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tofubeats、“ソロ”で臨んだアルバム『RUN』制作秘話を明かす「自分らしさを一番問われた」

リアルサウンド

18/10/6(土) 10:00

 tofubeatsが、前作『FANTASY CLUB』から1年4カ月ぶりのリリースとなる4thアルバム『RUN』をリリースした。

tofubeats -「RUN」

 同作は、映画『寝ても冷めても』主題歌「RIVER」をはじめ、土曜ドラマ24『電影少女-VIDEO GIRL AI 2018-』(テレビ東京)主題歌「ふめつのこころ」、タイトルとなるシングル曲「RUN」を含む全12曲を収録。9月20日には、ワーナーミュージック・ジャパンにて『FANTASY CLUB』のライナーノーツを執筆したジャーナリスト・若林恵を迎えた『RUN』発売記念トークイベントが行われ、同作が生まれたきっかけから、マスタリング以外のすべてをひとりで手掛けたというソロ制作の裏側を語った。

 メジャー1stアルバム『First Album』から前作『FANTASY CLUB』まで、藤井隆や森高千里、YOUNG JUJUなど、作品ごとに様々なアーティストとコラボレーションしてきたtofubeats。『RUN』について「これまでの作品の中でも“自分らしさ”を一番問われたアルバムだった」と語り、「『FANTASY CLUB』で言っていた“ポスト・トゥルース”みたいに色んな問題を考えた時に、自分と同じことを悩んでいる人はあまりいないと感じたというか。いるにはいるけど一緒にやって良い曲ができそうな人が思い浮かばなくて、今回は一人で頑張ろうと」とゲストを招かずに制作を行った背景を明かした。

 『FANTASY CLUB』は「自分なりに“これだ!”と思って出した答え」だったのに対し、『RUN』は「ちょっと聴き味は軽く、コンセプチュアルな部分は剥ぎ取りつつ、規模感的にはもっと小さい半径で」という考えのもと制作は進められたという。余分なものをそぎ落とし、よりシャープな音楽表現を突き詰めた先に生まれた『RUN』だが、tofubeats曰く「言いたいことは変わってないし、どちらかというと前回よりもさらに絶望感はある」と創作の核となるものは『FANTASY CLUB』と通じていることを説明した。

 前作をリリースした際には自身と世間の間にある感覚の違いを感じたというtofubeats。「共通認識を持ってる人はいないけど、一人でも頑張らなければならない」と改め直し、今作の制作に打ち込んだ。「『POSITIVE』の頃は世間頼りだったけど、『FANTASY CLUB』で世間頼りじゃダメだよなっていうモードになって、今回は自分が頑張らなければならないって考え方が割とはっきりした」と振り返り、「作りとしてはポップなんですけど、紐解くと今回の方が言葉使いはストレート。前回(の歌詞)は“断定はしない”という作り方をしていたので」と前作からの変化を語った。

tofubeats「RIVER」

 『寝ても覚めても』の主題歌「RIVER」は、濱口竜介監督から「川が主演のふたりを見ている感じの曲」とオーダーを受け、まずは川について知ることから始めた。『川はどうしてできるのか』(藤岡換太郎 著)という書籍に巡り合い、流水の3作用である“浸食”“運搬”“堆積”というヒントを紐解く中で、大きな意味での愛を表現する「RIVER」は生まれた。また、tofubeatsは『寝ても覚めても』と『電影少女』は“理性と抗えない気持ちに葛藤する”という主題は似ていると語り、「RIVER」と「ふめつのこころ」の繋がりを説明した。

 トークの最後には質疑応答の時間が設けられた。記者から「5年後の未来を予想するとしたら?」という質問を振られると、「デビューした時は5年後もワーナーに残れるとは思ってなかったんですよ」と前置きしつつ、「ゆっくりと規模を広げて成長している感じなので、それを止めないで5年後もできていたら」とコメント。初めてのソロ作品とも言える『RUN』によって、tofubeatsの新しい挑戦へのスタートが切られたのかもしれない。

(取材・文=泉夏音)

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