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NMB48「床の間正座娘」の魅力は“原点回帰”だけではない 新章告げるグループの現在表す一曲に

リアルサウンド

19/2/11(月) 10:00

 NMB48が、2月20日にリリースする20thシングル表題曲「床の間正座娘」のMVが“NMB48らしさ全開”と話題だ。

 単独センター11回、ダブルセンターを含めると計14回、シングル表題曲のセンターポジションを務めてきた山本彩が、昨年11月にNMB48から卒業。かつて2016年、2017年に「いつまで山本彩に頼るのか?」という副題の元、山本彩不在のコンサートが開催されたほどに、山本彩という圧倒的エースからの脱却はグループの課題でもあった。

(関連:NMB48 村瀬紗英&加藤夕夏&小嶋花梨、山本彩から受け取ったバトン「自覚を持って再スタート」

 危機的状況は捉え方次第では、最大のチャンスでもある。20枚目というグループの節目でNMB48が取ったのが“原点回帰”だ。「床の間正座娘」のMV冒頭、障子をバックに進んで行く白間美瑠の姿は、デビュー曲「絶滅黒髪少女」のMVをオマージュしたもの。タイトルバック直後の三つ指を突いての座礼は「絶滅黒髪少女」のMVラストと繋がっており、積まれた座布団にメンバーが座るシングルジャケット、「床の間正座娘」というタイトルすらまでも、見事なまでに「絶滅黒髪少女」を連想させる。

 そして、「床の間正座娘」のポイントは決して“原点回帰”のみでは終わらないことだ。この楽曲には2017年12月にリリースされた17枚目シングル曲「ワロタピーポー」の濃すぎるカラーをもオマージュされている。原色を基調とした色とりどりの衣装やセット、〈u! HA!〉という合いの手、振り付けはCRE8BOY、APAZZIによる編曲は速いダンスビートにブラスサウンドと、共通している部分は多い。「ワロタピーポー」は痛烈に社会風刺を歌いながら、Wを模した“ワロタポーズ”がYouTubeやSNSを中心に大きな話題に。MVの再生回数も531万回と近年のMVの中では群を抜いている(2月8日時点)。

 「絶滅黒髪少女」リリース時に在籍しており、「ワロタピーポー」で初の単独センターを務めていたのが白間美瑠。10枚目シングル「らしくない」で矢倉楓子(2018年4月に卒業)と共にダブルセンターに抜擢され、20枚目という節目で再びの単独センターに。例えば、AKB48にとっての小栗有以やSKE48の小畑優奈のように、センターポジションに次の世代のメンバーを据える選択もきっとあっただろう。しかし、あえてそうしなかったのは、実質のグループトップである白間を先頭に、NMB48が新たに歩き出すところを示すため。もちろん、彼女が1期生でありながら21歳という若さにあることも一つのポイントだろう。NMB48の代表曲と言えば、「僕らのユリイカ」「ナギイチ」といった爽やかな夏曲、「北川謙二」「ワロタピーポー」のようなポップなナンバー、「カモネギックス」「Must be now」などのダンスナンバーがあるが、「床の間正座娘」はNMB48の新章を告げる現在のグループを表す名刺代わりの1曲と言える。

 センター以外のポジションにも触れていきたい。裏センターとも言われる白間の後ろのポジションを担うのは、吉田朱里。中でもファンの胸を熱くさせるのは、大サビ前の白間と吉田が背中を預けあう場面だろう。山本彩が卒業し、残る1期生は川上礼奈を入れて3人。この原点回帰のタイミングで、白間と吉田のツーショットをまざまざと見せつけられると、白間センターという一択だったのだと思い知らされる。また、白間の両脇ポジションを担うのは太田夢莉、村瀬紗英。太田は、前作「僕だって泣いちゃうよ」に続くフロントポジションだが、村瀬にとってはジャンプアップの立ち位置。MV公開に合わせ、本人もTwitterで喜びを滲ませていた。

 この村瀬の躍進と合わせて、「床の間正座娘」のフォーメーションに表れているのが、女性ファンの存在だ。コンサートに女性専用エリアを設け、時には黄色い歓声が飛び交うほどに多くの女性ファンを擁するNMB48。登録者数66万人を超えるYouTuberである吉田は、『Ray』専属モデルとして表紙を飾り、3冊のコスメ付きビューティーフォトブックを発売するなど、自身の個性を武器に新たな立ち位置を獲得。NMB48の女性ファンを牽引する一人である。そして、その次に勢いを見せているのが村瀬。2018年9月にアパレルブランド「ANDGEEBEE」のプロデューサーに就任し、IZ*ONEを輩出したオーディション番組『PRODUCE 48』への参加もあり、女性ファンが急増。昨年末、彼女にインタビューした際にも、その確かな手応えを笑顔で語ってくれた(参考:NMB48 村瀬紗英&加藤夕夏&小嶋花梨、山本彩から受け取ったバトン「自覚を持って再スタート」)。ほかにも、『Seventeen』専属モデルの山本彩加は、AKB48グループ公認ファッションブランド「UNEEDNOW」でオリジナルスウェットをデザインするなど、グループ全体で様々な層にアプローチしている。山本彩加を筆頭に梅山恋和、上西怜といった次の代を担うメンバーが、フロントポジションに位置しているのも今回のシングルの特徴の一つ。原点回帰だけではない、現在進行形の“NMB48らしさ”が「床の間正座娘」には詰め込まれている。(渡辺彰浩)

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