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黒木華×野村周平が語る、人気原作の実写映画版で演じる難しさ 「内面的な部分を何とか出せたら」

リアルサウンド

18/11/1(木) 6:00

 シリーズ累計発行部数680万部を超える大ヒットシリーズを実写映画化した『ビブリア古書堂の事件手帖』が11月1日に公開される。『幼な子われらに生まれ』の三島有紀子が監督を務めた本作は、鎌倉の片隅に佇むビブリア古書堂の店主・篠川栞子が、古書にまつわる数々の謎と秘密を解き明かしていくミステリーだ。

参考:野村周平の器用さは、現場を“楽しむ”姿勢から生まれる ムードーメーカーとしても愛される魅力

 今回リアルサウンド映画部では、ビブリア古書堂の店主・篠川栞子を演じた黒木華と、栞子に魅せられてビブリア古書堂で働くことになる五浦大輔役の野村周平にインタビュー。今回が初共演となったW主演の2人に、お互いの印象や人気シリーズの実写版でそれぞれの役柄をどう演じようとしたかを語ってもらった。

ーー様々なメディアミックス展開がされている『ビブリア古書堂の事件手帖』シリーズですが、作品に対してはどのような印象を抱いていましたか?

黒木華(以下、黒木):文学が関わったミステリーということで、本を読むのが好きな私としては栞子の気持ちも理解できましたし、純粋に面白い作品だと思いました。ただ、原作のビジュアルのイメージが強かったので、最初は自分がどこまで近づけられるのかすごく悩みました。

野村周平(以下、野村):原作に近づけるっていうのは難しかったですね。だったら俺はどれだけイケメンにしなきゃいけないんだって思いました(笑)。

黒木:(笑)。私も同じように心配になりました。でも、三島監督は見た目よりも物語の中身を重視されていたので、黒髮ストレートやメガネをかけるなど、そういった外見はもちろん近づけましたが、栞子の内面的な部分を何とか出せたらいいなと思っていました。

ーー野村さんが演じた大輔は活字恐怖症という設定ですが、野村さん自身も本を読むのが苦手だったそうですね。

野村:でも今回、三島監督に「原作を読んだほうがいいですか?」って聞いたんですよ。そしたら「読まなくていい。野村くんとしての大輔を演じてほしい。」と。まあ結果的に読めなかったんですけど(笑)。それで撮影が終わってビジュアルが解禁されたときに、「原作と違う」みたいな声があったんです。「原作が小説なのにビジュアルってどういうことだ?」と思ったら、ゴリゴリのマッチョな大輔が表紙に載っていて驚きました(笑)。

ーービジュアルがあること自体知らなかったんですね。

野村:全然知らなかったですね。逆に何も知らずに臨もうと思いました。もし知っていたら、体を鍛えたり短髪にして臨んでいたと思います。

黒木:私は今回の映画は“行間”が繊細に描かれている気がしたんです。監督自身が本をお好きですし、本によって生じる繋がりの中で過去と現代がリンクしていく感じや、本を読んでいるときに広がる想像力だったり、“行間”によって生み出されている。しかもそこがきちんとエンタメになっているのが見どころだと思います。

ーー三島監督の手腕も大きなポイントだったと。

野村:そうですね。割と等身大な感じでやらせてもらいました。三島監督が優しいお姉さんのようだったので(笑)。

黒木:三島監督がもう大輔のことが大好きすぎて(笑)。

野村:「大輔がかわいい」とは言うんですけど、僕のことは全然褒めてくれなくて(笑)。でも、三島監督はたまにすごく細かいところを気にしていましたね。基本的に「大輔はとにかくかわいく」みたいな感じだったんですけど、たまに「ここは歩幅をゆっくり、なめるように歩いて」とか、アフレコのときに「皆さんを物語に誘うように喋ってください」と言われたんです。だから、僕らがこだわるというよりかは、監督のこだわりを僕らが勉強させていただいているような感覚でした。

ーー黒木さんは役作りにおいて何か意識したことはありましたか?

黒木:栞子が謎を解いているときとそうでないときのメリハリをつけることが重要だと思ったので、特に謎解きのシーンの見せ方に説得力を持たせることは意識しました。でも、本好きなところは共通していたので、そういったところは、自然に演じることができました。三島監督とご一緒するのは『繕い裁つ人』に続いて今回が2回目だったんですけど、前回は短い撮影期間でしたので、どんな監督なのか少しだけしか知ることができなかったんです。今回はより密にご一緒できたので、三島監督の映画への接し方をちゃんと知ることができて楽しかったです。

野村:本当に監督のビジョンがしっかりしていたのでやりやすかったですよね。

ーー今回の作品の構成は、黒木さんと野村さんが出演している現代パートと、東出昌大さんと夏帆さんが出演している過去パートに分かれているのが特徴的でした。

野村:過去パートがメインストーリーと思えるぐらい重厚です。現代パートに戻ってきたらなんかほんわかするみたいな(笑)。それが良さでもあるんですけど、本当に東出さんと夏帆さんという素晴らしいお2人が画になっていて、「あれ、主演ってどっちだっけ?」と勘違いしてしまうぐらいでした(笑)。

ーー今回2人が初共演というのは意外だったのですが、お互いの印象はどうでしたか?

野村:黒木さんにとって、僕は嫌いなタイプだろうなと思っていたんです。でも、ちゃんと受け入れてくれて、なんと器の大きな方なんだろうと。最初は本当におしとやかな寡黙な方なんだろうなと思っていたんですけど、案外そうではなくて。音楽もヒップホップが好きだったりして、人として好きになりました(笑)。

黒木:ありがとうございます(笑)。確かに、野村さんがテレビに出られているのを拝見していて、“賑やかな人”というイメージはあったんです。私は最初からガンガンこられるのがちょっと苦手なので、大丈夫かなという不安な部分もあったんですけど、全然そんなことはありませんでした。野村さんはものすごく気を遣ってくださる方で、みんなのことを考えながら場の空気を作ってくださったので、気持ちよく現場にいることができましたし、単純に「弟みたいにかわいい」とも思いました。

ーー野村さんが現場を盛り上げながら引っ張っていったんですね。

黒木:そうですね。すごく盛り上げてくださいました。あと、いい意味で適当さがよかったです(笑)。入っていきやすくて、そこは波長が合ってよかったなと。

野村:「セリフは完璧じゃないと嫌だ」とか「一字一句間違えたらダメ」みたいなガチガチの方もいますけど、そうすると僕は結構大変で。今回は僕と黒木さんの適当さと三島監督の確固たるビジョンがうまく合致したのがよかったのかもしれません。(取材・文・写真=宮川翔)

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