの感想を語っていたが、新生M!LKの「この7人で上を目指して真剣に頑張っていきます!」(佐野勇斗)という言葉に、観客はもちろんEBiDANメンバーからも大きな拍手が贈られていた。ラストには出演した全グループに加えて、BATTLE BOYSの選抜メンバーたちも参加し、ポップな全体曲「SUMMER PARTY」(DISH//の昌暉が作詞/作曲)でにぎやかに初日を締めくくった。

 明けて29日のDAY2のオープニングを飾ったのは、全国各地のEBiDAN 39&KiDSのグループが参加した企画「夢と涙のD7~ROAD TO EBiDAN THE LIVE 2018~」を勝ち抜いたBATTLE BOYS TOKYO。未来の超特急やDISH//といえるスター候補生たちがエントランスを通ってそのまま客席に登場する演出や、粗削りながら全力のステージングも会場を沸かせた。

 この日の「BATTLE ROUND」でも、PrizmaXが全世界リリースした代表曲「yours」を披露したり、DISH//が昨日とは異なるダンスロックバンドスタイルでパフォーマンスするなどさまざまなハイライトシーンがあったが、健闘していたのが昨日の合同ユニットでも会場をヒートアップさせていたさとり少年団とEBiSSHだ。

 ダンス&ボーカルグループが多いEBiDANでも飛びぬけたダンスセンスを感じさせるさとり少年団は、新曲「夏にダイビング(仮)」で、タオルを回しつつバキバキにダンス。曲中には夏の恋を思わせる小芝居のようなパート(内容は日替わり)も設けられていて、3人のみで見せるステージングの可能性を感じさせた。そして、あえて昨年行われた前回と同じセットリストでこの場に挑んだというEBiSSHは、大人っぽいスーツ姿で登場。他のグループのファンにも高い人気を誇るデビュー曲「恋はタイミング」、グループのテーマソング的な「Let’s EBiSSH!」で、会場全体を巻き込みながらユニットの魅力を巧みにプレゼンしていく4人のステージ度胸にも舌を巻いた。

 DAY1でも会場を盛り上げたこの日の「SHUFFLE STAGE」には、SUPER★DRAGONのカバーユニット「生肉★ドラゴン」が登場。メンバーは玲於役がRYUTO(HONG\O.JP)、毅役が福本有希(PrizmaX)、ジャン役が柊生(DISH//)、颯役が颯斗(さとり少年団)、壮吾役がJOE(HONG\O.JP)、洸希役が永玖(さとり少年団)、彪馬役がTETTA(EBiSSH)、和哉役が清水大樹(PrizmaX)、楽役がREI(EBiSSH)という、年齢的にもかなり幅のある組み合わせ。最年長グループでパフォーマーを担う有希が意外な(?)美声を披露したり、クールな楽曲の多いEBiSSHとは異なるストレートな歌い回しで魅了したTETTAなど、いい意味で番狂わせ感のある人選に大いに会場もヒートアップしていた。

 続くDISH//のカバーユニット「CASH\\」では、北村匠海役を洸希(SUPER★DRAGON)、橘柊生役をタカシ(超特急)、矢部昌暉役を太智(M!LK)、泉大智役を玲於が担当。ハイトーンの匠海とはいい意味でギャップのある洸希のハスキーな低音ボイスや、勢いのある煽りやラップで後輩のサポートに回ったタカシのアシストぶりにも黄色い歓声が鳴りやまなかった。

 この日の「FINAL JUMP」のトップバッターはアコースティックユニット・さくらしめじ。最近ではバンド編成でロックな側面を垣間見せることも多くなった2人だが、この日は「お前ら、いつまでもさくらしめじのことナメてんじゃねえぞ!? もっと行けんだろ、踊れよ!!」(雅功)など、アグレッシブにオーディエンスに煽りを入れ、ファンを驚かせていた。DAY1での爽やかなステージングやシャッフルユニットでのたたずまいとはいい意味でギャップを感じさせるサウンドやステージングに、会場からも熱いレスポンスが返っていたのが印象深かった。

 続いては大所帯ユニットのSUPER★DRAGONが登場。人気曲「Monster!」や長めのダンスブリッジを含む「ゲットレジャーニー」など、ボイパやアクロバットも飛び出す尖ったステージングを見せ付けた。年上組のサンダードラゴンによる「ゲラゲラ」では、玲於を担ぎ上げるアクロバットの組技を披露。バイクにまたがるような組み技で盛り上げる年下組・ファイヤードラゴンを中心に据えたユニット曲「リマカブロ!」では、「僕たちとツーリングしませんか~!?」(彪馬)という法をものともしないMC(※全員16歳未満)で会場を爆笑させていたが、歌やダンスの高い実力に加え、怖いもの知らずのニューエイジらしい勢いを感じさせるステージだった。

 そんな後輩たちの成長ぶりを蹴散らすようなラスボス感を見せ付けたのが、大トリの超特急だ。内省的な世界観とアクロバティックなTAKAHIROの振付が融合した「Feel the light」からスタートした彼らのステージ。初期の人気曲「Kiss Me Baby」では大人なセクシー感を見せ付け、「みんなで1つになりましょう。魂で叫べーーー!!!」というタクヤのシャウトがこだました「Burn!」では、8号車たちとの息の合ったクロスサインで会場全体との一体感を演出。さらにこの夏の各地フェスでも6人の勢いを印象付けた「SAY NO」では、曲中の小芝居パートからのキレのあるダンス、という“らしさ”全開のステージングで会場を圧倒した先ごろの『“超”超フェス』でも同会場を盛り上げた看板曲の1つ「越えてアバンチュール」では、「みんな!!!首振れーーー!!!」のユーキの合図で5000人が一斉にヘドバンし、わずか5曲だが密度濃く畳みかけるようなステージで会場全体を完全に制圧していた。

 エンディングのコーナーでは、超特急のカイとリョウガが進行役を担当。M!LKの紹介タイミングでMC担当の太智と同じ名前のDISH//の大智が話し始めるなど、トークにも定評のあるDISH//の面々がガヤに回るとステージが一気にコントのように。EBiSSHがステージをはけるタイミングでNAOYAの代わりに兄の超特急のタクヤがはけていき、ザワザワしているステージ&客席に「みんな、今はリョウガ先生がしゃべってるから!!!」と柊生が全力でツッコむなど、男子校ノリのにぎやかさもこの『EBiDAN THE LIVE』の魅力だ。キャッチーなのにどことなく切ないメロディの全体曲「恋心」を各グループのメンバーがマイクリレーしつつ歌い踊る姿の“青春”感がじんわり胸に沁みた。

 締めの挨拶の中で「EBiDANは世界に羽ばたいていきます!!」(リョウガ)という発言も飛び出したが、ハリウッド発の映画『レディ・プレイヤー1』への出演で国際的な人気を獲得した森崎ウィンや今年度だけで主演映画『青夏 きみに恋した30日』など5作品に出演する佐野勇斗など、役者として目覚ましい活躍を見せるメンバーも多いEBiDAN。芸達者なマルチプレイヤーとしての側面を活かして、今後もよりファン層を広げていきそうな勢いを感じさせる2日間だった。

■古知屋ジュン
沖縄県出身。歌って踊るアーティストをリスペクトするライター/編集者。『ヘドバン』編集を経て、『月刊ローチケHMV』『エキサイトBit』などで音楽/舞台/アートなど幅広い分野について執筆中。

(写真=米山 三郎、笹森 健一、小坂 茂雄)

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